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鈴木力君 どうも私の
質問が悪いのかどうか、私が伺いたいことがぴたっと御
答弁に返ってこないのですが、私は前の
改定のとき、四十三年の
改定の
趣旨がこれが間違いであったということをいま申し上げているわけじゃない。その
趣旨に立っていけば今日もその
趣旨が生きていなければいけないはずなんです。そうでしょう。
経過的措置であったから、
あとはどうなれ知らないということじゃなかったでしょう。
寒冷地給というのは
生活給的な
性格を強めていきたいということでああいう
改正をしたのですから、そうすると今日も
寒冷地給というものは
生活給という
性格を持っているべきである。その
方針に変わりはないわけでしょう。そうすると、その後の四十三年から今日までの
給与の
移り変わりによって、
平均額といいますか、
基準といいますか、五
等級の十三号をとった、それをいま動かさないと合理的でない事態が出てきているのではないかということを私は聞いている。
具体的に申し上げますと、五
等級十三号の人は四十三年は六万六千百円だったでしょう。これは
本給だけで申し上げますよ。それが現在は、四十七年度は九万八千七百円になっている。そうしますと、四十三年の
改正前の
手当額はおそらく八万三千八百九十五円、これはまあ私といいますか、私
どもの試算でやってみた。ところが、
定率と
定額を分けた結果が現在は七万一千二百十五円です。そうすると、
定率と
定額を分けたがゆえに一万二千円が下がっているわけですね。それでこれがいいんだということになれば、もう少し下のところを
中心にしなければ理屈が合わないわけです。この辺が
中心と言って、大体そこの前のところと差が少ないところに持っていくという
方針でここを
中心にしたのですから。そうでしょう。ところがそういう結果がいま出てきている。そうして低いほうを上げるようにというその御
趣旨は、なるほど四十三年のときにはそうだった。四十三年にたとえば七
等級の十五号の人を見ますと、四十三年は四万八千三百円でしょう、
本給が。そういたしますと、
改正以前は
寒冷地給が四万一千五十五円だった。しかし、
定額と
定率と分けたがゆえに四万八千五百三十五円に上がった。これは先ほど
局長がおっしゃったのですね。
生活給的な
趣旨を生かそうとするまさにその
考え方が生きておったのです。と思いますよね。ところが、四十七年になったらどうですか。同じ七
等級、当時、四十三年に七
等級十五号の人は今日は俸給は七万二千七百円になっておる。そして
改正以前の
寒冷地給、まあ八五%をかけるといたしますと、六万一千七百九十五円であるべきものが五万九千五百十五円になっておる。要するに、四十三年のときのその
趣旨が今日はもう
逆転してしまっている。そうでしょう。すでにもう
逆転をしてしまっているわけですよ。こういう
現象が出ても、これを
是正する必要がないとおっしゃる
人事院の
気持ちが私はよくわからぬのですよ。
さきの四十三年のような
傾向で、ここが
逆転をしないで伸びていくというのであればまだ話がわかるのですよ。下のほうも
逆転をしておる。そうして、たとえば
指定職の甲なんかになりますと、もちろんこれはその
趣旨に従って下がっておりますけれ
ども、それでも四十七年現在では、いまの計算でいきますと二十二万円にもうなってしまりている。四十三年のときの
趣旨と今日の状態では現実が実際狂ってきた。私はこれを
是正すべきではないかということを伺っておったのです。どうですか。