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野々山一三君
大臣、お時間がないようですから、いまの
お話を私は正直に受けとめてもう一問だけ伺っておきたいのでございます。
これを通して私は、しみじみ
考えさせられたのは、
企業の
機密というものですね。これは全く
行政権の
立場からも関与がしにくい
かっこうなんだということが、しみじみ、この問題だけをもってしてもそういうことが感ぜられる。
それから、
諸般の
問題点がこのごろございますね。飛行機だ、ほら船だというような問題をはじめといたしまして、
企業機密というものがたいへんな障害になっておることは、投機の問題に及んでもそうでございます。そういう
意味で、これは率直に申し上げて、これが国の
政治全体を間違った方向に持っていく要因になっておることは私は、お
考えになるだろうと思うのでございます。きのうの
総理との
質疑の中でも、
総理もそういう点を非常に注目しておられたように思います。そういう
意味で、
企業機密というものと、同時に、今度は、
国政調査権、
行政権というものとのバランスないしは
指導性というようなものが
——本来厳然として理屈の上ではあるのだけれども、実体的には伴っていないところに、私の
指摘するような問題があるのだと、こう
考えるわけです。そういう
意味では、率直に、
国政調査権というものと、
企業機密といわれる壁、それが問題を起こすことになっていることにかんがみて、
一体、
大蔵大臣として、また
国務大臣として、この種の問題に対してどういうふうに対処しようとなさっていらっしゃるだろうか、この点を率直に伺いたい。
で、どういうふうにという抽象的な言い方でございますけれども、しかし、この抽象的なことは、各法令によったりなどなど
調査権なりがございますね。そういうものを
実効的に使うということに尽きるだろうと、私は、あなたの
お答えを先取りしたような
かっこうになりますが、しかし、私が、先取りしたような
かっこうで伺っている
意味を、率直に申し上げるならば、もっと厳密に、具体的に、チェックしていくという、そういう
立場が担保されなければ、価値がないのじゃないかというふうに
考えるわけなんです。私の
所見を述べながら、
大臣の御
意見を率直に伺いたい。