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国務大臣(
加藤常太郎君) 私も
大臣就任前に、御
意見と同じように、どうも役所は
審議会だ、
研究会だ、やれ懇談会だというのばかりつくって、要するに逃げ口上、ひどく言うと隠れみのにするというようなことも、私自体も思いましたが、この
基準法がもう二十数年になるんであります。そしてその当時と
日本の
経済の
成長、
世界でGNPも第二位と、こういうように躍進してほんとうに
経済大国に
成長したんであります。そういう
意味で、現在の
基準法がこれはもうちょっと古いのではないか、こういうような御
意見はもう各方面から、いろいろな立場の方、いろいろ各界の方からもお聞きをいたしまして、
労働省もひとつこれは
研究しなくちゃならぬというので、とりあえず、
学識経験者を網羅いたしまして、
研究会をつくって、この
研究会は隠れみのではなくして、ほんとうに熱心に、誠実に、熱意を持っていろいろな問題に対処いたしております。今回の二つの
条約の
批准ができたことも、これも安全衛生
関係が四十六年七月にこの
研究会から報告されまして、そして安全衛生法は制定され、また、大問題の時間
関係につきましても、四十六年十二月に中間報告を行なっており、残る問題は女子の
労働の問題、母性の
保護の問題、かような問題に対しましても、専門委員を委嘱いたしまして、これも毎週二回やりまして、鋭意
検討を進めておりますので、この
研究会は、これは私もよく
研究会の方々と懇談をいたしている方でありますが、ただ、まあ言いわけとかそういう
意味でなく、大いに、ほかのほうもそうというわけでありませんけれ
ども、これはまあ、なかなかまじめにやっていただいておりますので、この
研究会を無視して
労働省がすぐにやるということもなかなか困難な点もありますので、なお一そう、いろいろな、先ほど言ったような一
号条約の問題とか、当面の婦人のほうからよくいわれている母性の問題、これも産前産後の問題は、これは同じなんであります。ところが
例外が、本人の申し出によったら五週間とかいうことが、これがまあ
批准にもう引っかかりますので、かようなあまりむずかしくない問題は、私のほうから積極的に、
研究会にももうひとつこれは
研究してみよと、こういって対処いたしておりますので、御
趣旨に沿うように、積極的に、私からも
研究会に要望いたしまして、当面の解決ができるような問題は解決して、本年度は無理でありますが、来年度は
条約の
批准に——本年は二件やりまして、数年前に三件やりましたが、もう少し
批准に邁進するように善処いたしたいと思います。
以上が、
研究会の三つの案件についてはほんとうに私たちも感謝するようにやっていただいておりますので、今後の残余のいろいろな大きにハンディキャップというか、
条約と
日本の
実情との合わない点は無理でありますが、ほんの
例外的な点で、これはなかなか困難な点がいまは存在いたしておりますが、かような問題に対しましては
研究会を大いに活用して対処いたしたい心組みでございます。