○石丸
政府委員 この
中性洗剤の毒性問題につきましては、これはいろいろな事例があろうかと思うわけでございますが、従来われわれのほうでいろいろ試験をいたしております問題は、これが食品
関係に使用されまして、これが食品あるいは食器等に残留いたしまして、われわれのからだの中に経口的に入った場合の毒性の試験を従来から行なってまいったわけでございまして、その点、この
中性洗剤全般の毒性問題のうちのそういう経口的な毒性について、従来食品衛生の立場からこれを実施いたしておったわけでございますが、従来の結果によりますと、通常の使用状態におきます使用の結果の毒性につきましては、この経口毒性についての範囲内におきましては、あまり毒性として問題にすべき点はなかろう、こういう結果になっておるわけでございます。
そのほか、先ほど来
先生御
指摘の、
洗剤によります他のいろんな有害作用と申し上げましょうか、そういった点につきましては、現在この試験を続行しておる段階でございますが、特にこの皮膚障害等につきましては、従来からこれが大きな問題になっておりまして、われわれのほうといたしましても、これを
検討いたしておるわけでございますが、特にこの
中性洗剤の皮膚障害の問題につきましては、これはいろんな原因がございまして、
一つの原因といたしましては、
合成洗剤そのものによる毒性の問題、あるいはこの使用する際の濃度の問題、そういった問題があるわけでございますが、皮膚に接触をしての障害に対しましては、これは
通産省の所管でございますけれども、家庭用品品質表示法に基づきまして、使用する際の適正濃度あるいはその使用した後におきます皮膚の手入れの方法等につきまして容器に表示させる、こういう方法を従来からとってまいったわけでございます。
さらに、はだ荒れ、あるいは湿しん等の問題につきまして学問的に究明するために、昭和四十八年度から
中性洗剤に関する特別研究班を設けて研究を実施いたしておるところでございまして、昭和四十八年度におきましては約二千八百万円の毒性検査費で
中性洗剤の研究を行なっておりますし、昭和四十九年度につきましても、約二千万円の経費を現在
予定いたしておりますけれども、さらに研究を続行するということにいたしております。
さらに洗たく用の
洗剤等につきまして、これは食品
関係で使うものと組成がちょっと違うわけでございますが、洗たく用の
洗剤につきましても、昭和四十九年度から皮膚の刺激試験あるいはアレルギー試験等を新たに検査項目に加えまして、この毒性試験を続行する
予定にいたしております。