○田口
委員 確かに事件の起こったそのままを見れば、施工者といいますか、事業者といいますか、ここで特定の名前をあげれば、大林組があるいは
責任者になるのか、それは確かに昨年四月十八日ですか、この
委員会において
労働安全衛生法案を審議をした際にも、いま
局長が答えられたように、事業主そのものが災害防止については
責任の帰属者であるということをはっきり言っておられます。ですから、私は、そういう観点では、大林組がその災害を起こした
責任者であることは間違いがないと思うのです。確かに事故があった直後に大林組の出先
責任者といろいろなやりとりをやった際に、施工主として全
責任があり、深くおわびしますということをみんなの前で言っておるわけです。ですから、それは間違いないと思う。
ところが、私はそこで聞きたいのは、さっきも言いましたように、四角い建物ですから、東、南、北、これについては完全な防護
体制をとっておる。一番人の出入りをするこの西側について、とっていない。さっき人事
局長は、出たひさしが六メートルぐらいあるから、だいじょうぶだろう、そこに一たん荷物を置いてつり上げるのだから、いいだろうというような報告を受けているという説明があったのですけれども、確かに郵便局という局舎の性格からいって、正門は第三者、一般市民がたくさん出入りをする。それと同じような形で裏側も
職員が仕事のために出入りをするにもかかわらず、なぜ防護策をとれなかったのか。
すでに今回始まった事故じゃないのです。一月三十日までに二度にわたって、そのつり上げた鉄材パイプが落ちておるのですよ、その現場に。その落ちたことをもって日逓の
責任者も、それから大林組の現場
責任者も、中郵の会計課長なり人事課長に対して、これじゃあぶないじゃないか、何とか防護策をとってもらいたいということを再三にわたって
指摘をしておるにもかかわらず、それを聞き流しておるわけですね。そして不幸にも一月三十日、三木さんがなくなるというふうな事故が発生した。こうなってまいりますと、いま
局長がおっしゃったように、また昨年四月十八日のこの法案審議の際の御答弁にもあるように、直接の
責任者は、たとえばこの事故では大林組ということになるのでしょうけれども、初めてやったのではなくて、過去三十日まで二回もあって、危険防止について具申をしておるにもかかわらず、これを放置をした。そして最悪の事態を招いたということになると、ちょっと大林組だけが
責任者だということにはなりかねるのではないか。
ですから、私は人事
局長にまず聞きたいのは、そういう西側に一日二百台以上の逓送車が出入りをし、また郵政の
職員が何回か出入りをするようなそういう場所について、東側と同じような、北側、南側と同じような、そういう防護策、災害防止策というものがなぜとれなかったのか。なぜとるように指示をしなかったのか。そういう点について、ここでその
理由を説明をしていただきたいし、また人事
局長のほうからひとつお答えをいただきたいのは、たてまえは確かに事業主に
責任がありますけれども、そういう事実、経過があったとすれば、大林組だけに、おまえのところが悪いのだということになるのかどうか、この辺をひとつ事実に沿ってのお答えをいただきたいと思います。