○渡部(一)
委員 ますますよけいなほうに飛び火するような御
答弁が続いておるのですがね。そんなこと言えば言うほどよけいなことになるわけで、まあ話があまりそこらじゅうにいきましたから、
大臣が言われた中で、硝煙のあとに平和を回復するために、平和創造のために何かするべきことがあるのではないかと言われたら、国連軍というようなきわめて政治的色彩の強い、あるときはアメリカ軍の代名詞みたいなものの中に
日本がおどり込むのではなくて、看護婦や医者を派遣するのは赤十字としてやるべきことであって、何も国連軍の中に医師や看護婦を派遣する必要はないではないですか。同じ医師や看護婦でもそれは
軍事能力の
一つじゃないですか。なぜそんな荒っぽいことを言われるのですか。それがまず
一つ。
武力行使に参加するつもりはないとおっしゃいましたけれ
ども、現在の武力というのは総力戦であります。その武力のさまざまな部分を維持する必要があるのです。ベトナムに行っていた五十万のアメリカ軍のうち、実際戦闘に参加する能力を持っているのは七万、あとの四十三万というのは一般のシビルであったということは、もうすでに
報道されているとおりであります。四十三万の後方部隊というのがうしろにいるのです。それを
日本が担当すればどういうことになったかということをお
考えいただきたい。しかもそれが国連軍の名称のもとに行なわれているじゃありませんか。
しかもあなたの御
発言は、国連のいまの平和維持機能と国連軍のことと全くごちゃごちゃにした御
答弁をなすったのはあなたのほうです。その辺明確にしないうちにいまみたいな危険きわまりなき御
発言をされるということはこれはもう大問題であって、いよいよ在韓国連軍に
日本は加わり、ベトナムにおけるアメリカ軍にいよいよ
日本は登場し、カンボジアにおけるアメリカ軍に
日本は加わり、そして植民地戦争に全面介入する
意思を、
日本の
外務大臣は、キッシンジャーさんと会ったあと急速に、アメリカへ行った帰りにおみやげとして衆議院外務
委員会で放送したと言われて、今度はアメリカで大問題になったって知りませんよ。
外務大臣、ここのところは取り消されたらどうですか。平和の創造
外交に対するあなたの意欲はわかります。しかし、これは表現の方法を欠いておる。国連軍というのは、いまや完全な
世界の平和勢力ではあり得ない。葛藤の場所であります。その中に一方的にちょいとそれにお手伝いしようかしらなんということ、そういう
事態が政治的ニュアンスを招くじゃありませんか。これだけ私丁寧に申し上げたけれ
ども、私の忠告を聞き入れられるのか、られないのか、伺います。