○松尾
委員 これを押し問答しても、だめでありますから、これでとめますけれ
ども、これは
資源エネルギー問題の基本の問題であるし、ここに一つ歯どめがなされなければ、幾ら口ではいいことを言われましても、現実にはこの燃料の輸入に苦労をし、そして何か事件が起これば、それで日本の産業がとまるような心配もする、これを繰り返していって、景気が一たん悪くなればまた鉄鋼等の不況カルテルをやるというような繰り返しに終わるから、強い、力のある中曽根通産大臣のときに、やはりそういう日本の行く手というものをきめるのは、方向づけをきちっとしておかれるべきである、こういうことで申し上げておるわけであります。これはこの点でとどめておきましょう。
それから、くどいようでありますけれ
ども、灯油の問題でありますが、これはいま大臣の、非常に一生懸命やるのだという御決意であります。また、四百円以上の話もいま
加藤議員からも出まして念を押されたわけでありますが、この中東戦争、これは別の意味で石油戦争でありますけれ
ども、石油業界は早くも石油製品一斉値上げの要望というものが始まりつつあるわけであります。その中における灯油の値上げの問題、これはいま明確にお答えを聞いておりまするので安心しておりますが、この中で、灯油の中でやみ協定がある。山形県の石油商業
組合鶴岡支部が、灯油価格をやみ協定しておるのだ、これは生活協同
組合ですね、この連合会が事実をつかんで二十日に公取委に
調査するよう申告しておる、この問題でありますけれ
ども、すでにこのような灯油につきましても、政府の決意にかかわらず、具体的にそのような動きがある。このことをやはり大臣も御認識なさって、私、大臣のお帰りになった
あとで公取には聞きますけれ
ども、この点もよく御認識しておかれるべきであるということを申し上げたいと思うのです。
次に、石炭の問題でありますけれ
ども、いよいよ日本の石炭というものは
北海道と九州だけになりました。あの筑豊の山も、最後に貝島
炭鉱が十月早々に
閉山になりまして、とうとう抗内掘りというものは筑豊からも影を消しました。いま九州の中でも石炭は三池と
長崎県だけであります。この
長崎県のほうはすべて
炭鉱というものは離島にございます。かつては崎戸
炭鉱、これも非常に輸出までした
炭鉱でありますけれ
ども、
閉山になってもう七、八年になりました。そういう離島の
炭鉱、そこで
閉山になった場合にはもうどうしようもない。崎戸がしかり、松島がしかり、やっと最近大島のほうへ大阪造船所というものの誘致ができまして、明るい話題をまいておるわけでありますけれ
ども、
長崎に残された
炭鉱は離島の二ヵ所、先輩の離島の
炭鉱が
閉山になってそのまま不況のきわみであります。やっと最近一ヵ所だけ大島に造船所の誘致ができた。
高島炭砿も池島
炭鉱もそういうことで非常に
地域の人が動揺しておるわけであります。そういうさなかに
高島炭砿の一つの分かれでございます
端島炭鉱がいよいよ
閉山という決定になりまして、先日われわれ
石炭対策特別委員会の一行が
現地に参りまして、つぶさに
事情を聞いてまいりました。たいへんなことでございます。そういう離島である。それが
炭鉱地帯である。
閉山になった場合には、新たな
企業の誘致はほとんどなされていないという、さびれっぱなしの状態でありますので、この
端島炭鉱の
閉山につきましては、もうちゃんと石炭部長のほうにも詳細なる陳情、要望の書類が出ておりますので、これをすみやかにきちっと解決してもらいたいということが一点であります。
また、離島振興の意味からも、
閉山炭鉱の離島の意味からも、これは
考えてもらわなくてはできません。同時に、
炭鉱からは一般炭が出てまいります。これは池島
炭鉱から出ます。また、この
高島炭砿からも若干出ます。三池
炭鉱からは相当の部分がこれは一般炭であります。そういう一般炭というものをどのように使っていくかというのが重大問題になっております。
地元では一般炭の消費増、これは
炭鉱の生死にかかわる問題というようなことで非常に問題でありますけれ
ども、これを火力専焼の発電所に設けたらどうかということが一つの解決
方法になっております。これはいきなり大臣に答えを聞くわけにまいりませんので、まずそのような問題が九州にある。
北海道ではその火力専焼の、石炭専焼の問題が解決されておるようである。九州だけ取り残されておる。そういうことを前提に置いて、そうしてつぶさに九州を今回視察なされた石炭部長の御意見を聞いた上で、大臣の決意を聞きたい、このように思います。