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宮之原貞光君 実は私は、この問題とビートとの
価格を比較したくはないんですけれ
ども、何もビートの足を引っぱるつもりじゃないんですよ。しかし、ビートの場合は、いまの説明では、これはまた逆な形を生んでおるんですよ、
価格決定は。これは、御
承知のように、同じく昭和四十一年から四十七年の間を見てごらんなさいよ。法定方式で通算して、大体、平均一円。もし加重方式をとるとするならば、これは千百六十五円、平均百六十六円の逆にプラスしたものが
大臣告示
価格として出ておるんです。反当たりで申しますと、これは七年間の平均反当を三・七九トンとすれば、これは法定では、大体、毎年三円七十九銭の増。加重方式では、六百二十九円、十九銭増という形でビートにはいっているんです。これは今度は逆におそらく答弁願えば、これは
物価とか
経済事情を勘案しましたと、こういう答弁がはね返ってくるかもしれませんけれ
ども。サトウキビのほうは、合理化ということを
考えましたというならば、
一体どっちか
——どうして差別をするんだと、こういうことになりかねないんです。ですから、私はもう答弁をあえて求めませんけれ
ども、この矛盾、この
やり方というものに対して、これは沖繩や奄美の
農民の皆さんが非常に不満を感ずるのは当然でございましょう、これはだれが
考えても。
さらにもう
一つ私は申しましょう。このサトウキビ
農家の最大の不満の
一つは、サトウキビとビートの再
生産者価格の開きが年ごとにやはり増大をしておるということですよ。これはそれぞれやっぱり
価格的な根拠があると思います、そのあれしたところの。たとえば、昭和四十二年度から四十七年度を見れば、四十二年度の差は八百五十円でした。しかし、四十七年度は千三百円になっておるんですよ。私は、それはそれぞれ質問すれぱ、いろいろ、それは合理化することのお答えが返ってくると思いますけれ
ども、
農民の立場、
生産者の立場に立つならば、どうしてこんなに年々開きをつくってくれるんだろうと、しかも、さっき私が申し上げたところの告示
価格が、パリティより片一方はプラスされておる、片一方はマイナスされておる。こういうような点から見れば、なかなか私は納得できないところの問題なんですね。したがって、これらの問題点等については多くは私は申そうと思いませんけれ
ども、相当やはり今度からはこれらのやはり
農民の素朴な疑問、不満というものにこたえていくような私はやはりあたたかみのある皆さん方の行政ということを、特にこの
機会に要望申し上げておきたいと思うわけです。
なお、もう
一つ私がお聞きしたい点がありますけれ
ども、時間の
関係でやめますけれ
ども、こういうビートとの
関係で一、二申し上げましたけれ
ども、先ほどから申し上げているように、ビートが優遇され過ぎておると言っているんじゃないんです。ビートに比べてサトウキビはあまりにも冷遇されておりはしないかという実感か、これはやはり南西諸島の
農民の皆さんにはあるということなんです。しかも、この北海道と奄美、沖繩というものは条件の違いがありますよ。それはほんとうに、確かにその糖価安定の合理化という目標からいくならば北海道は広いところの地域です。大農式でしょうから、いろんな機械化、省力化というものがどんどん、どんどん私は効率をあげていくと思うんです。しかしながら、あんた方御
承知のように、沖繩、奄美という地域の条件を
考えてみるならば、そうはいかないという、その違い。それだけに今日におけるところの基盤整備、
構造改善の進捗
状態もこれは違っておるという点は、やはり皆さんも
理解をしていただかなければならぬ。その上に私
どもは
考えなきゃならないのは、これは衆議院でも言われておりましたけれ
ども、沖繩は昨年まで異民族の支配下に二十七年間も呻吟した。その前には沖繩は戦場になって十八万の市民も含めて犠牲になった。こういうことで、私
どもが政治的な配慮を加えるとするならば、返ってきたとたんにただ冷酷むざんに、ただそれパリティ方式だ、パリティ方式だといって機械的に適用することによって、この
生産者を、一万八千トンもの立ち枯れを招くような
状態に置くということは、私は政治的に
考えてみてもこれはまずいと思うんです。こういうような北海道と奄美、沖繩という地域的な条件の違い、沖繩の今日まで置かれておるところのやっぱり政治的な条件、特異な条件ということを
考えるとするならば、これは、ことしは私はこれを償うところの思い切った
生産者価格というものがきめられてしかるべきだと思うんです。これはやはり政治的な相当な
判断を要するところの問題でございますけれ
ども、これは
政務次官。
政務次官としては、もうやがて内閣改造もあると、うわさですけれ
ども、少なくとも、これをきめるまでは
次官でおられると思うんですからね、
大臣と一緒になって、この問題について私はやっぱりいま私がるる指摘したところの問題点、いろんなまた問題点ということを
考えていただきましてほんとうにやっぱりあたたかみのあるところの処置をやっていただきたいと思うんですが、いかがでしょう。御決意のほどをまず
次官からお聞かせいただきたいと思うんです。