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神沢浄君 百億全部出せということじゃないですけれ
ども。そこで、実は私、
一つの疑問を持つわけなんですが、いま御
説明がありましたように、本来が
保険の勘定ですから、
運用益といえ
どもそれをまさか全部使ってしまうということが許されるはずのもんじゃないでしょう。そうすると、やっぱり
効果的なといいますか、効率的な益金の
活用ということが非常に重要なことになろうと思うわけであります。まあ、
センターをつくられて、
センターにも若干の金を使うと。それからさっき御
説明がありましたように、救急医療などの問題にも金を出していくと。相談
センターにもあるいは育英
資金の貸し付けなどにも助成をしていくと。どれもみなけっこうなことなんですけれ
ども、しかし、私
どもが
しろうと考えに
考えてみて、
懸念が出てきますのは、重要なことには相違ないけれ
ども、何かどれもこれもが中途はんぱみたいなものになってしまったんでは、これは「
活用」の名前にふさわしくなくなってしまうわけなんで、そこで私は、この救急医療の問題などまあ特にこれは大切なことだと思いますので、これを
一つの例に
考えてみたいと思うんですが――消防庁の方お見えになっていますね。実はこの前この委員会でもって救急医療の問題についての調査を現地に出向いてしたことがあるわけなんですが、そういうとき、これは東京消防庁だったんですけれ
ども、現地にはかなりの不満があるんですよ。とてもいまの状況ではこれはもうとうてい十分な
事故に対する対応はできないという、かなりの不満がありました。たとえば
事故があって、そしてこれはまあ
センターとは直接のかかわり合いはないかもしれませんが、まずまっ先にどこへ被害者を入院をさせればよいかというような際に、何か東京都内でもって約十近い指定
施設というのがあるんだそうですけれ
ども、端的な言い方をすると、
一つとして間に合うのがないと。しかたがないから指定外の大学の附属病院あたりへ持ち込んでやっと収容をしてもらうというようなことの繰り返しだと、こうまあ言っておるわけであります。それから、救急車というのがいまだんだん進んでまいりまして、救急車の中でもって、要するに医員が同乗をして、その現場でもってきわめて応急の措置だけはできると、出血などを避けながら病院に搬送すると、こういうようないま車に変わってきているんだそうですね。ところが、東京消防庁にはわずかに一台しかないと、それが。どのくらいだと言ったら、一億円くらいのものだと、こうまあ言っておる。一億円くらいのものでしたらもっと十分の対応ができるような体制をとってやってもいいんじゃないかということをつくづく
感じましたが、そういうような状態のもとに放置されているということを
考えますと、もっとやっぱりこの
運用益の
活用という部面におきましても、何かその
考え方というものがあっていいんじゃないか。あちらへもこちらへも総花的に――それぞれがみんな重要なことには相違ないけれ
ども、結果としてはいずれもそれほどの
効果をあげ得ないようなことでもって終わってしまうようなことでもこれはぐあいが悪いんじゃないかというようなことを
感じもしたわけなんですが、いまいわゆる救急医療体制というのの現状というのをちょっと御
説明をいただけませんか。