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森中守義君 非常に正確な証言で、私もそうだと思う。そうなると、もう
一つ話を先に進めますが、
防衛庁が、さっき申し上げたように、四十七年の十二月二十五日、この日に三項にわたる
質問書を
調査委員会に出しております。
調査報告書が出たのが四十七年の七月二十七日、約五ヵ月経過しておりますね。これは
防衛庁といえ
ども——もちろん
調査委員会が任務を終了し、解散をしている。つまり答えをする相手がいない。相手がいないことを承知でなぜこういう
質問書が出たのか。その意図は何なのか。
答弁は求めなくてもよろしい、ただ
防衛庁の
立場を表明をし、そこで
責任を回避するという材料に使おうというきわめて悪意ある意図があったというように類推をしてもしかたがない。他面、
調査委員会の設置を、しかも報告を求め、閣議の了承を得たという総理府が、総務長官が媒介したということは一体どういう
意味ですか。しかも十二月の二十七日以降相当の期間が経過しているのに、この
質問書というのはどう処理しようとするのか。具体的にいえば、もう一回山縣さんをはじめ五名の
委員を、この
質問に答えるために
委員会を再編をさせるのか。さもなければ、
防衛庁に、これは相手がいないのだから
質問書を出してもしようがないじゃないかということで返すのか。まあしかし、これは私が言う前者の、もう一回山縣
委員長以下、
防衛庁の
質問に答えるために
委員会を再編するということはとうてい考えられない、できないことでしょう。そうかといって、山縣さんはじめ個々の
委員から個別見解を求めても、五名の人が合同して
調査をし、合議して結論を出したわけですから、やはりこの答えというものは五名の合議によらざるを得ない。これが大体筋だと思う。だから、このことを考えると、なぜ総理府は、相手がいないじゃないか、閣議も了承しているのだ、いまごろこういうものを五ヵ月間も経過して出そうという
防衛庁の不見識、非常識を非難をしながら、これを抑制しなかったのか。この
責任はきわめて大きいですよ。どういう措置をとろうとしますか、これで。とうてい私は理解できない。国の
機関が、相手がないことがわかっているのに、わざわざ文書をつくって、これこれの疑問がある、答えてくれ——できますか、そういうこと。その当時は総理府は、もう一回受け取ってひとつ返事をもらおうとまともに考えたのですか。そういう経過並びにどういう方法でこれを処理しようとするのか。まあこの
内容が、さっき申し上げたように、三十九秒・三十二秒の問題が
一つの
中心です。あと
ルートに入ったとか、見張りの
義務がある、ないということを言っておる。けれ
ども、この
質問書で感ずる限り、
運輸省通告の十六キロをかってに
防衛庁は九キロに、せばめたものにし、しかもその
防衛庁が
制限した九キロを五キロもおかして
中心線四キロまで侵犯した。
高度差などはつけていなかった。そういう重大な問題については全然
防衛庁は知らぬふりをしている。むろん
防衛庁はこういう
質問を出すことによってみずから侵犯したことが免責になると思っているのですか。免責を一応前提に置く、ないしはこれを法廷等における
一つのたてにする、こういうような悪意の措置であったというように私は理解する。よって、
防衛庁が出した理由、これを媒介をした総理府の見解、宙に浮いてしまったこの
質問書をどう処理しようとするのか、きょうはひとつ正確にお答え願いたいと
思います。