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寺井政府委員 この「
業務中」と申しますのは着陸後上十四時間、かなり長い時間を
対象といたしておりますが、これが長過ぎやしないかという御
指摘でございます。そもそもこういう
概念が出てまいりましたのは、
航空機、特に
民間航空機の運航の形態から考えて、それが継続して運航されるという点に
一つの問題のとらえ方があったように考えられます。
飛行機が飛びます前にいろいろな
整備点検がございますが、われわれAチェック、Bチェック、Cチェック、Dチェックというようなことで言っております。まず状態の点検、これは飛行時間三十五時間ないし七十時間ごとにAチェックと申しますのをやっております。それからBチェックというのは一般的な点検でございますが、これは大体三百時間ごとにやっております。Cチェックと申しますのは予防
整備で、千三百時間から千六百時間ごとに行なっております。それからDチェックと申しますのはオーバーホールでございますが、これは大体一万時間ないし一万二千時間。こういう飛行前点検のうち、Cチェック、Dチェックは大体基地で行なうものでございますが、Aチェック、Bチェックと申しますのは大体飛行継続中に行なわれる性質のものでございます。したがいまして、飛行に不可欠な点検、補給というものを
対象に考えますと、大体二十四時間ぐらいの時間をとっておく必要がある。確かに
先生御
指摘のように、二十四時間もたたないで二、三時間程度で次の目的地へ向かって飛んでいくという状態がございますが、これは、
一つの飛行の形態の中で継続しておるというとらえ方をいたしております。したがいまして、この二十四時間が必ずしも長過ぎるというふうには考えられませんし、この程度の余裕を持っておけば飛行の
一つの形態として安全性が確保できるということでこのような
概念が
規定されたというふうに考えております。
それから、この間
整備その他で
整備士が
責任を付加されるではないかということでございますが、
整備士がその職務の遂行上当然行なう任務につきまして、これが短い時間であろうと長い時間であろうとその職務上の
責任というものは同じことではないかというふうに考えております。このために特に
責任が付加されるという性質のものではないのではないかというふうに思っております。