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鈴木力君 私がなぜこんなことをいまごろしつこいみたいに申し上げるかといいますと、私はこの毒ガスという問題については、さっきも申し上げましたけれども、過去に
一つの事実があるからですね。要するに政府は、米側に問い合わせても毒ガスは沖繩にありませんということを何べん答えておったかわからない。そしたら事故が起こった。その
あとに、一九七一年の九月に、ありましたと、こういうことになって、そうして搬送したと。そこで、もうありませんと、こう言っているけれども、ありませんということを国民に納得させるような
説明は
一つもない。そうしてその
あとに、まあことが小さいか大きいかは別としても、いま申し上げたようなことがまた出てきている。こうなってきますと、これはますます疑惑に輪をかけるようなことになるわけです。だから、私はそういう
意味じゃ政府間の信頼という、まあ政府間ばかりじゃなしに、本来なら、
ほんとうは
ほんとうに信頼すべきような
状況にいくほうが望ましいと思う。そうすると、そういう問題を解明することに積極的な努力をするということが私は政府の姿勢に望まれていいのではないかと、こう思うんです。
時間がありませんから
あと申し上げません、か、もう
一つ、たとえばさっき
外務省の
次長さんからありましたように、三月の二日ですか、牧港のアメリカの軍港に積んであったこれもCS1ですか、そのボンベが破損して事故を起こしておりますね。あそこの従業員に聞いてみますと、一週間に一ぺんぐらいずつあるという話です。そういうことを、事故があることを訴えておってもどうにも通用しませんというのが現地の労働者の声でもある。これについても、あそこを撤去をさせるべきである、古いものは始末をすべきであるとか、事故を起こさないようにという要望は、政府側に対しても現地からもずいぶんあったはずなんです。ところが、これが容器が腐食しておってガスが漏れるんですというような
状況まで放置をしてある。それを何とも手が出ないというのが日本の政府であるならばですね、どうも日本の政府という
感じがしなくなってくるじゃありませんか。アメリカとの約束がありますから手は出せませんですと、これだけでは国民を納得させるような
説明にはならぬはずです。初めて事故を起こしたことであれば、今後いたしませんということでわかるかもしれません。同じことを答えて、同じことを何べんも繰り返しておるわけです。もうここらで同じことを何べんも繰り返さないような、そういう手を私は政府が打つべきだと、こう思うから、少しくどくいま申し上げたわけなんです。
同時に、私が沖繩県に参りまして、もう
一つだけぜひ政府に、これはもう時間がありませんから、御要望申し上げておきますね。恩納村にある爆弾処理場です。弾薬処理場といいますか、私も行って見てまいりました。写真持ってまいりましたけれども、そんなことをいまここで見せびらかすような気持ちもありません。あの恩納村にある爆弾処理場は小高いところにありまして、それこそ沖繩博をやるあのきれいな沖繩の海がずっと一望に見える非常に景観のいいところです。それが全部爆弾処理場になって、そして爆弾を処理するために、あのきれいな沖繩県の自然が破壊をされておる。いまやもうまっかにはげ山になってしまっている。木が枯れている。まずそれを
一つ見ただけでもこれはたいへんだと私は思いました。ところが、もっとたいへんなのは、処理場であるけれども、未処理の弾薬と思われるものがずいぶんそちこちに散らばっております。正直言いまして、私も現地を見て歩きながら拾ってみました。これぐらいのもんです。これは家に持って帰って、こんなものがあるぞということを皆さんに見せようと思ってだれかに見せたら、あぶないぞ、すぐ捨てろ、君がたばこなんか吸ったらたいへんなことになるぞというわけです。それからこれを持ったら飛行機には乗れない。そういうものがあの自然の林の中に幾ら散らばっているかわからぬ。ちょっと歩いただけで、私が拾っただけでもそういうことです。ところが、あそこは処理をしていないときには子供たちにも一般の人も多少の立ち入りは許されているようです。あんな危険な状態でそのまま放置しておいてもいいのかどうか。これはどこまでがどうかわかりませんけれども、
防衛庁の設置法の四十五条ですか、によりますと、
米軍に提供した
施設の管理ということも業務の中には入っているはずです。あれをあのままにしておくという手はなかろうと思うのです。
と同時に、もう
一つ、あの
周辺の部落に非常に
被害を与えておる。これはもう
施設庁は多分
調査なさっていらっしゃると思うのです。
調査をなさってもそのまま放置されておったのでは
意味がないわけです。その砲弾処理のために川がものすごくまっかになってしまう。水源池が荒されてしまう。大田、瀬良垣とか、ああいう
周辺の部落の人たちは飲料水さえ毎日ろ過しなければ飲めない状態にきている。あるいは水田ももうあの赤ちゃけた泥が流れてきて、水田の用をなさなくなってきている。あるいは爆弾の処理のために爆風で建物に亀裂を生じたという危険な状態もあります。
防衛施設庁あてにも村長からも何べんかこれに対して善処方の要望があったようであります。それに対しても私どもが村長に会いましたときには、何べんか頼みましたけれどもなしのつぶてでございますという話を聞いてまいりました。まあ、時間がありませんから、これでやめます。これはまあ御要望申し上げるわけですが、もし処理なさっていることがあればお答えいただきたい。また、将来の私の要望に何かなさろうとなさるならお答えいただければと思います。