○
加藤(
清二)
委員 行政指導やあるいは
取引所の
権限強化によって
もとの姿に返す、すなわち
オッパ取引の邪道に入ったのを
インデント取引の
もとの姿に返す、こういうことですか。それでよろしいですか。——では、そういう合い図がありましたのでそう受け取ります。これはひとつ
大臣とよく相談しておいていただきたいのです。ということは、あなた
たちが
約束なさっても、
約束がすぐ変わってしまうのですよ。
約束が変わると、
あと約束がほごになるおそれが十二分にあるからです。
なぜ私がこんなことを言わなければならないのか。それはこの
ルール、
ルートが変わりますと、今度は
取引所の
ルート、
ルールを変えなければならぬという結果になるからです。ますますギャンブル、スペキュレーションが行なわれる、かようになるからです。なぜかならば、これはもう釈迦に説法でございまするけれ
ども、
毛糸に限らず綿糸に限らずですけれ
ども、
三品でバイカイをする、受け渡しをする。このときにはきちっと銘柄の格づけがあるのです。銘柄品、格付品をつくるには材料が必要なんです。ですから、格づけになっている糸の
メーカーは、その糸をつくるための材料を買うわけなんです。
ところが
商社は、そんなことはかまってはいないのです。かまってはいないから青田買いをやる。
羊毛は青田買いでは何になるかわからないのです。
羊毛だけで八百種類もあるのです。青田買いをしてきた
羊毛でもって格付品をつくれ、そんなことができますか。具体的に言えば、モチ米でもちをつくことならできるけれ
ども、ウルチ米でもちができますか。もっと極端に言えば、麦を材料にビールならできますけれ
ども、麦を材料にお酒ができますか。どんな技術をもってしたってそれはできないわざなんです。
商社がかってに青田買いで買いつけてきたところの原料で格づけされた、規定づけられた糸をつくることは何人をもってしても不可能なんです。全部が格以下の品物におちいるおそれがある。それは
市場混乱の
もとであると同時に、今度は
輸出の場合に、毛の場合は糸から指定してかかるのです。柄から指定してかかるのです。イギリスのウールを買おうとすれば、一年半か最低一年前に注文をしなければできないわざなんです。同様に
日本が
アメリカへ
輸出する場合も原料から吟味してかからなければならない。たとえば日毛のAG、東洋紡の千五百番、その中の六十番の双糸、こう指定しているにもかかわらず、それが
もとが狂ってきたらどういうことになるか。
輸出先においてこれは仕様書と違うからというので、それこそもうペナルティーものになるでしょう。
国内のお客にもうそを言って値を上げて質の悪いものを売る。外国との契約においては契約
違反を疑われる
原因になる。これは事重大である。さっき塩川政務次官がいみじくもおっしゃったように、その規格品をつくるための材料は三年や五年の修業ではできないわざなんです。
商社マンではできないわざなんです。専門家を必要とする。だからここで申し上げる。
先ほど
企業局長が
取引所の
権限を
強化するとおっしゃられましたが、
取引所の規格品がくずれてくるのです。そういう
原因がここに包含されております。これはどうなさいますか。
日本の技術でもってカバーできますか。