○
藤原房雄君 そこの町村が協力しないからそこの町村を通らないでなんということはできないわけでありますから、当然隣近所の町村の姿を見ながらしなきゃならないだろうと思いますけれども、やはりその市町村の財政規模に応じてなさねばならないことだと思います。現在、
数字的には先ほど自治省で
数字をお持ちしてないということでありますけれども、一千億をこえる現在残高があるわけでありまして、景気のいいときはよろしいわけでありますが、これが地方に対しましても大きな負担になる、こういうことから財政当局につきましてもこういうあり方につきましては、十分に配慮をして、地方自治体に負担のかからないような配慮というものがなければならないと思います。建設にあたってある程度の協力をするのは、それは当然のことでありましょう。しかし、それをどこに線を敷くかということは非常にむずかしいことで、十分にその点の現状というものを把握した上でやっていただきたいと、こういうことを私申し述べているわけでありますが、時間がありませんので、次に移ります。
まあこの
国鉄運賃の値上げにあたりまして、値上げするのは当然だという方は非常に少ないんでありまして、窮状は十分に理解するといたしましても、やはり諸
物価の高騰のおり、時を一にして値上げをするということに対しては、国民の大きなひんしゅくを買っておることは御存じのとおりであります。さらにこの
国鉄のサービスの問題につきましてもいろんな問題があるわけで、常日ごろの行ないというものも非常に大事じゃないかと、こう思うわけであります。
時間もありませんので、あのことこのことといろんなことがありますが、やはり一番地域住民にとりまして、一番というか地域住民にとりまして困りますのは踏切の問題で、先ほどもちょっとお話ございましたが、今度の
財政再建にあたりまして、踏切にはどのぐらいの予算を計上なさっていらっしゃるのか、ちょっと見ておりませんけれども、具体的な問題としましては、いろいろ
国鉄にもお願いいたしまして、釧路における跨線橋の問題これは実際女子学生が大楽毛の駅、釧路の大楽毛というところですが、女子学生の列車事故がありまして、そこの駅の構造、一々申し述べていると非常に長くなりますので、あれですが、列車がホームの中まで入っておりまして、そこに跨線橋がない、で、
見通しの悪いところを向こうのホームへ渡らなければならないという、こういうことのために事故が起きたわけでありますが、こういう跨線橋
一つつくるにいたしましても、
国鉄に
関係することはもちろんでありますけれども、当然地元としても十分な負担をしなければならない。これがなかなか話し合いが進まないで、こういう事故がありながら問題の処理が進まないと、こういうことからいたしまして、
国鉄はそうでなくてもたいへん赤字で苦慮しておるという現状の中からいたしまして、なさねばならないことがたくさんあるわけであります。
こういうことから、財政当局も現在のこの負担割合というものにつきまして十分な配慮がなければ国民のこの要望にこたえ得ないじゃないか。サービスをどんなに叫んでみましても、現実、
国鉄の現在なし得る財政のワクの中では国民の声に十分にこたえきれないものがあるのではないか。こういうことからいたしまして、大蔵当局につきましても、十分こういう踏切解消につきましては、大蔵というか、
運輸省といいますか、
運輸省の
計画、そしてまた大蔵省のバックアップ、こういうことによりまして踏切の解消というものにほんとうに努力をしていただきたい。
すでに
大臣のところにも陳情があったと思いますけれども、
一つ例をあげますと、札幌なんか町が百万都市になって、こういう急激な大きな都市に発展をしたわけでありますけれども、鉄道の函館本線というのは昔と何ら変わらない、車と人間と同じところを汽車が走っておる。あの町のまん中で、わずか九・九キロの間に二十九カ所の踏切がある。これが都市
計画に大きな影響を及ぼしておる。五年間に七人の死者がある。十四人の負傷者がある。こういう百万都市の町のまん中で踏切事故で七人も事故が五年間にあるという、こういうことは
国鉄としても行き届いたサービスができているとは言えないと思いますね。しかも交通渋滞が激しく、四十五年で遮断時間が七・四時間、六十五年には一〇・一時間、一日のうちに半分は車が遮断されるというふうになるだろうと、こうもいわれております。また
国鉄が町のまん中を走っているために、南北で地価の格差というものが非常に、大体四倍ぐらい開いておる。高度
経済成長でどんどん都市化が進んで町が大きく発展したとはいいながら、
国鉄は昔と同じですね。人間と車と人が同じところを通っておるというその姿は一向に解消されない。仙台におきましても同じように仙山線、昔は町のはずれを通るように
計画したんでありましょうけれども、どんどん家並みが建ちまして、現在はもう町のまん中を人と同じところを汽車が走っておる。また東北本線を一日五百本列車が上下通るそうでありますけれども、現在まだ踏切がある。こういう地方の主要都市を見ましてもこういうものが一向に解消されないで、昔のままでやはり事故が続いておる。
こういうことを
考えますと、たとえ一人の事故であろうが、二人の事故であろうが、こういう新しい時代に即応した都市化に伴って、やはり
国鉄もそれ相応の対策というものが講じられなければならない、私はこのように思うのですが、そういう点非常に
国鉄はおくれておる。それは現在赤字財政をどうするかというときにこんなことを言ってますます頭を痛くするようなものでありますけれども、これはやはり
国鉄そのもののあり方というものを根本的に
考え直さなければならないときに来ておると、昔のままで進んでいってはならない新しい時代に来ているなと、こういうことから先ほど
数字をあげて大蔵
大臣、いろいろ
国鉄当局に対しましても財政援助しておるというお話でありますけれども、踏切のこと
一つ取り上げてみましても、時代に即応しない現状になっている、この改革のためには相当な努力をしなければ、国民ひとしく
国鉄に対して信頼感といいますか、
国鉄運賃値上げがあってもまだまだわれわれの身近には不足なことがたくさんある。こういうことから承服しかねる。あれもしてもらいたい、これもしてもらいたい、こういうことがたくさん出てくるのではないか、まあこういうふうに私は、いろんなことがあるわけですけれども、
一つだけ踏切のことを申し上げたわけでありますけれども、こういう地方における中核都市、そういうところについても鋭意こういう問題の解消のために
運輸省としましても努力していただきたい。こういう問題について、現在どのようにお
考えになっていらっしゃるのか。まあ踏切の問題等につきまして、具体的な
計画等ございましたらお話をいただきたいと思います。