○折小野
委員 私の申し上げているのは、別に、特別貴重な意見じゃないのです。ああいう現地を実地にごらんになったら、だれでもおわかりになるわけです。現在A、
B農地と言われております
地域の多くは、
大都市の
スプロール化に、悪く言えば取り残されたかすみたいなところです。ですから、そういうようなところをよくしていくということは大切なことなんでして、そういう
意味で、現状というものを十分お
考えになって、いろいろな施策を講じていただくということが非常に大切なことじゃなかろうかというように
考えます。
現在のA、
B農地を今後
宅地化することによって、もっと悪いような環境をつくっていくということでは、何のためにこういう
法律をつくり、何のために助成をし、何のために優遇
措置をやっていくかわからないわけなんです。したがって、そういう点は十分に現実をつかんでいただいて、よく見ていただいて、そして、その上でよりよい施策を講じていただきたいと思います。
私は、実は、A、
B農地をいろいろ見せていただいて思ったわけですが、従来私
どもが主張しておりますような、どうせ将来都市化が進むのであるならば、この際A、
B農地とともに
C農地まで含めて、そして十分な
都市計画を早急に進めることが必要だ。この点につきまして、現地を見せていただいた上で、なお私自身の主張が正しいのじゃないかというふうに
考えるわけでございます。結局、
都市計画が進まない。そのために現在のようなA、
B農地が残っていってしまっております。
C農地も含めまして、
市街化区域は今後十年内に都市化するということにはなっておりますが、これも放置されてありますと、やがて現在のA、
B農地と同じようなことになっていってしまう、結局、行政がそれを
あとから
あとから追っていくにすぎない、こういうようなことで、金はよけいかかる、効果はあがらない、こういうことになってまいります。
いずれにいたしましても、
C農地は今回のこの
対象にはなっておりませんが、しかし、これは
市街化区域でございますから、
都市計画を進めていくには一向支障はございません。できるだけ早く
都市計画を進めていただく。特に下水ですね。こういう面につきましては、できるだけ
促進をしていただいて、そして
宅地としても、あるいは
生産緑地というようなことで残されるというようなことになったにいたしましても、それがりっぱに効果のあるものとして残されていくように、積極的な施策を特にお願いをしておきたいと
考えております。
それから、これもきのう見たところで感じたわけでございますが、現在の
宅地、これは非常に貴重な
土地でございますので、できるだけ有効に使われなければならないことは、これはもう当然なことでございます。数少ない
土地を住
宅地に使うということでありますならば、もちろん環境問題も考慮しなければなりません。と同時に、少しでも効果的にその利用をはかっていく、効率化をはかっていくということが必要であろう。ところが、きのう見ました農住アパートは、参りましたときは午後でございましたが、ちょうど西日が一ぱい当たっておりました。確かに、環境のいいところにいいアパートが建っておる。しかし、ここに住んでいる人たちは、この西日に困っておるのじゃなかろうか、夏はおそらく暑いのじゃなかろうかということで、私たち外から見たわけなんですが、どうして東西向きの
住宅を建てたのか、これだけ広いところで、これだけ環境のいいところで、南向きの
住宅がどうして建てられなかったのかと聞いてみましたら、こういうことなんです。一人の所有の一筆の
土地に一棟のアパートを建てなければならない、といたしますと、そこが矩形で南北に長い
土地であるといたしますと、効率化という面から
考えましても南向きの家は建てられない、やはり東西の家しか建てられない、それは何人も一緒におるが、その
土地その
土地でアパートをつくっていかなければならないので、現在のこの一筆の
土地で建物を建てなければならなかったのだ、そうでなければ認証されなかったのだ、だから、結局、南向きの家を建てるのがいいのですが、東西向きの家しか建てられなかったのだ、ということなんです。それで、その
所有者は並んでおるのですから、その
土地全体を合わせて建てればいいという
考え方が当然あるわけですが、しかし、それじゃ認証されませんと、こういうわけなんです。そういうようなおかしな
制度が現在もまかり通っておるわけであります。そのために、せっかく建てるアパートが健康的でない、住むのに快適でない、効率的でない、こういうことになっておるわけなんです。そのアパートは去年できたわけですが、いまなおそういうような
制度の障害があって、私
どもが
考えるように、家が、もう少し合理的に、もう少しよく建たないものかと思うのですが、それができないということなんですが、こういう点についてはどういうふうにお
考えですか。