○正
森委員 長官として部下をおかばいになるというのは、無理からぬ点があると思いますけれ
ども、しかし長官自身がその後の
調査で約半数は
共産党と
関係がないということをお認めになりましたように、私自身も調べてまいりましたけれ
ども、はなはだ残念なことに私
どもは何百万という党員を持ちたいと思っておりますけれ
ども、まだそこまで行っておらない。ここでも四十名の
名前が上がっておりますから、
金沢はなかなかがんばっているな、こう思いましたら、あにはからんやぎっちょんちょん、これは
共産党じゃなしに
社会党員だとか
社会党の
同調者だとか、中には
共産党に刃向かい、これをおとしいれ、勢力を減少させるトロツキストの親分まで入っておるというようなことで、これはとんでもない報告だというように思ったわけです。だから奥
主事ともあろう者が、もし思想
調査をほんとうにやり、
現場の風潮や風評をたよりに言うたのであれば、幾ら何でも
共産党にまっこうから対決しているその地域のトロツキストの親分だとか、そんな者まで
共産党員であるといって報告するはずはなかろうという気もするんですね。現に私は、現地に行って
新聞の切り抜きを持ってまいりましたけれ
ども、北国
新聞というのがあります。それの
昭和四十七年三月九日付にこの問題が取り上げられておりますけれ
ども、「リストアップされた二人の教諭 根の深い悪質行為だ 公安当局のやり方に危機感」、こういう見出しで
記事が載っておる。それを見てみますと、一人は
金沢市の諸江小学校の、これは
新聞に出ておりますから
名前も申します。松田正三氏の話として、「私のこれまでの教組活動」
——これ分会長ですね、
——「からそうみられてもしかたがないが、」つまり分会活動はやっておったというんですね。「第三者の完全な誤解だ。
共産党とははっきり一線を画しており、党員ではないしグループにも入っていない。公安当局のやりかたには危機感を覚える。私自身は公安当局、
共産党のどちらの影響も受けず、主体性ある組合運動を進め、父兄にも勇気を持ってアピールしていきたいと思っている。」、こう言うているんですね。それからもう一人は、
金沢市内の小学校教諭で、女性でAさんということになっておりますけれ
ども、今度の
事件は、これは文部省に歩が悪い
意見ですけれ
ども、奥
主事の代になって起こったことでなく、これまでずっと市教委が公安に協力して情報を流すのが不文律となっていたのではないかという
意味のことを言うておられるのですね。ともかく私
どもにとっていいことかどうかわかりませんが、確度が非常に低いという報告であります。そういうことになりますと、あなた方は
破防法で
共産党を調べるんだ、破壊活動の容疑団体だなんということをおっしゃる。それについての根本的な問題は、また日を改めて
大臣御出席の上ゆっくりと伺いますけれ
ども、あなた方のお書きになったもの、公安警備警察のものなどを読むと、イモ掘りと称して、
共産党を調べ上げるにはイモを掘るようなもので、いきなりイモを掘るわけにはいかない。まわりの土をごっそりと掘って、やっとイモが出てくる。だから
共産党を調べようと思えば、イモ掘りと一諸で土をうんと掘らなければいけないというのがあなた方のちゃんと言うておられることだ。したがって、そういうことで
共産党だけでなしに、まわりのものを広く網を打って、そしてそれをふるい分けていくということをやっておるから、こういうことが起こってくるんではないかというように私
どもとしては思うんですね。そこであえてもう一度伺いますけれ
ども、文部省は調べたけれ
ども、雑談の中でもそういうことは言ったことはない、手帳などを見て言ったことはないといったことは言い切れるかどうか、もう一度伺います。なおその際、文部省は、だれが報告したのか、それから
公安調査庁長官は、私の心証として
調査の結果そう思われますというが、あなた方は今度はだれを
調査したのか、それについて相互にお答えください。