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杉原一雄君 実はそういうことだけでなしに、
局長の表現をとれば、学問的には車だの
飛行機だの、あるいはそうでない
固定発生源というふうに断定的なところまでなかなかいきかねるということですが、二十二日の
東京都の
発表に関する限り、かりにこれを
東京都という
範囲に限ったといたしましょう、限ったとしましても、その
範囲を限った中で、日本一
光化学スモッグの
発生している
東京都ですから、この
光化学スモッグ、特にかわいらしい子供
たちが最大の
被害者でありますので、この問題を一日も早く解決するという
判断に立って、とりあえず
東京都の資料あたりを非常に大事にし、十分検討した上で、とりあえずの
対策が示されるべき時期にきているのじゃないか、これは
環境庁だけの仕事じゃございませんで、通産局等も非常に大事な役割りを果たすわけですから、車に対する直接規制など積極的な手を打たれるべきときではないだろうか、こう思って、私はそういうことを期待しながら実は
質問しているわけですけれ
ども、学問的にどうだのと
局長が逃げるわけですが、それはそれなりの
理由があるでしょう。しかしながら、
東京都の
発表は、やはり多くの都民あるいはこのことに関心を持つ
人たちはすなおに受け取っております。
そのことが具体的に、大新聞ということばがあたるかどうか知りませんが、日本の大新聞として指折り数えられる
各紙が口をそろえて社説で論陣を張っているわけですが、論陣は期せずして大体一致しております。それはどういうことかというと、
犯人は車だということです。もちろん七対三でありますから、
固定発生源が、
東京都でいえばじんかい処理場もその中に入っているように、これはまた別な
報道で
報道されているわけですから、一〇〇%でないことはよくわかる。しかしながら、
主犯は車だということについては常識的におそらく皆よく了解しておると思います。ということになると、やはりそれに対する規制の
方法というものは、
長官がすでに日本版のマスキー法という提起の中から、五十年の四月までには、アメリカがどうあろうと車の規制をやりたい、排気の規制をきびしくしたいということを、これはずっと前に六月時点でおっしゃっているわけですから、そうしたことをも
長官も忘れてはおいでになるまいから、いま二十二日の
東京都の
発表に対して、すなおに
環境庁もそれを受けとめていただいて、それじゃこれから何をするかということを検討していただきたいと思うのです。
しかも、各新聞社等はきわめて具体的です。もうこの段になって、
環境庁に期待するの、通産省がんばれのという社説は
一つもない。みんな具体的に出てきております。中古車は最も排気ガスをよけい出すからこうだとか、車の通行制限の問題とか、駐車制限の問題とか、そうした問題を皆具体的に提起しております。私はこうした各社の提起をすなおに受けとめて、この問題に関心のある一人として、なるほどそうだな、ここに
問題解決の道があるなと。しかしこれは困難だ、各社とも最後には言っておる。なかなか実現はむずかしいから、
東京都ひとりでやれやれと言ってしりをたたいても始まりっこないから、中央官庁もその点を十分認識し、かつ歩調を合わせながら
問題解決に努力していただきたいということを、社説のまとめとしてたいてい書いているわけなんです。
こうしたことを、私は別に
調査機関も持っておらなければ測量する能力もないわけですから、
東京都の
発表、
環境庁の昨年の
発表、そうしたものを
基礎にしながら
政治家的な
判断を実は下しているわけですから、その辺のところを、
長官として現時点で言えることも言えないこともあると思うけれ
ども、排気ガスのこの種の
発表のあった時点でございますから、ここで国民に向かってやはり
一つの方向づけといいますか、年次的な、こういう方向も
考え得るという程度で私はいいと思います。いまの調布のようなお話はそれでけっこうですが、私はそれは
一つのほんの一角の問題だと思っております。そういう点でもう一度認識を新たにして、どちらからでもいいから明確にひとつ答えていだきたいと思います。