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宮崎分科員 それでは高速自動車道路の問題はこれで終わります。時間もございませんのでもう
一つですが、
都市計画の問題でございます。つまり大
都市からの
人口を地方の
都市あるいは過疎地に流れを変えようと申しましても、受け入れる設備がありませんと、なかなかそういうようにうまくいかないわけですね。最近は、
東京に就職してどうも非常に住みにくいからというのでいなかに帰りますけれども、いなかのほうもあまりよくないということでまた
東京に帰るという例が非常に多いと聞いておるわけです。それはやはりそのような地方
都市に受け入れるような住宅、そういうものをつくらなければいかぬと思うのですね。それの
基本になるのは
都市計画だと思うのです。
この
都市計画はいろんな事情で
——どうも私、鹿児島の
ことばかり申し上げて申しわけないんですが、地方の
都市もたぶんそうだろうと思うのですが、鹿児島におきましては、なかなかこの
都市計画の事業が進んでいないわけです。これは市が悪いのか、県なのかよくわかりませんけれども、しかし、やはりこれは
建設大臣の所管であることには間違いないと思うのです。私は、鹿児島市の南部でございますが、鹿児島市は南のほうへだんだん
発展しつつございます。そして南のほうに大きな港をつくっております。五万トンの船の出入りする港が完成をいたしております。六十万坪以上の土地ができております。そしていろいろな工場が臨海地帯に立地しつつございます。したがって、住宅がだんだんと建っております。これは鹿児島県の中でも鹿児島市だけが
人口がふえまして、
あとの
ところはどんどん過疎化していくというような現象です。それに
都市計画事業がなかなか進まないわけでございます。道路の
一つもない
ところに家がどんどん建つというようなことで有識者は非常に憂えているわけです。
あとから全部自動車を使うようになると、道路が
一つも完備していない、これは旧谷山市でございますが、そういうことで、非常に
都市計画事業というものに対して、地元の
住民がほんとうにこれは何年待ってもできないんじゃないかというようなことを申しておるわけです。
最近では、いろいろと何かあるというと
政府・自民党が悪いんだという
ことばがございますが、アメリカがドルを一〇%切り下げると
政府・自民党が悪いんだ、こう言いますけれども、公共事業ばかりはどうもそれに対して反対できないようなことになりますね、
都市計画が進んでいないと。これも
政府・自民党が悪いんじゃないか、こう言われますと、どこに問題があるのか私どもも迷うわけでございますが、
予算が少ないのか、やはりいろんな問題があるだろうと思いますけれども、
建設省におかれましても、十分ひとつこの監督というのですか、それをやっていただいて、
住民の側に立って、
住民の気持ちになって、
都市計画事業の支障のないように、特にこれから地方
都市のほうへひとつ大都会の
人口を向けようというような国の大きな政策ですから、そういう点でひとつ御努力願いたいと思うわけでございます。
なお、もう
一つ申し上げますと、港と港の中には埋め立てでできますので、りっぱな四車線の道路ができている。それと旧市街と結ぶことになりますと、旧市街はもうほとんど二車線もないような細い道路でございまして、明らかに区別がついているのです。四車線の道路から急にうんと狭くなる。そこに交通の渋滞が起こっております。ですから、それが短期間だといいのですが、長期間、長いこと放置されているというようなことで、非常にこういった事業に対する
住民の不信というものが起きているわけでございます。
それから、また先ほど鹿児島の空港の話が出ましたけれども、これは空港だけは去年の四月か三月にりっぱな空港ができたわけです。
ところが、鹿児島市に行く高速自動車道路をつくるということで、道路のほうができないわけですね。それで、私どもも、いままで私のうちから飛行場まで十分かかって行ったのですが、鴨池飛行場は、新空港ができましてから高速道路ができないので、一時間半かかるのですね。それは私だけではない。鹿児島市民が全部そういう不平を言っているわけなんです。この道路事業というのは、高速道路事業か、
都市計画事業かわかりませんけれども、もっと早くひとつやってくれそうなものだ、そういったような不平というか、そういうものが実は出ているわけです。私は、田中内閣になったのだから、今度は四十八年度からは大いにひとつやるのだ、これは過疎地ですね、鹿児島みたいな
ところは大いにやってくださるのだということを言ってはおるのですけれども、四十八年度から、ひとつそういったようなほんとうに目に見えて
住民がはだで不便を感じているという
ところを、
一つ一つそういうのをなくしていくということが私は一番政治家として必要なことではないかと思うのです。大きな
計画とかいうこともさることながら、いまほんとうにこれじゃだめだ、これは直してもらわぬといかぬということですね。こういうことを、全国を見ますというと広範囲な事業でございましょうけれども、
一つ一つ丹念にやっていただきたいと思うのですが、
建設大臣いかがですか、こういう点は。