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佐藤(観)
委員 それでは、昨年の七月の七、八、九に行なわれた公認会計士の第二次試験、この
内容と、それからいろいろな経理学校、商科学院がありますが、そこで予想問題を検討する会を
各種やっておりますが、それを調べてみますと、これはほとんど当たっているのですね。私は公認会計士でありませんからしろうとでありますけれ
ども、私も少なくも大学で
経済学をやったので突き合わせてみました、あるいはいろいろな専門の方から聞いてみた。まあ去年十四問のうち十三問は当たっていると言っていいと思うのです。たとえば例をあげましょう。まず商法の問題——もっと一番わかりやすいのにしようか、これはTAC、すなわち東京アカウンティングセンターのCPA受験指導部というところが六月にやった「予想問題を検討する」の場合、「出題されると予想されるもの」二重マル、「予想がはずれた場合に備えて整理しておくべきもの」一重マル、「出題されないと予想されるもの」バツ。
たとえば「監査論」、これは江村教授が試験
委員なんでありますけれ
ども、問題がありますから見てください。第十三問、この問題を読んでみましょうか。当初だけ読めば問題が五つあって、「答案用紙の所定欄を用い、正しい文章には〇印を、また、誤っている文章、もしくは、不適当な文章には×印を記入せよ。ただし、×印は三つに限るものとし、それ以外の数の×印を記入してはならない。」いろいろの受験生に聞いてみますと、「監査論」でマル・バツ式を出したのはこれが初めてだそうです。先ほど申しましたTACの「予想問題を検討する」これによりますと、江村教授のこういう刷りものがあるのです。刷りものには「採点を簡単にするため〇×式の問題を出す。」とちゃんと書いてあるわけですよ。江村先生という人は、これからも数々申し上げますけれ
ども、いままで各地でやっている商科学院あるいは経理研究所、こういったところの出題問題の予想分析の
説明会といったものには直接出てないのです。出てない人が、このTACの「予想問題を検討する」には「監査論」で初めてマル・バツ式が出る、「採点を簡単にするため〇×式の問題を出す。」はっきりこう書いているわけですね。この江村教授というのは、試験の前には、たとえば東京商科学院主催の出題特別講義とか、あるいは明治大学経理研究所の講義とか、あるいはこれから
一つ一つ申し上げますけれ
ども、このTACの受験生を励ます会、こういった予想問題の会には出てない人なんです。出てない人が、これはTACのCPA受験指導部に送ったのでしょう、マル・バツ式の問題を出すとちゃんと出ているのですよ。第十三問はマル・バツ式。これは「監査論」で初めてマル・バツ式になっているわけです。もう全部あげていったら切りがない。
そのほか「商法」の第一問、これはおそらくそちらに試験問題があるでしょうけれ
ども、この問題というのは、
各種会社の問題ですね。「甲合資会社は無限
責任社員A・B・Cと有限
責任社員D・Eの五人の社員からなる会社であり、会社の定款にはこの会社の有限
責任社員は業務執行の権利義務がある旨の規定がある。ところでD・Eは他の社員の承諾のないまま、甲会社と競業
関係にある乙株式会社の取締役を兼ねている。そこでA・B・Cが集って相談したが、A・BはD・Eの除名を主張し、Cはこれに反対であった。さて、このような
事情の下でD・Eの除名の宣告を裁判所に請求することができるか。」これが商法の第一問であります。そうしますと、これは七月の試験の直前に行なわれたものですが、TACの受験指導部がつくった「予想問題一覧表」、これによりますと、「商法」で出るものは商号、それから取締役の自己
取引、
各種会社の基本的構成相違、こういうふうに出ているわけですね。絶対出ないというようなところにあるのが、株券あるいは新株、社債、株主総会決議取り消し、こういったものは絶対に出ません、バツしるしになっているわけです。このときには最高裁とか時事問題からいっても当然取り上げられてもいいような問題だけれ
ども、絶対出ない、バツのほうにこういったものが出ている。いまも読み上げました第一問の
各種会社の問題でありますけれ
ども、最後に私が申し上げました
各種会社の基本的構成相違、ここを勉強していくとこの問題はできちゃうのですよ。ちゃんとそういうふうに予想が出ているわけなんです。こういうことは御存じなかったのですか。