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説明員(
有松晃君) 米の
生産調整につきましての現在までの目標並びに実績についてのお尋ねでございますが、四十六年度から本格的に実施をいたしておりますが、まず、四十六年度におきましては、目標数量といたしまして二百三十万トンという目標数量を定めたわけでございますが、これは
生産調整なかりせばという前提での総生産量を千三百九十五万トン、それに対しまして、総需要量を千百六十五万トン、その差を二百三十万トン、こういうふうに見込んで目標数量としたわけでございます。で、これに必要な
生産調整奨励補助金といたしましては、この目標に見合って千六百九十六億円を当初予算として計上いたし、また、米の
生産調整協力
特別交付金といたしまして百億円を計上したわけでございます。
次に、四十七年度の目標でございますが、四十七年度はただいま申しました総生産量の見込みを千三百九十万トン、総需要量を千百五十万トンというふうに見込みまして、その差二百四十万トンが余剰ということになりますが、この時点におきましては、
政府の在庫がかなり減ってまいっておりましたので、その在庫の復元を若干
——具体的には二十五万トンの持ち越し在庫の復元をはかるということで、二百四十万トンから二十五万トンを差し引きまして、四十七年度の目標数量を二百十五万トンというふうにいたしまして、これに必要な当初予算では千七百十九億円の
補助金を計上いたしました。また、協力
特別交付金といたしましては、これは補正後でございますが二百億円を計上いたしたわけでございます。
それから、来年度の目標数量でございますが、来年度は総生産量を千三百八十万トン、それに対しまして総需要量は千百五十万トン、その差は余剰数量二百三十万トンということでございますが、やはり、在庫が引き続いてそれほど多くないという
状況でございますので、持ち越し在庫の
調整数量として二十五万トンをこの二百三十万トンから減らすということで、目標数量を二百五万トンというふうにしたわけでございまして、このための予算といたしましては、
補助金は千七百五十八億円、また、協力
特別交付金は二百億円ということで予算要求をいたしております。
以上が目標数量でございますが、これに対しまして実績でございますが、四十六年度の実績は、
先ほど申しました二百三十万トンの目標に対しまして二百二十六万トン、九八%という実績でございます。これに対しまして、四十七年度は目標数量二百十五万トンに対して、実績は二百三十三万トン、目標に対して一〇八%と、こういうことでございます。
それから現在までの
休耕と転作の
状況についてのお尋ねでございますけれども、四十六年度におきましては、
生産調整いたしました水田の面積が全部で五十四万一千ヘクタールでありますが、そのうち転作の面積が二十四万五千ヘクタール、で、
休耕面積は二十九万四千ヘクタールでございまして、その転作率は四五%であったわけでございます。これに対しまして、四十七年度は
生産調整水田、これは実績で五十六万三千ヘクタールになったわけでございますが、そのうち転作面積が若干ふえまして二十七万二千ヘクタール、
休耕面積のほうは二十八万七千ヘクタール、転作率は四八%、これを前年度に比べますと、転作面積は二万七千ヘクタールの増、
休耕面積のほうは七千ヘクタールの減、こういう実績になっております。
最後に、国際的な農産物の需給の見通しについてのお尋ねでございますが、現在いわれておりますのは、国際的に食糧需給が非常に逼迫をしておる。これは、たとえば、ソ連等の穀物の不作、あるいは他の諸国でも不作1これは天候の異変による不作でございますが、そういったことで大量の買い付けが行なわれまして、現在は各種の作物について需給がかなり逼迫をしておりますが、こういった
状況がはたしてどれだけ長く続くかという見通しにつきましては、やはりこれは天候の異変というものが大きな原因でございますので、こういったことは恒常的なものではない。
それからもう一つの
理由といたしましては、アメリカ等におきまして、本来生産さるべき数量に対して、かなりの減産と申しますか、作付の
調整が行なわれておる、こういうこともございます。したがいまして、近い将来につきましては、こういった天候の回復と、それからもしアメリカ等の作付制限の緩和というようなことが行なわれれば、需給はまた平常に復するのではなかろうかというふうに見ております。以上でございます。