○中村(重)
委員 それも必要ですよ。しかし、特利の融資ということも
考えてやらなければならぬ。御
承知のとおり、
中小企業の近代化のために事業団融資なんかもたいへん安い金利で融資をするとか、八割無利子であるとか、あるいはその他経営改善
資金といたしましては無担保、無保証の融資もするとか、いろいろな施策を通常の場合講じようとしておる。私はこれはいいことだと思う。こういう異常な
状態の中においては、
大臣お答えになりましたような点も大切でありますが、同時に、特利融資というようなことも欠かすことのできない問題点であると思いますから、そういう特利融資なんというものは必要がないという
考え方ではなくて、これはやらなければならない、問題があれば克服するというようなことでやってもらいたいということを強く
要請しておきたいと思います。
それから
飯塚局長、先ほど
電線の製品の輸入の問題について、輸送であるとか経費の
関係についていまのところは
考えていない、しかしながら
関係業者と話し合いをするということでありましたが、実は役所の手続というようなものがひっかかってくるわけですよ。たいへん時間がかかるのです。それから規格の問題ですね。そういうようなことで従来なかなかこれは認めてこなかった。規格としてどうしても保安上問題があるのかどうかという点。それから、輸送の日時の問題よりも役所の手続の問題で、ああでもないこうでもないというような形で
相当長期間を要するというようなことになってくるわけです。こういう異常な
状態の場合は、これはいいんだ、いけるんだということになったならば、そういう手続的なものはきわめて簡素化して、そしてその緊急
対策としてこれを
考えていくという方向で
関係業者とも話し合いをしてもらいたいということを申し
上げておきたいと思います。
時間が参りましたから、山形さんに一点だけお尋ねをしておきますが、屋外の
電線の保安責任の問題であります。昭和三十九年電気事業法を改正をいたしました際に、屋外線については九つの電気会社からこの屋外線に対する保安責任を解除したわけです。このことは電気事
業者はたいへんな利益を得たわけであります。ところが、それにかわる保安責任といたしまして、いわゆる自主保安体制の確立、そういうことで、いま保安協会ができております。ところが、
現実にはどういうことが行なわれてきているのかといいますと、やはり送電をすることについては電気事
業者がこの検査をしなければならなくなっております。それから、二年に一回、保安協会が
調査をする、これは検査ということになってまいりますが、その検査の実態がどう行なわれておるのかということについては、私は後日、時間をかけて十分これらの点について議論をしてみたいというように思っております。ところが、
電気工事業者というのは、電気
工事をしたがゆえに、永久責任から免れないわけです。責任は追及されるけれ
ども、
電気工事業者は、その電気の古い、たいへんもう長くなった、地震があったりあるいはいろいろなことで老朽化し、あるいは問題が出てきているというようなことになりましても、
電気工事業者は責任を追及されるだけで、みずからこれを検査をすることができません。責任のみが追及されるということになっている。火災等が発生をいたしました場合は、永久責任追及という形において、ある場合は
電気工事業者はその責任を負わなければならないということにすらなるわけであります。したがって、私は、根本的解決は、昭和三十九年電気事業法改正の際に、屋外の保安責任を九つの電気事
業者から解除いたしましたが、またもとの
状態に戻して保安責任を持たせることにしなければならぬと思う。その検査をずさんに行なっておりましても、保安協会も同じでありますが、自主保安体制の確立とはいうけれ
ども、検査はするけれ
ども、その検査の結果において責任を問われないということであります。こんなばかげたことがあってはならないと私は思う。そして、その責任を追及される者は、みずから検査することのできない零細な
電気工事業者のみが責任を追及されておるというこの矛盾、これを解決しなければならないと
考えます。どういう方法で解決をするのか、私は私案を持っておりますが、その私案については、きょうは時間がございませんから触れません。同僚諸君の質問の時間がありますから、問題提起をいたしておきます。ですから、きょうは答弁を求めません。十分
検討していただきまして、後日、時間をかけて議論をいたしますから、その際に明確に直ちにお答えがいただけるようにひとつ用意をしておいていただきたい。そのことを申し
上げておきます。
以上をもちまして私の質問を終わります。