○岡本委員 では、それは早急にひとつ手を打っていただきたいと思うのです。
兵庫県の審査班といいますか研究班といいますか、こういう
人たちと、今度出してきたのと対象がちょっと違うように思うのですね。その点もいきさつがあろうと思いますので、ひとつ対象になる方もよく見ていただきたい。そして、政治的配慮で一日も早く、そういう
人たちを救済してあげる。何といっても、なおればいいのですからね。これはお金やそんなものと違うと私は思うのです。まずその
人たちが健康になれば、これはもう一番いいわけです。ですから、ひとつその点は早急に、橋本
審議官が兵庫県に出向くそうでありますから、説得もし、救済をしていただきたい。
なお、疑似患者のような人がいるのですよ。私は、こういうのを早く手を打ってきちっとしてあげれば、変な
住民運動が起こって
——変なと言っては悪いです。
住民運動も大事ですけれ
ども、わあわあ、わあわあ騒いで町も困っているんですよ、これ。この間行きましたら、町長もほんとうに頭痛いと言っていました。だから、早く救ってあげる。とにかく手を打つのがおそいんですよね。
法律でも、私いままで見ておりますと、副総理だから申し上げておきますけれ
ども、早くきめて、ぴしゃっと
規制すれば
被害が起こらない。いろいろなことが起こらなくて済む。いろいろな市民運動で、わあわあなってから
法律をつくってやるものだから、いつもあと追い行政になる。
被害を受けた人は、もうたまったものじゃないです。こういうことですから、やはり法治国家ですからね、やるならばやはり節度あるような、先の手を打った
法律をきめて、行政をしなければならぬと、私は最近つくづく思うのです。
そこで最後に、ついでですから、通産省の立地
公害局長さん来ておりますね。この生野鉱山はすでに休廃止になっておるわけですが、この休廃止の中で、上のほうに宮之谷ダムというのがあるのです。これは三十四年に決壊しておるのです。下のほうはどんどん農地
改良をしまして、ことしは一号地、約六町歩、それから来年また何ぼかやる。これは国費も入るわけですよね。企業から四分の三、それから県費、町費と、こうなっているわけですが、これはやはり
国民の金なんですが、同時にまたカドミのお米が出てきたんじゃ、これは話にならないわけです。
したがって、この宮之谷ダムは強力な、決壊しないように
——もうずっと山の上にある。これがこわれたら、その下の部落はもう全滅ですからね。しかも三十四年に決壊しておる。私調査に行きましたら、その付近の土を
——わりにいいかげんなものなんですね。これをつくった
人たちに聞きましても、だいぶ昔の話ですけれ
ども、鉄筋も入ってないというようなことですから、これは完全にひとつやっておいてもらわないと、ぐあいが悪い。これが一点。
もう
一つは、廃水処理。坑内からどんどんカドミの入った廃水が、やはりまだ出てくる。現在処理場がありまして、この処理をやっておりますけれ
ども、最後のもう
一つの処理場が必要でないかと私思うのです。これも
一つ。
それからもう
一つ、ズリ
対策。この生野の休廃止した鉱山のズリが相当あります。これも完全にやっておかなければならない。
この三点について、あなたのほうはどういうように調査をし、またどういうようにするのか、これだけひとつお聞きしておきたい。