○瀬野
委員 干ばつに対してひとつ万全の
対策を立てていただきたい。そして野菜問題については、夏野菜もさることながら秋冬野菜は特に高騰が心配されますので、いまから十分な
対策を
考えていただくようにお願いします。
最後に、ちょっと時間が経過いたしましたけれ
ども、お断わり申し上げて一点だけお伺いして
質問を終わることにしますが、実はオレンジ、果汁の自由化の問題であります。その中でも先日、果汁は昨年は五百
トン輸入であったのがことしは一千
トン輸入で倍になった。このまま推移していくと、将来はずいぶんふえていくことになる。当局にいわせると、これは国内における温州ミカン二万五千四百十二
トンの四%にも当たらぬというが、五分の一濃縮であるから五倍に薄めると五千
トンになる。こういうこともいえるわけで、かなりの量であります。この量もさることながら、この調子でどんどんやっていきますと、結局は自由化につながる。ワクの拡大ということになる。
また一説には、いわゆる日米
交渉、田中首相が
アメリカへ行きましたし、また日米会談の中でいろんな取引というか、いろんな
交渉が持たれておることも事実でありますが、おそらくこれだけのワクをやらなければまたほかのものにもっと強力に
影響してくるというふうなこともいわれるのでやむを得なかったという話もあるし、田中首相は五百
トンを一千五百
トン輸入するというようなことを言った、それを
農林省がやっと一千
トンに押えた、こういう経過も巷間いろいろ漏れ聞いておるところであります。
そこで、私は、きょうはこのチルドジュース工場の一本化の問題及び果汁の輸入の問題、これらを二時間ぐらい
質問する予定で準備しておりましたけれ
ども、たまたま昨日事態がころっと変わってきましたものですから、きょうは方向を変えて一、二点だけお伺いしておいて、この問題については次回に徹底的に内容をいろいろとお伺いしたい。
従来の五百
トンの割り当て量を見ましても、四十六年度の割り当ての率で今日きております。今回の五百
トンの割り当ての中にも三百五十
トンといういわゆる
全農関係、農業団体に対する割り当て量が入っている。
あとはボトラーサイドとして百五十
トンの割り当てとなっておる。足立構想による政策割り当てといわれ、また政策上制約がついているといわれる三百五十
トンが
全農関係。こういうことで、いずれはサンキストが乗り込んできて、農協があれよと思ったときにはサンキストのレッテルを全部張ってしまうという、いわゆる日本を占領する第一歩ともいわれるようなことはどうしても納得できない。もやもやしたものを感じてならない。こういったことをいろいろ見ましたときに、これは重大問題である。そこで、私もこうした一連の割り当て量から、今後の問題またいろいろの問題を
検討していろいろ
質問の用意をしておるわけです。
また、窓口一本化によって——いわゆる日米懇談会において窓口は一本化する、こういうことから日本のほうも窓口一本、
アメリカも窓口一本ということになっておるんだけれ
ども、実際は、日本のほうはどうやら窓口一本になるようなかっこうになっておったのだけれ
ども、これがきのう、会談でつぶれた。
アメリカのほうは一本化になっていない。こういう状態の中で輸入を一千
トンもする、こういう事態も私は問題であると思うし、これらもすっきりとしない。
そこで、そういったことを次回にいろいろ
質問をすることにしまして、実は六月八日に行なわれた農協かんきつ果汁
対策協議会正副会長
会議では、農協組織として一本化で進むということがはっきりと打ち出された。私もこの問題についてはもう四回か五回にわたってこの
委員会で
質問をし、日園連と
全農系が対立しておってはいけない、ほんとに総合農協と専門農協一緒になってこれを一元化すべきである、一本化することによって果汁の輸入もスムーズにいくんだ。こういったことで
全農の問題についても、過去におけるいわゆる農協
牛乳、肥料、畜産、農薬のいろいろなものの取り扱いが減った
関係から赤字が出てたいへん困っている
問題等、しばしばここで
指摘をして今日まできております。
全農としては何としてもチルドジュース工場をつくりたいところでありましょうが、しかし、専門農協として長年やってきた日園連系、これもぜひやりたいところであります。
そこで、一本化すれば窓口も一本になり、果汁も窓口として入ってくるし、また円満に解決ということで
努力してきて、中尾政務次官にも再三追及し、いよいよ私の出番がきたから九月中には、そのうちには解決すべく乗り出してやると言われた矢先に、実は昨八月二十八日、冷蔵果汁工場発起人会で「チルドジュース工場一本化構想白紙還元、各々独自に
生産をする」すなわち、
全農と日園連が
意見折り合わず別々にやる。そして冷凍貯蔵果汁
生産のこの問題がまさに原点に返ってしまったということです。そうなれば、今回の一千
トンの割り当ての中で農協に増ワクの五百
トンの中の三百五十
トンの割り当て、こういったことも大問題になってくるということで、また新たな問題が起きてきたので、
質問は次回に延ばして、きょうはその問題の焦点と、それからそういったことを踏まえた上で、いわゆるチルド工場一本化構想が白紙になったということをどう受けとめておられるか。そしてまた、こういうことが事実として報道されてもおるし、私もきのうそういう報告を受けまして、これはまたたいへんな問題になってきたということで、割り当てはしたものの実際には果汁をやるわけにいかないということも起きてくるが、その辺の経過とその辺の
見通し、また一本化の構想が白紙に返ったということについてどういうふうに受けとめておられるか、きょうはそれだけをお聞きして次回に
質問を譲りたい、かように思っております。
当局からの答弁を求めて私の
質問を終わります。