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政府委員(佐伯
博蔵君) お答え申し上げます。
この
常磐炭礦は、先ほど
社長からもお話があったようでございますが、現在、四十七年度で申しますと、この西部
炭鉱で六十万八千、それから露天掘りでございますが、中郷鉱というところから十六万三千トン、合計七十七万一千トンを生産をいたしておるわけでございます。ここは、
先生御承知と思いますけれ
ども、
常磐共同火力に大部分の石炭を納めております。そんな
関係で大部分は
常磐共同火力のほうにいっておる。それから家庭用その他の暖厨房用炭に、最近減ってはおりますけれ
ども、ある
程度根強い需要がございます。それからまた、比較的近いところの紙・パルプ
関係の一般工場等への供給、これも従来に比べますと急激に減っておりますけれ
ども、ある
程度根強い需要がずっとあるというふうなことでございまして、大部分が
常磐共同火力への納炭というふうな形になっておるわけであります。
それから、当鉱は従来は大きかったわけでございますが、だんだん
坑内条件が悪くなるというふうなことで縮小して、先ほど申しましたような生産になっておるわけでございますが、今後の問題といたしましては、先ほど申しましたように、
常磐共同火力への供給というのが大部分でございます。それから紙・パルプ
関係、それから暖厨房用
関係もある
程度ございますんで、それへの供給をずっと続けていくということでございますが、一つ、若干の問題点といたしましては、この地帯は地上の開発が進みまして、地上が工業団地あるいは住宅地になるというふうな傾向がございます。それらができますと、下部の採掘制限を一部しなきゃならないというふうなことが現在も若干出ておりますし、また、今後出てまいるおそれがあるというふうなのが若干の問題点でございますけれ
ども、
常磐共同火力、その他需要が比較的安定をいたしておりますので、現在は若干生産量は減るわけでございますが、長期にそういうところに供給してまいりたいというのがこの
常磐炭礦の現状でございます。ただ、露天掘りは制限がございますので、そう長くは続けられないというふうな
状況でございます。
それから、ここへの助成でございますが、四十七年度で見ますと、
対策額いわゆる助成をいたしておりますのは総額で十五億五千六百万円でございます。その内訳を申し上げますと、元利補給金いわゆる第一次肩がわりでございますが、これが五億五千六百万円、再建交付金、いわゆる第二次肩がわりでございますが六億一千四百万円、それから安定補給金が二億三千七百万円、それから
坑内骨格構造整備拡充補助金が七千九百万円、それから
保安関係の補助金が七千万円、以上合計いたしまして十五億五千六百万円でございます。四十八年度は、まだこれから行ないますので正確にはあれでございますが、新しくこの前の
法律を通していただきましたのに基づきまして、第三次肩がわりを出すことで計画し、検討いたしております。それから、
あとはあまり変わりませんが、
坑内骨格補助金が、従来の補助率が七〇%に引き上げになりましたし、
保安補助金が、従来の七〇%の補助金が七五%の補助率になるというふうな形で、その面からは若干ふえるというふうな
状況になるかと思います。