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神沢浄君 まあ、簡単な問題の応酬でありますけれ
ども、私は御
説明を伺いながら、やはりそういう簡単な問題の中にもたいへん重大な問題点がひそんでおるような感もしてならないのでありまして、たとえば
線路の
補修が
外注に出される、
請負の
作業でもってやられると、その
監督というものは
国鉄としてこれは責任を持っておやりにならなければならないのでありますけれ
ども、まあ、きょうは時間の関係もあってそこまで詳しくお尋ねをしておる余裕もありませんから、また後日の機会にしたいと思いますけれ
ども、まあ、私などが不安に感じますのは、そういう
監督の
体制というものが十分にとれるような、いまの
国鉄のたとえば
保守作業要員などの員数などの点からいっても、そういう十分な
体制というものがあるのかどうなのか。まあ、やりたくとも人が足らない、いないというようなことでもって、ついこれはやれなくて終わってしまう。車をとめてそうそうおくわけにもまいりませんから、つい通してしまわなきゃならぬというような事態だっても当然生じてくるわけでありましょうし、こういうふうな
状況がかりにあるとするならば、私は、目の前に生じた
事故というのはただ
一つの局部の問題でしょうけれ
ども、そういうような
事故が発生しやすい、必然として発生してくるような、いわば
事故現出の背景とでも申しますか、そういう点にこそ、私はこの問題を契機にしてそして
国鉄当局自体もほんとに真剣に取り組んでいただかなきやならない点があるような感を
一つ受けるわけであります。それが解消しなければ、おそらく今回にとどまらず、今後ともこういう
事故、災害を避けていくことは困難じゃないか、非常に危険なことじゃないかというふうな感じがしてならないわけでありまして、内容へ入ってまいりますと、おそらく、よく問題になっておりますところの
国鉄の働き過ぎというんですか、いわば経済の成長に対応して
国鉄としての使命を果たしていくために、
国鉄のその力以上の力を出ささせられているような点だとか、あるいは経営上の理由な
どもありまして、たとえば必要な員数が充足をされていないような点もあるかもしれませんし、それこそ私は大きな
意味においての
競合事故だということにこれはならざるを得ないと思うわけなんです。
いろいろお尋ねをしたいんですけれ
ども、実はちょっと時間に制約をされておりますから、質問は以上くらいでとどめますけれ
ども、私は最後に大臣及び
総裁に、要請も兼ねた上でもってお尋ねをしたいと思うんですが、今回の
事故を
一つの契機にして考えてみた場合に、いま申し上げてまいりましたような、今回の
事故の
原因が何であるかというこれも大切でしょうが、これは十二分の
調査をしていただいた上でもって
事故原因を把握をして
対策を講じていただくことでなければならないと思いますけれ
ども、むしろ私がこの際問題を提起をしてそして今後への
対策、所信等を伺いたいと思いますのは、この目の前に起こった
事故の
原因——線路がどうであったとか、地盤がどうであったとか、あるいは
車両の
状態がどうであったとかいうことより、むしろ、いまの
国鉄の事業そのものがいわゆる
競合事故的な内容を持っているんでしたらこれはたいへんなことでありまして、たとえば
請負に出した、
監督も十分にできない、したがって、これはたいへん重大な国民の命、財産を預かる仕事でありながら、
監督も十二分でないままに走らしてしまうような、
検収も万全でもないにもかかわらず走らしてしまうというような、こういう事態が私は決してないとは思えないわけなんです。そうであるとすれば、そういう問題にほんとに真剣に取り組んでいただかなければ、これは今後やっぱり
事故の問題というものはこれは解決できない、こんなような感じが
しろうとの感覚としてするわけなんです。そういう点で、ひとつ、これからへの所信を大臣、
総裁からお伺いをして、質問はこれでおきたいと思います。