○
安田委員 その点を
お願いを申し上げておきます。
次に、副
長官の御
答弁の中にもございましたが、私、今回
現地を視察をいたしまして感じましたことは、
防潮堤によって
津波等の
被害を
最小限度に食いとめることができたという点では、まさに副
長官の御
説明のとおりでございますが、この
防潮堤、
北海道の
海岸保全事業というのは、私は全国的に見てもまだおくれているところだと思っております。したがって、きょう、いまこういう
質問をしても、
政府側からなかなか御
答弁がいただけるとは思いませんが、この点についても後ほど
委員会に御
回答をいただきたい。これは
一つは、
北海道の
海岸線に対して、
防潮堤をはじめとする
海岸保全事業というのは一体何%まで進んでおるのか。全国的な平均から見ると、
海岸線に対して何%進んでおるのか。これはもう
周囲海に囲まれた
日本でございますので、これはきわめて素朴な
質問でございますが、こういう面に対するひとつ
政府側の御
回答を、後ほどでけっこうですから
委員会に
お願いいたしたい。
それから、今回の
災害の
特徴を見ると、これは
港湾あるいは
漁港等における
荷揚げ場、
船揚げ場、
市場施設等については陥没、
亀裂、沈下、こういうものが特に目立っております。
道路、橋梁につきましても同様のことがいえる。それから
防潮堤などについては、倒壊をしたその
防潮堤の残骸は、いわゆる中が空洞になっておる。砂が全部波に洗われたり何かして空洞化されておる。一体こういう
工法が、はたして
防潮堤としての十分な
効果があるものとして
評価ができるかどうか。あるいはまた
埋め立て地等については、砂場ばかりではもちろんないのでありますけれども、砂が多くて、こういう場合には陥没する、沈下する、これがみな
亀裂につながる、こういう
現象を
現地で、
根室におきましても、
浜中におきましても、その他におきましても、私は見てまいったのでありますが、これはたくさんの
事業の中の一部の今回の
被害の
現況ですから、私はこれをもって全面的に、現在やっておる
やり方がはなはだまずいということを申し上げておるのではないのでありますが、しかし、こういう
地震の
災害の
実態からして、今後この種の
公共事業あるいはそれらに対する
工法といいますか、建築の手法といいますか、全国的にいろいろな
やり方があると思いますが、こういうものについてはさらに、こういう事態になったのですから、今回起きた
震度五や六の
地震にはびくともしないようなそういう
改良復旧、それからまた
津波に対しましても、二メートル
程度やあるいは三メートル
程度の
津波にはおそれをなさないようなこの種の
工法、こういうものを
研究開発することが非常に急務ではないかというふうに私は
痛感をいたしてまいりました。
したがって、このことについて
皆さま方関係者の方の、これは副
長官の
所管ではないと思うのでありますけれども、運輸か建設か、主体はこのあたりだと思うのですが、こういう面に対する見解をお聞きしておくと同時に、この面に対する一そうの御
精進、御研さんを私は
要請をいたしておきたいと存ずるのであります。
それから、時間もありませんので問題をはしょって御
質問を申し上げたいと存ずるのでありますが、今回の
災害の
特徴は、これは
地震、
津波という特殊なものでございますから、したがって
商業関係の
被害が非常に多い。それから
住宅被害というのも、二戸当たりの
被害額にすれば多額であるとは言い切れないかもしれませんけれども、
被害を受けた戸数については非常に多い、こういう
現象が特に注意を引くわけでありまして、したがいまして、私はこの商業
被害あるいは
住宅被害等に対する現在の
政府側の
災害応急対策の
施策というものは、不十分な点がたくさんあると思うのです。したがって、十分な
措置を講ずることはなかなか困難だと思いますが、それをひとつ一くふうも二くふうもしていただいて、十二分にと言いたいところですが、私も
地震はある
程度わかっておりますからこういうことを言うのでありますが、十二分に近い
対策も講ぜられるように、この点に対する特別の検討、
研究を私は特に
要請すると同時に、これに対する
所見もお伺いしておきたいと存ずるのであります。
それから、特に
根室町の場合におきましては、せっかく
漁船が漁獲したサケ、マス、三百十数トンでありますが、これが
津波によって流失されております。そして、これは保健所によって全部廃棄処分を受けております。したがって、これは一銭の経済価値もないものになっておる。金額にしては一億六千万
程度だと思いますが、こういう一億六千万の
被害に対しても適切な救済
措置が講ぜられるように、これも水産庁に
お願いしておきたいと思いますけれども、御
研究をいただきたいということを特に強調いたしておきたいと存ずるのであります。
以上の点に対して、
政府側の御意見を拝聴いたしたいと思います。