○神崎
委員 だから、それは団結が悪くて脱落したのか、いずみやが乗り込んできてこういうことになったのか。なぜその人たちだけが一階のすみに追い込まれたり、地下に追い込まれたりするのか。それは団結が悪いからということを先ほどから言っているのですね。けれ
ども、そういうものじゃないでしょう。原因はそういうことじゃない。しかも、このときに府県の援助も得たというが、当時和歌山県の知事はこういうことを言っているのですね。これは県の
意見です。ぱらぱらと読みますから聞いておいてくだ
さい。
当
商店街は、地勢的にみて和歌山市のほぼ中央部に位置し、市内から南に向う国道四十二号線、南海電鉄軌道線堀止停留所を中心に南北及び東西に交叉する道路に街として連なっている。
この国道四十二号線は、現在十五メートル道路であり、昭和四十五年までには紀南
方面への唯一の幹線として三十六メートルに拡幅される予定である。
既に市中央部から小松原通り五丁目までは、拡幅完了整備されているが、当
商店街は非戦災地帯として取残されたのと、未だ拡幅されるに至っていないため、商店の
店舗構造は老朽化し、
商店街も自然発生的に立地して場当り的であるために業種配列等が住民の消費物品の買物に不適で総合的な機能を果してなく、更には最近の車両運行の激増により商店活動が著しく阻害されている。このため本年度からはじまる都市計画の一環としての拡幅
事業により当
商店街が街路
事業区間整理
対象としてその立地の変更を余儀なくされている。
これらの諸
情勢と軌を一にして昭和三十七年から当
商店街を
組織するものが集まり、都市計
画
事業と密接な連携をとりながら
商店街の
近代化計画を推進していくための経営立地として新
らしく用地を取得し、
小売商業経営の抜本的な
体質改善と
合理化を
店舗の大規模化と
環境の整備化を通じて実現しようとそのプランを慎重に練りあげて漸くその第一歩を踏み出そうとすることは真に適切と認められる。
幸いにして当該地域は、市内でも最も所得水準の高い住宅地域を背景にもち、しかも非戦災なるが故にその人口は極めて大であり立地的には非常に恵まれている。当該計画は商圏内における需要動向を十分調査研究しており、取扱商品も専門品から普及品まで有効に考慮した商品計画ならびに設備計画、資金計画等極めて
効果的かつ実現性のあるものと
考えられると同時に、ひいては
小売商業全般の
近代化に益するところ大なるものと認められる。
こういうふうにして知事があなたのほうの
中小企業庁長官影山さんに、これは答申というのですか稟議というのですか、出しているのですね。これに基づいてあなたのほうはこういう処置をおとりになった。それで、一年半ほどの間にいま申し上げたような脱落者が出て、結局はいずみやに取られてしまっている。
こういう例は、いまのこの
法案ですから私はこれは一例だけ言っているのですが、先般も大阪の千里ニュータウン、曽根、その他、あまり名前を早いとこ言ってしまったら、あなたのほうで先に行って調べてしまうけれ
ども、ずっと六つか七つ見てきたのですが、ニュータウンができたときは、そこの市長や知事は、住宅ができてショッピング街がなかったら困るからといって、その辺の商店の幹部を集めて、そしてそこに商店をつくらすのですよ。そうしたら、せっかく長らくやっていた
自分の
店舗をやめて、新しくニュータウンができるからそこへ移転するのです。それで形だけの
商店街ができてやっと営業を始めて、まあいいと思っていたら、突如としていずみやとか、こういう大きなスーパーがそこへどかんと乗り込んできて全部吸収してしまう。そうすると、前にやっておったところは、大体もう店はなくなって道路になってしまっておるし、結局は都市計画のいわゆる戦略目標というか、そういうことに利用されて、住宅も
店舗も全部そういう形に統合されていくのですね。その中で落ちていくのは小零細
商業、そして出てくるのはいずみや等の大きなスーパー、そういうのが今日の現状なんですよ。それをただ
商店街によって団結が悪かったり商品の選択を誤った——
自分の商売をするのにそんな商売人はありませんよ。売れぬものを買ってきたり仕入れたりしませんからね。売れるものを買ってきますよ。そういうことで、こういう
法律をつくってなおかつよくすると言ってみたところで、実際問題とは全然かけ離れているということなんです。これについて、先ほど中曽根さんは、そういうものについては基本をそこへ据えてやるとおっしゃっていたのですが、先ほどから言っておるように、こういう
状態ですが、
大臣、こういう
状態をどういうふうに改善されて小零細
商業を守っていこうとされますか、御
意見を聞きたいと思います。