○佐々木説明員
お答えいします。
先生の御
質問の中に出てまいりました今度の審議会で、四十九年度の
面積を諮問し、その中で五十三年までの数量を出しておるのだが、その数量を見ると、外葉がたいへん多くなって国内葉が減っておる、こういうことでございますが、この諮問をいたします場合のこの
資料は、四十九年につきましての具体的な
面積をきめるにつきまして、御存じのように、葉たばこの需給関係は、生産をしまして二年間の貯蔵期間を経て使う、こういうような
計画でございますので、単年度で
事業を見ていくことはたいへん問題がございます。したがいまして、例年五年間の見通しを、こういうぐあいに見ておりますということをつけた
資料を説明しながら、来年度の
面積をきめていただく、こういうことになっておりまして、その
資料のことだと思います。
この
資料を見ますと、もちろん国内葉の生産というものが、五十三年には現在よりも若干落ちるというかっこうになっておりますけれ
ども、これは先ほ
ども申し上げましたように、過去の五年間の変化からしますとたいへん小さいものでございます。それから、これは
一つの
計画ではございませんで、これからの見通しでございますので、各産地の
状況を見ますと、やはり都市近郊あるいは工業地帯の近郊の産地が過去たいへん大きな減少をしております。そういうようなことを今度の生産対策で相当に緩和するといたしましても、こういう傾向をここでぴしっと断ち切ることはむずかしいであろう、こういうような想定でつくっておるものでございますので、もちろん生産対策が効果をあげまして、これ以上に国内の生産ができるということでございますれば、それに沿って、逐次また修正をしていくという性格のものでございます。
それから、外葉の問題、輸入葉の問題でございますが、これは国内の生産をそういうように見まして、一方、全体の需要のほうは、製造の数量がふえますので、どうしても原料全体の総量がふえる、こういうことになってまいります。従来のように、国内の葉たばこで、品質上どうしても補てんできないものは外国から買うということと同時に、こういうような趨勢になりますと、総体の数量に減が出ますので、その
部分は一部は外葉に仰ぐ、あるいは一部は加工原料と申しますか、現在シートたばこというような、葉っぱそのものでなくて、葉っぱを加工したものを相当使うようになってきておりますが、そういうものを使っていくというようなことで対処せざるを得ないということでございます。
お説のとおり、五十三年を見ますと、相当外国葉の使用量がふえてまいりますけれ
ども、この表の見方も、
先生の御説明のように、五十三年を見れば、国内葉と外国葉が半々になっているんじゃないかという御
指摘でございますけれ
ども、これは全体の使用量の中での外葉を見ますと、五十三年で、いまの見通しでは、約四割近いものになるのじゃないか、こういうように読んでいただきたいと思います。
それから、外国葉についての問題、特に国内葉とのどういう関係で外国葉をこう多くするのかということでございますが、
一つは、
日本のたばこ生産も、一人当たりの耕作規模もだいぶん多くなってまいっておりますが、総体としてやはり生産の規模が小さいというような中での葉たばこ生産でございますので、どうしても生産性はあがってこないという要因がございます。そういう面で、先ほど申しましたように、どうしても価格が高くなるという問題が
一つあります。
しかし、それだけが原因ではございません。現在、外国から輸入しておりますものも、現在の状態で、現在の数量で輸入しておるということで、それだけの格差が出ておるわけでございまして、これを相当量一カ所で集中して買うという場合に、どういうようなかっこうになるのかという問題もあわせて
考えなければならぬわけでございますので、公社といたしましても、現在の産地を安定させていきたい、こういう基本的な
考え方に立ちまして、国内葉たばこの生産を見詰めておるわけでございます。
それからもう
一つは、国内の葉たばこについて、何か大きな欠点があるのかということでございますが、品質上の問題といたしましては、御存じのように、国内では非常にたくさんの種類が生産されております。そういうようなことで、それぞれの産地で、それぞれの特徴のある葉っぱが出ておるわけでございますが、総体といたしまして、国内の葉たばこは、こういうような農業情勢の中で耕作しておりますので、非常に集約的な葉たばこ生産になっております。そういう関係で、全体としてニコチンが高いという要因はございます。ただ、このニコチンの問題もそれではいかぬということで、現在急速にいろいろと新しい品種を入れまして、低ニコチン品種を導入してきておりますので、現在のところ、
地域的な、若干品質上好ましいとか好ましくないとかいう範囲は、従来と比べまして非常に少なくなってきております。そういう
状況で、基本的には国内産葉たばこを安定的に生産しながら使っていきたい、こういう
考えでおります。