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国務大臣(
大平正芳君) 航空
協定につきましては、御案内のように、去年の十一月、当方の案を先方に提示いたしまして、二月になりまして先方の反応がございまして、両方のお
考え、一応のドラフトができたものですから、第一に予備交渉団を出しまして、この案文の突き合わせをしてもらいたいということをお願いして、あらかたその
仕事をやっていただいたわけでございます。完全に突き合わせが終わったところまできておりませんけれ
ども、若干のワーディングは残っておりますけれ
ども、しかし、これは私は非常に重大な支障になるようなものではないと思っております。
それから第二点は、付属表に路線の問題を書かにゃいかぬわけでございますが、その点について先方の
考え方というものを一応聞いて帰っていただいたわけでございまして、したがって、この問題につきましては、私
どものほうと運輸省の間でいま現にあらゆる角度から検討を進めておるわけでございます。
第三の問題は、日台路線の問題でございますが、日台路線は、御案内のように、日本
政府と国民
政府の間の交換公文は失効いたしておりますので、現在の運航は会社同士の契約でやっておるわけでございますので、今度われわれが結ぼうとする日中航空
協定上の問題ではないわけでございまして、今後も引き続き事実上の民間レベルのお約束でやっていただくよりほかに道はないわけでございます。しかしながら、これはやはり日中
関係というものを十分踏まえた上でやらなければならぬわけでございますので、そういうことについて先方の感触というようなものも、一応予備交渉団が感じ取ってこられたわけでございます。
で、この問題につきましては、日本
政府が日台間の実務
関係をどういう節度において維持してまいるかという、この決心をせにゃならぬわけでございますので、そういう感触も参考にしながら、これまた外務、運輸両省の間でこれから協議を進めていかにゃいかぬと
考えておるわけでございまして、いまようやくそういう
政府部内の打ち合わせが、検討が始まったところでございます。