○国務大臣(
新谷寅三郎君) 大湊港の計画の当時のことはよく知りませんが、いまいろいろの御質疑があったので、大体私も頭に入れたつもりでございますが、いまお述べになった重要
港湾の選定
基準、これは
法律ではないので、関係各省の間で、おっしゃるように、国費のむだづかいをしちゃいかぬ、ひとつこういう
基準で
考えようじゃないかという
基準だと思います。したがって関係各省で相談をいたしまして具体的にきめた
基準ですから、もちろん
港湾局もその
基準に従って指定をするというのは当然のことです。
ただ伺っていまして、いろんな開発計画、
港湾がどうこれから活用されるのかということは、もちろん予見をして指定をするのが当然だと思います。そうしたのだと思います。ただ、その開発計画そのものが、これは
港湾ができるまでに五年から十年ぐらいかかると思います。その期間に、初めにきめられた開発計画というものが絶対に変わらないということは、これはまたあり得ないことだと思います。変わる場合もあると思います。そういう場合に、この「確定した」云々という字句からいいますと、それがずっと変わらないで、十年間初めの計画どおりいくんだということのようにも受け取れますけれ
ども、変わった場合は変わったように、何の事業から今度はほかの事業を持ってくるというような、全体の開発計画というものは、やはりこれは県が立てておるわけでございますから、県がそういう方針をもってやっている間は、何事業、何事業というようなことは第二義的な問題でありまして、それが重要
港湾として、この
施設を、国費のむだづかいなしに十分に活用できるというような形態において開発されていくならば、やはりその地域の開発計画というものは進められてしかるべきである。それに必要な
港湾というものは、さっき
局長が申しましたように、先行投資しても差しつかえないものだと思います。
したがいまして、これはまだ最終的にいまの段階では、どういう事業がどのくらいの開発計画に乗った仕事をやって、そのために荷動きがどのくらいになるかということについての的確な予想というものは一応立っているふうでありますけれ
ども、それが実行できるかどうか。あなたは現地をごらんになって、いままだそんな計画進んでいないよと、こういう御注意がございました。これにつきましては、もちろん国費のむだづかいはいけませんから、現地のこれは青森県が、そういう初めの開発計画というものが実行できなくなったけれ
ども、そのかわりにこういった開発計画をもって進みますと、ぜひこれは
港湾のほうも整備してもらいたいと、こういうことのようですから、
港湾局としましては、現地のそういう希望、期待というものを受け入れまして、初めにきめた程度の
港湾というものは、これは
国民経済全体から見ても必要であるということで計画を進めておるということだと私も
考えるのでありまして、いまあなたがおっしゃるように、つくってみても何もなかったということになれば、これはたいへんな国費のむだづかいになると思います。県もそうだと思います。そういうことにならないようにするのがわれわれの仕事でございまして、それから青森県も
責任をもってそれはやってもらわなければならぬということでございますから、今後の開発計画との
関連において、
港湾をどうするかということについてのわれわれと青森県との協議の結果、実際問題は進行するのですから、もう少し見守っていただきたいと思います。