○
萩原幽香子君 これは、たいへん大事な問題でございますから、十分御調査をお願い申し上げたいと存じます。
では、問題を次に移します。いま、たいへん問題になっております
筑波大学法案とともに提案されました
旭川医科大学、山形、愛媛の医
学部の問題についてお伺いをいたしたいと存じます。
まず
学生、受験生の問題、気持ち、そういうことについて承るわけでございますが、これは四十八年の七月二十六日の北海道新聞でございますが、「ある医大受験生の日記から」と、こういうのが出ておりますから、ひとつお考えをいただきたいと思います。「七月五日上野から特急に乗る。これまで何回も旭川医大入試について
文部省に電話した。「詳しいことは
大学の方に聞いてみたら」とすげない返事。」、これは問題だと思いますね。「すげない返事。〃三期校〃(旭川医大、山形、愛媛大医
学部)は五月の連休、ということで必死になって
勉強してきた。本当に年内試験の
可能性はないのだろうか
自分で確かめてみよう。それに受かれば旭川に永住しようと思うし、どんなところか見ておくのもためになる。
七月八日夕方旭川に着く。ホテルからタクシーで医大
建設地を回ったが校舎は
建設中。あれで
開校できるのかな。試験地に着いたものの話し相手もなく、落ち着かないので市役所前の教会で夜の礼拝に加わった。
同九日医大にも詳しいという市長さんに会いに行った。忙しくて実現しなかったが、担当の
職員に会い、「私たちは二十四日の会期切れまでに
法案は成立、八月二十日ごろ入試にこぎつけたいと思っている」といわれ、が然ファイトがわく。何が何でも全力投球しよう。入試まで滞在を決め、ビジネスホテルに移る。
同十三日二、三日前から腹が痛む、盲腸かしら、市立病院で診療を受けたら胃、小、大腸炎という。盲腸だったら親父に切ってもらおうと思ったのだが…。夜、家に電話。言葉では言わないが、親の心配が受話器を通して痛いほど胸にひびく。
同十七日参院文教委で
法案を強行採決。
筑波法案は将来の
大学構想に関すること、もっと真剣に
審議すべきだ。が、半面ではこれで入試の時期が早まるのでは、という期待感が入りまじる。
同二十四日ゆうべは
勉強しながらテレビのニュースに聞き耳をたてっ放しだった。六十五日間も会期を延長。もうだめだ。試験は無理だ。今度こそ絶対合格して親を安心させたかった。ぼく自身つらかった浪人生活に終止符を打ちたかった。文部大臣は「年内
開校する」と言うが、もう政治家の言葉を信用することは出来なくなった。むなしい口約束にすがって
勉強を続けるには僕は疲れ過ぎた。」こういうことを書いております。まことに政治家不信、大臣も含めて政治家不信、こういうことをこの
学生は言っているわけでございます。強行採決をされたということ、これはまことにいいことではないと、この
学生自身が言っているわけでございます。私が問題にしたいのは、こういう非常にむずかしい、ほんとうに慎重
審議されるべきだと、この
学生さえも言っているようなことと、そして一方ではこういうふうに、みんな国民ひとしく待ち望んでいるようなものと一緒にあわせて提案をされたということには、いまもって私はどうしても了承することができない、そう思うのです。大臣、その点いかがでございますか。