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政府委員(
佐藤文生君)
交通事故防止対策につきまして先ほどから述べましたとおりに、とかくいままでは
適性検査を行ないまして、そして一定の合格点に達しないものは
免許証をやらない、達したものはやるというような
制度で、
免許証
——私自身も
免許証持って運転をいたしておりますが、それならば現在運転して
適性であるかどうかというような
制度というのは元来なかったわけであります。まあ、やっておったけれ
ども非常に不完全であった。それが、今度の
事故センターが
先生方の御了解によりまして成立した暁においては、全国的にこれができますというと、その
免許を持った者を対象に毎回ひとつ
適性を見てやろうというぐあいで、連携した
事故防止対策の未然の
防止ができる体制がようやくできるわけであります。先般来より航空
事故なんかを見ましても、たとえばいろいろ試験、検査をするけれ
ども、心理学的にあるいは肉体的にそこまで
適性検査をやらないというと航空
事故が未然に防げない、こういうデータも出まして、具体的にいえば、梅毒患者であるならばもうパイロットとしての資格ない、こういうところまで出てきているわけで、そういうところの検査というものを適正にやっているかどうかというところまで実は突っ込んでやろうとしている次第であります。なお、
自動車の運転手もいろいろこういう面で、専門家に聞きますというと、三年目か四年目ぐらいに大体
事故が多いようである、
免許をもらってから。その
理由、いろいろたくさんな
理由があるけれ
ども、これは可能か不可能かわかりませんが、トヨタならトヨタを運転しておって五年間、六年間続けるのがいいのか。トヨタの車種から三年目にニッサンにぽっとかわるというと
事故率が減るそうであります。要するにいままでなれた車からまた新しい車にかわることがかえって危険じゃないかと思うとそれは逆であって、心理的には新しい装置、新しいブレーキ新しいハンドルもあるのでまた緊張してやっていくというような面も出てきますので、そういったようないろんな
適性検査を
免許証の取得前から取得後における継続した体制ができてくるということ、それから、先ほど
先生から御
指摘ありました、
事故が起こった場合の
あとの
保険金の操作でいろいろめんどうなことがありまして、一千万円自分は入っているから一千万円やろうという約束をすぐ示談でやる。ところが、実際
保険金をもらうようになったところが五百万しか出なかった。
あとの五百万は一体どうしたらいいもんだろうかというような、簡単にいえば、そういうような
問題点が非常にありまして、
日本の
保険制度が、
保険に入っておる
制度になっておるけれ
ども、諸
外国に比べてそういうような面で非常に落ち度があるという面がございますので、こういう点を十分に配慮いたしまして、
交通事故の未然の
防止と、
交通事故が起こった
あとの対策について
加害者、
被害者とも
どもに自立ができるようなそういう体制をとっていくように今後ともがんばってみたい、こう思う次第でございます。