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金子(み)
委員 助成金をお出しくださるということを決定して、その点はずいぶん緩和されると思いますけれ
ども、飼料ができないことは変わりないわけでございますよね。ですから、それが畜産物にはね返らないように飼料代の援助をしていこうというふうなお
考えはよくわかるのでございますけれ
ども、飼料ができないことは同じなんで、やはり入れなければならないわけでございます。その飼料を入れるのに、従来のようにアメリカ一辺倒で、日本
政府のアメリカ追従政策がこんなところにも出ておるのかしらと思うくらいアメリカからばかり入れていたということが、やはり今回こういうようなことが起こってくる、日本にとっては基本的な政策の反省のよい機会になったのじゃないかというふうな気もするくらいでございます。ですから、いま長官もおっしゃっていらっしゃいましたが、中国とは国交回復もできたのでございますから、中国のほうが安いわけでございますし、中国からの買い入れというものをどんどん積極的に進めるというふうにして、安い飼料が入るということが大事だと思います。飼料が少ないわけでございますから、国内のものは国内のものとして精一ぱいするといたしましても、そのような形に今後進めていっていただくようにお願いしたいと思います。
それから、いま一つお尋ねしたい問題は、
公共料金の値上げの問題でございます。
十八日に衆議院で、国鉄の法案も、それから健保も通りました。それでとたんに国鉄運賃の値上げがはっきりといたしましたし、健保の保険料もはっきりと上がるということがきまったわけでございますが、このように値上げがきまりましたら、これがすかさずはね返りまして、私鉄運賃の値上げというのは、もうすでに値上げされるべく発表されているのは御
承知のことだと思います。それからまた九月十八日、同日でございますね、値上げの許可が出ました例の関西電力と四国電力、それから大阪瓦斯、この電気、ガスの値上げが決定して、二十九日から実施ということになっております。その値上げ幅がまたものすごく大幅で、申し上げなくても御存じでいらっしゃいますから申し上げませんけれ
ども、その値上げ幅がたいへん大幅になったということで非常に心配しております。
それで、今回の電力やガスの値上げのあり方が、大口需要である産業部門に重点を置いて家庭のほうはなるべく少なく値上げをするという配慮は、評価することができると思っておりますけれ
ども、それでも平均家庭の電気代を
考えてみますと、やはり百五十円くらいから二百円近く値上げになるようでございます。ですから、これは決して楽な問題ではなくて、一般家庭で平均キロワットで月それだけずつ上がるということになりますと、やはり問題は大きいと思います。このように電気の値上げ、これは関西と四国の電力だったのですけれ
ども、これはもう直ちにそのあときっと、東京電力にも中部にも北海道にもというふうに全国的に波及していくに違いない、問題は共通していると思いますので、波及していくに違いないと
考えます。
このように、運賃の値上げですとか、あるいは電力とかガスとかいう基本的な
公共料金の値上がりが次々と行なわれていきますと、当然諸
物価にこれがはね返らないわけはないと思うのです。そうすると、せっかく
物価を下げるように
法律ができたり、それから
調査官ができたりというような措置が一方でとられておるのに、片方ではこのようにどんどん
公共料金を値上げしていっておしまいになったのでは、国民としては、全く結果的には同じことであって、ほんとうに困ってしまうと思います。
それで、
政府は、口をお開きになると
公共料金の引き上げは極力これを押えるようにするのだというふうにおっしゃって、値上げをしないように努力をすると言っておられますけれ
ども、このように
公共料金を端から上げておしまいになったのでは、決してそれはできることにはならないと思うのです。郵便料金だって、もう来年からまた値上がりするだろうといわれておりますし、それから電話料金はもうすでに決定いたしました。このようになりますと、一体このごろのこの
物価の値上がりの張本人はだれなんだろう、これは
政府が
物価を値上げしているんじゃないだろうかという
人たちがあります。そういう声も聞こえるようになっておりますので、
政府は本気で
物価対策をやっておられるのかどうかということが疑わしくなってきたという、まことに残念な状態になるのでございますけれ
ども、この辺をどういうふうに御説明いただけますでしょうか、納得のいくような御説明をいただきたいと思いますので、お願いいたします。