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宮之原貞光君 しかし、それあんた過密県の例だけでしょうが。この全国的な
状況を見てごらんなさいよ。過密県ではいまおっしゃったように背に腹はかえられなくなってやっているけれども、今度は過疎県では
教員が余り過ぎているところもあれば、なかなか
学校を
卒業してもはいれぬところもあるんでしょうが。そのアンバラが相当あるんでしょう、全国的にこう見ますればね。私は、全国各県の県の
教育学部ないし県内の国立
大学関係のその一覧表も実は求めたかったんですけれども、まだ資料ができておらぬようですからね。それは別にいたしましても、事実非常なアンバラがあるんですよね。しかもさっき私は中
学校のあれを八万とあげたけれども、それが全国的に、濃度の差はいろいろあるけれども、ばらまかれていることは事実なんです。だから、たとえば過疎県では、さっき初中
局長が答弁したように、いわゆる無免許運転者が相当おるわけなんです、今度は逆にね。これはあんた、青森あたりはどうですか。中
学校の場合でも免許外担当者が千八百五十五人おると、こうなっておりましょう。あるいは高知ではあんた、二千四百八十四人のうち千六百二十八人がこの免許外の担当者でしょうが。そういうような片一方ではものがある。片一方では、今度は足りなくて仮免をくれながらやっているという、しかもこの全体的な
需給のあれから見れば有
資格者の問題は、たとえば中
学校の場合は八万何がしもずうっとばらまかれておる。こういうことになると、私はこれは各府県にまかすべきところの問題じゃなくて、それこそやっぱり
文部省が指導して、総合的にこの問題を各府県間どういうように協力してもらうかということぐらいは年じゅう指導するのがあたりまえじゃないか。そういうことはしないで、この間の話じゃないけれども、
教育長集めて、えらい言わぬでもいいようなことも演説ばかりやられておるんじゃ、私はこれはやり方が間違っていると思うんだ、ほんとうは。こういう具体的な問題をやってこそ大臣、大臣の値打ちがあるんですよ。そういうことが私はやられないでおって、個々にただ安易なところの道だけを求められておるというところに非常に問題点を率直に言って感じますよ。あるいはたとえば埼玉県の例ですけれども、埼玉県では
現実に四年制の
教育学部を出て就職しないで余っている人がおる。それでもって今度は埼玉県は二年制の
養成所、県立のやつを持っているものですから、それは一〇〇%入れておるという全く矛盾した指導をやっているんですよ、
教員採用を。これは埼玉の例などを見ますればね。これは何も私は埼玉だけの例じゃないんじゃないかと見ておる。そこにいろいろ見方はあるけれども、何か合理化というかっこうで安上がりの
教員をつくるんじゃないかと、こういう安上がり、単価を落とすためのことをやっておるんじゃないかと、地方財政上ね。そういうやっぱり批判さえ出てくるんですよ。こういうふうに実際各県のそれぞれの
教員の需要供給の状態はみな非常なアンバラになっておる。そこらあたりのところに私は
文部省が全国的なやはりアンバラの調整をどういう各県話し合いをさせるかという行政的な指導というものが積極的に行なわれない限り、この問題は単なるあなた方が言うところの免許制や認定
制度を広げるところのことだけではこれは解決がつかないし、しかも私から言わせれば、それは間違った
考え方じゃないだろうかと、こう言いたいんですよ、ほんとうは。そこらあたりどうお感じになりますか。いま私の
指摘した点、大臣の所感をお
伺いしたいですね。