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杉山善太郎君 いまいみじくも
委員長から若干の御同意をいただいたわけでありますが、
質問の通告は
大臣自体にしておりませんでしたけれども、御承知のように、きょうは三公社五現業を含む公労協のストが、是非は別として、現象面で起きておることはぬぐうべからざる客観的な冷厳な事実だと思います。その中でも、
運輸省の所管に基づく動労なり国労なりは、やはり例外なく順法ストに入っておる。しかし昨日、
昭和四十二年以来型のごとく——これは悪い癖だと思いましたけれども——ゼロ回答であったのが、ともあれ有額回答がなされておる。昨日なされて、本日やはり
一つの闘争が行なわれておると、こういう事実にかんがみまして、公労協や春闘共闘では、ともかくも有額回答が出たことはそれなりに一歩前進じゃないかと、そういうニュアンスをはだで感じておるというふうに、私は私なりに理解をしておるわけであります。
だが、賃金回答は、二けたといっても二万円以上の要求をしている一般の民間に対しては、ことに海運、陸運という相対
関係からいくならば、海運は、昨年は三カ月の長期に及ぶ大ストライキの経験がありますけれども、ことしはそういう戦術上のストライキというものを行なわずして、労使対等の原則の中で公正な
話し合いの中から、やはり
一つの妥結を見ておるわけであります。
それから比べてみるというと、やはり有額回答ではあるけれども、まだ低いという関連もあって、やはりそれなりに不満を持っておるんだと、したがって、このままの推移からいきますれば、当然予測された二十六日なり二十七日なりは、やはりストライキは決行されるというふうに判断をいたしておるわけであります。
むしろ問題は、やはりそれはそれなりに、中身が違うんだと、たとえば年金ストであるとか、あるいは過去の処分を緩和しようというようなことも含めての
一つの要求であるんだと、だからそう軽々に——しかし、賃金そのものに対しては有額回答をしたんだというのが政府当事者の立場であろうと思うんです。しかし、いまの春闘の中では、御承知のような
関係の中で、経済要求であるとか、政治要求というようなことというものを区別して考えるという、そういう視点や観点のとらえ方もあろうかと思いまするけれども、ともあれ賃金要求を柱として、そうしてそれに含むことの年金あるいは大量の処分をひとつ緩和してほしいとか、あるいはスト権の問題についても、これはやはり復元をしてほしいという要望も有形無形に心理的に入っておるんだと、であるから、要求するほうの側についても、それを受けて立つ側についても、過去の既成の事実としては、たとえば労働
大臣なり
総務長官なり、年金という問題も具体的に要求という柱に立っておるから厚生
大臣があると、こういうような形になっておりまするが、そういう彼我のやりとりの中から、なおかつ国内のナショナルセンターとしての総評側は、やはりこれはどうしてもトップ会談で、具体的に言うならば総評の議長と総理
大臣とで政治的に話をひとつ押し上げていきたいんだと、やってもらいたいんだというふうな経過と意図的な状態の中で、今日
一つの大きなうねりを起こそうとする前夜的な情勢があるんだどいうふうに理解をし、私どもは現象面を受け取るわけであります。
そういう点について、やはり
運輸大臣は、言うならば労働
大臣とか、あるいは
総務長官であるとか、あるいは厚生
大臣に会って、この公務員共闘のストライキの中の最も比重の大きいファクターは国鉄である、そうしてそれは、国鉄当局の問題だと言ってしまえば、それまででありますけれども、当局は御承知のように、当事者能力にいたしましても、やはりなかなか現在の段階では完全たるものを持っていないんだと、それから経営面においても独立採算制というものを持っていないんだと、だとすれば、やはり主管
大臣なり、国という表現をしても、主管
大臣としても
運輸大臣はかなり重い荷物をかけられておるんだと、そういう春秋の論理からいけば、思い出していただけば明瞭なのでありますが、
運輸大臣が就任のあいさつをされた中で、私は若干のそれなりに関連して
質問をしたわけでありまするが、その中において、やはりジェンクスILO事務
局長も、
日本の国内の問題は、たとえばどういう問題についても、それは国際労働
機関は窓口としてその提訴を十分聞くし、
処理をする責任は感じておるけれども、十分いわゆる最高スタッフで当事者がお話になることがまず前の段階としてなすべき処置じゃないか、いわゆるジェンクス仲介
勧告というものはあるのでありますから、そうして厳然として維持していくものでありまするから、今日の状態に至ってみても、私どもが心配をしながらはだで感じておるのは、有額回答をしたんだ、そしてそれは昨年並みじゃないかと、それはとにかくゼロ回答であったものをこういうふうに前進をしているんじゃないか、なおかつやはり公務員共闘ストというものを現実に起こしておるんじゃないかと、だがそれは違法なんだから、しかし幾らトップ会談をやれといっても厳然として応じないんだという、そういう状態の中にあって、昨日、また
けさもそうでありますが、テレビの画像に出て、官房
長官はトップ会談はやらないんだ、厳然として胸を張ってそう言い切っておられるようでありまするけれども、私どもがなぜジェンクス仲介
勧告というものを善意にシビアーに受け取るならば、一方の当事者である公務員共闘のナショナルセンターのほうの代表する立場にある
機関の側は、やはり三
大臣が出て話をしたんだけれども、そして若干時間をかけて緩和されたのでありまするけれども、もう
一つの最高
レベルで、具体的には総評の議長と総理
大臣と話してほしいんだと、そうして問題の事態を少なくとも労使対等の原則の中で、これを政治的な段階にやはり大きなうねりで、これ以上の大きなゼネストというようなものを招来しないような手段として、そういうことにすべきである、してほしいんだという要望を、いまなお持ちつつある、こういうふうな情勢下に今日ただいま置かれておる、こう思うのであります。
そこで私は、
運輸大臣に、どうしてもそれは三
大臣は労働にしても、あるいは
総務長官にしても、あるいは年金という問題が、それは次元が違うんだ、そういっても
関係の当事者は、老齢化の現象の中で、自分たちが年金を納めて、そうして年金をやはり生活というものに結びついて要求しているんだから、われわれはこれを政治的な要求だとは考えていないんだ、いわく生活要求だ、そういうとらえ方を真剣にしているけれども、事年金は、行政
関係においては、これは厚生
大臣の所管だから入っておられると思いますけれども、ほんとうは形式上
運輸大臣がその中に入っておられる、入っておられないということは
関係なく、やはりひとつこの辺で
運輸大臣は、国の運輸行政に対しては、海陸港湾も含めて、所管はやはり運輸行政の
長官であり、
日本的に言うならば
運輸大臣なんだから、この辺でひとつ真剣に、われやはり出なければだめだというふうに、国鉄はやはり
運輸大臣の行政下にあって、国鉄自身の問題だから、おれは知らぬというようなかっこうをせられては、はなはだこれは遺憾だと、こう思いまして、これに対するあなたの見解と所信というものを、今日的な時点で、きょうは次元が違うから、この問題については中に入りませんけれども、さわりとしてひとつ見解と所信を、逃げを打たぬようにしっかりと、ひとつ見解を述べていただきたいのであります。ほんとうは、この問題を別の次元でやりたいんですが、きょうは港湾法ですか、したがって自治省からも環境庁からも来ておられますので、さわりとして
運輸大臣の見解と、そして所信というものを伺っておきたい、こういうふうに考えております。