○岡本悟君 関連して……。
関連でございますので、ごく簡単に
質問をしたいと思いますが、
質問をする前に、私は
委員長に
一つお願いがございます。それは先般来、国労あるいは現
時点におきましては動労のストライキによりまして、非常に国民が難渋しておることは、これは申し上げるまでもございません。もう連日の
新聞でほんとうに国民の怒りが心頭に発して、非常な
国民生活にも深刻な影響を与えておることは言うまでもないところでございます。まあ試みに、皆さんごらんになったと思いますけれども、きのうの夕刊の
見出しだけをちょっと拾ってみたのです。「「忍」にも限界」「けさも混乱56万人迷惑」「「忍」にも限界」というのは忍耐ですね。それから「運転台の窓たたき割る」これはもちろん一般の民衆が非常に怒りまして、何をやっているんだということで、運転台の窓をたたき割って運転士を取り囲んだ、その結果、運転士の中にもけがをした人が出ているような記事が載っておりました。それからまた「乗客の怒り日増し」「順法迷惑56万、けさも九人負傷」「相次ぐ運転士つるし上げ」 「順法の損」「「どうしてくれる」と乗客」「慢性〃順法〃」「全国的に混乱」「けさも乗客9人ケガ」「首都圏56万人迷惑」、これはごらんになっておりますので、別に申し上げる必要はなかったのでありますが、ほんとうに国民は迷惑しておるわけであります。
しかるに、この国民のほんとうに迷惑しておって、何とか収拾してほしいという国民の気持ちをくみ上げない。
国会においてただいま開会中であるにもかかわらず、いまもってただの一度もこの
国鉄のいわゆる順法戦についての論議がなされていない。何とかして国政の場でこの収拾方法を論じようという真剣な
議論が一度もなされていないのであります。これは国民にとってまことに奇怪しごくでありまして、これは為替変動相場制の問題あるいは最近の商品投機の問題にいたしましても、これは確かに重要な問題であることはもちろんであります。そのことが予算
委員会あるいは本
会議で集中論議されていることは、これは当然のことだと思いますけれども、それと同等、それ以上に、私はこの問題は、国民が非常な関心を持って、一日も早く事態を収拾してほしいという熱願に燃えておると思うのであります。であるとすれば、衆議院の予算
委員会等で取り上げられなかったのでありますが、本院
運輸委員会としても、これは当然この問題に限って、しかも一刻もすみやかに集中論議をして、国民の信頼にこたえる方法を何とか見出すべきであるというふうに私は考えております。しかし組合の諸君は、この国民に対する迷惑というものについて深刻な反省を持って、そして一日も早く事態の収拾に向かってくれるものという確信を私は持っておりました。こんなに国民に迷惑をかけ、あるいは最近は生鮮食料品も非常に値上がりしております。こういった迷惑をかけることをいつまでもやるということはとうてい私は信じられない。必ずごく近い将来に反省をして、違法なストはやめてくれるものと確信しておったがために、きのうまで私は、質疑の通告もしておりませんでした。
しかし何としてもがまんができない。で、一昨日質疑の通告をしたんでありますけれども、きょうの
運輸委員会においては、遺憾ながらこの問題についての集中論議はできないで、開会前に
委員長からお話がありましたように、きょうの
委員会では、瀬谷
委員から順法ストについて若干の
質問があって、それに対してきのう質疑通告もあったから、関連
質問程度のことはやらせるというふうなお話があったのでありますが、その点は、私は個人としてはたいへん残念であります。でありますので、できるだけ早い
委員会におきまして、早い機会にこの順法ストの問題を取り上げて、そして先ほど瀬谷
委員も仰せられましたように、これは何が争点かということがはっきりされていない、国民に知らされていない、そういうことも含めて、ひとつ
議論の場をつくっていただきたい。どうぞひとつ理事会にもおはかりいただいて善処をお願いしたいと思います。
そこで、きょうは先ほど小林理事からお話がありましたように、加賀谷理事、担当の加賀谷職員
局長の
出席を私は求めておったのでありますが、小林理事のお話によりますと、緊急あっせんの申請を公労委に出しまして、その
説明のために
国会へは
出席できないと、こういうお話でありますからやむを得ぬと思いますが、
大臣が御
出席でございますので、こまかい論議は別の機会に譲りまして、
大臣にお願い申し上げたいのでありますが、まあ世論の動向を見ましても、たとえば最近の
新聞の論説によりますと、すでに御承知のように「黙視できない
国鉄の順法闘争」あるいは「安易にすぎる
国鉄の順法闘争」、もうさんざんにこの
国鉄の労働組合あるいは動労のいわゆる順法闘争、これは順法闘争という名においての違法なストライキであることは、もうここであらためて論議するまでもないと思うわけですが、このことを非常に強く取り上げて、そうして国民の怒りを代弁しておりますことはもう申し上げるまでもございません。
そこで詳細は別の機会に譲るといたしましても、何とか運輸
大臣といたしましても、この国民の難渋している事態を一刻も早く打開するという熱意に燃えていただいて、手を打っていただきたいと思うのでありますが、根本的には、私はいま申し上げましたように、世論にこたえて
国鉄の労働組合なり動力車労働組合がこの違法なストライキをやめる、深刻に、一日も早く、一刻も早く反省してこのストライキをやめるということにあると思います。この反省を求めることが一番大事なことであろうかと思うのでありますが、まあこのことと、それからもう
一つは、先ほど瀬谷
委員も指摘されましたが、とかく労使の
折衝というものがもっと精力的に、もっと長時間かけて前広に
問題点の解決について進められる必要があるということを、私いつも痛感します。ぎりぎりになって問題が取り上げられる、そして徹夜で
折衝したけれども、解決つかないのでストライキに突入した、こういうふうにいわれておるのですけれども、国民の側からしますと、なぜもっと早くこういった問題を精力的に長時間かけて、それこそ熱意を込めて、情熱を込めてやらないのか、そうして最悪の事態の回避ということにならないのかという疑問をいつも抱くわけでありますから、この二つのことを踏まえて、ひとつ運輸
大臣とされましても、たとえば私のこれは思いつきでありますけれども、組合の最高幹部とお
話し合いをなさる機会をお持ちになるとか、あるいは労働
大臣が労働行政につきましては主管
大臣でありますから、労働
大臣の
意見なり知恵も借りる、そういうことで何とかしてこの事態の打開に尽力をしていただきたいと思うのであります。いま
国会の開会中でございますし、予算
委員会もございますので非常にお忙しいとは思いますけれども、この国民の怒りを前にして、われわれ
国会議員としては、これはとうてい黙っておるわけにいかない、こう思うのでありまして、何かその点につきましては、急に
質問申し上げるわけでありますから、いずれ別の機会でもよろしゅうございますけれども、何かひとつ、運輸
大臣としての決意のほどをお聞かせいただければと存じます。