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橋本(道)
政府委員 いま
先生の御意見でございますが、一点申し上げておきたいと思いますのは、私
どもはこの間の研究集会で石崎
先生、萩野
先生らから御報告がありました三例のケースについて非常に注目をいたしておるわけであります。
先生の御
指摘には、そのほかのケースもいろいろございましたが、そのほかのケースにつきまして、私
どもは詳細な事情につきましては、まだ十分な判断がつきかねております。しかしながら三名のイタイイタイ病と全く同じ患者がいたとされている報告はきわめて重大であるということで、研究会が終わりまして、その本を見ましてから、すぐさまこれは
検討をしようということで始めたところであります。
それからもう
一つは、
指定地域の問題でございますが、
指定地域にいたしますときに、やはり従来の県の調査というものがございますし、県の意見というものがございました。ただそれと全然別の方で、しかもイタイイタイ病の専門の方から、きわめて重大な研究発表がなされたということでございまして、いま大臣のお話のあったような
公害行政としても、きわめて重大なことでございますので、そのときの研究発表等も含めまして、もう一度これは県でちゃんと見てもらうということを私
どもはいたしたいと思いますし、また
先生のおっしゃったような事実関係というものも、これは私
たちもよく調査をいたしたいというぐあいに
考えております。
そういうことで、まず
指定地域にいたしますには、
指定地域にしますときに相当な範囲にわたる著しい汚染があるということと、それから
健康被害としてのイタイイタイ病の患者さんがそこに存在している、これだけのものをはっきりさせるということが、きわめて基本的な要件でございまして、
指定地域にしますときの最初の患者さんの確定というものは、きわめて重大な問題だというぐあいに私は
考えております。そういうことでございますので、できるだけ早くいま申しましたような
問題点を兵庫県にも参りまして調査もし、あるいは話もいたしまして、その結果、これはイタイイタイ病の患者さんとして間違いのないものであるということがはっきりいたしましたならば、これは当然に
指定地域の問題にすぐさま発展していく問題だというぐあいに
考えております。
なお一点、話が前後いたしまして恐縮でございましたが、県の認定審査
委員会の意見で、もう一回再
検討してもらうことと同時に、その結果を国の鑑別診断研究班においても、きわめて重大な問題でございますから
検討してもらうという手順を踏みまして、そして国としての最終の
措置を決定いたしたいというぐあいに
考えております。