○沖本
委員 もうあと時間がないので、それぞれ簡単に答えていただいたようなことで、問題点はまだ出てきていないわけです。私の申し上げた問題というのは、いままで高速
道路上のいろいろな
事故に対する欠陥が浮き彫りされて、その浮き彫りされた欠陥に対してどういうふうな処置なり
対策なりをお立てになっていらっしゃるかということなんですけれ
ども、皆さんおっしゃっているのは、簡単な
予算説明のようなことで、ばく然とこうおっしゃっているにとどまっておるわけなんです。
それで、一例を申し上げますと、たとえば先ほ
どもお話がありましたが、高速
道路上の
事故というのは、人命の保障はもう全然できない。車もめちゃめちゃになれば命もめちゃめちゃになっているという事態がほとんどなんですね。そうすると、これも問題になりましたけれ
ども、
事故原因の追及なら追及という点について、はたして
建設省の
道路設計に原因があったものなのか、あるいはドライバーの不注意に原因があったものなのか、あるいは車両の欠陥が原因になっているのか。これはあとあと尾を引く問題なんですね。そういうところにも重点を置いていただかなければならないはずなんです。
この間は、
警察庁のほうで車両の欠陥を見つけ出したということで、あわてて
自動車メーカーが車を回収して欠陥を改めるという例もあったわけですけれ
ども、実際は
指摘されるまでの車両というものは高速
道路上を走っているわけです。欠陥一ぱいで走っているわけなんですね。
それから外国に比べて
事故率というものは日本の場合非常に少ないのだという御説明が
建設省からもありましたけれ
ども、これはたまたま
事故が少ないということだけであって
事故原因は十分あるわけです。たとえて言うならば、先ほどいわゆる重量制限オーバーをしているやつの違反については厳重に取り締まるということをおっしゃっていますけれ
ども、これは当
委員会において——トラックなり何なりは重量制限をオーバーしている車両がほとんどである、これは
運転者の責任ではなくてむしろ経営者側に責任があるのだというようなことで、これは高速
道路上ではなくても
一般道路の上でもそういう問題が一ぱいあるわけです。たとえば十トンのトラックに二十トンのものを積んでおるというのはもうしょっちゅうあることでもあるし、私の友人の
関係の中でも、そういうことをしなければ、いまの運賃のたてまえからいくと、とうてい対抗していけないのだ、無理やりにでも積んでどんどん走らないと商売が成り立たないというような問題があるわけです。そういうことは高速
道路上では許されない問題なんですね。これは前にも申しましたけれ
ども、東名高速で
警察がつかまえて調べてみたところ、七トン車に十四トン積んでおったということなんです。たまたまではなくそれが常時だというのです。こんな車、ブレーキがほとんどきくわけがない。だから、急ブレーキなんかかけた場合には、いわゆる二重三重のいろいろな
事故が起きるわけで、たまたままだ
事故が起きていないということになり、何かのことで
事故がどんどん起きたようなことが起きれば、これは重大なことになっていく。そういう問題を一ぱいはらんでおるということになるわけです。ですから、これは救急
センター以前の問題になるわけですけれ
ども、やはり先ほどからの御
質問にもありましたとおり、それ以前の問題として解決していかなければならない重大問題だと思うのです。
けさの新聞を見ますと、阪神高速で、きのうですか、
大阪のほうで、鉄材が上から落っこってきたということですね。これはスピードの出し過ぎで、
大阪の守口のほうですか、高速
道路上から落ちているわけです。たまたま落ちた下に何もなかったから、けが人やいろいろな
事故は起きなかったというわけなんですが、その前は、この冬ですか、ついそこの赤坂で肉が降ってきたわけですね。それもやはりスピードの出し過ぎでカーブが曲がれないでいる。ですから、車のスピードと
道路のカーブとがマッチしておるものかどうかという点、スピードを出し過ぎると、カーブとの
関係の力学というのがどういうことになっていき、どの
程度になると、現在日本で走っているいろいろな形の車は転覆してしまうとか、オーバーランを起こしてしまうというようなことが十分ドライバーに認識されなければ、これ以上越えたことをやればおれは命がないんだという点が十分わかっていなければならないと思うわけですけれ
ども、どうもそういう点が、政府のほうあるいはその御担当の役所のほうでも、それに対する十分のものがないんじゃないか。あるいはドライバーのほうの認識も十分でないというふうに
考えられるわけです。
さらに、たとえば羽田に通じる高速
道路は片側が二車線ですね。二車線で、そこで一台何か
事故を起こすと全部ストップしてしまう。ところが、よく通ってみますと、たいていパンクを起こしてそれで渋滞を起こしているということになるわけです。ですから、高速
道路上を重量物を積んで走るトラックのタイヤの圧力というものは、中にどれくらいのものを入れておかなければならない、あるいは高速
道路へ入ろうとする乗用車並びに貨物車は、自分の車のそういうふうな安全点検というものを完全にして走らなければならない。そして、もしそういう
道路上で
事故を起こした場合、他に対する迷惑というのはたいへんなものなんですね。時間的な問題、労力的な問題、いろいろな問題で、お金に換算すればたいへんな迷惑をかけることになるわけですから、そういう点
考えると、不注意によって起こした
事故というのは厳罰に処して、罰金でもうんと取るというような
内容があれば、十分注意して車を
運転するようになるわけです。
これはいわゆる私個人の
考えでございますけれ
ども、日本のドライバーのマナーというものが非常に低いんではないかというふうに私は受け取りがちなんですけれ
ども、ますます紋次郎型の方々がだんだん出てきて、よりそういうものに拍車をかけていっている、そういうことがこれからもより多く
考えられるんじゃないかということが
考えられるわけです。
ですから、そういう点について、いま通り一ぺんの御説明があっただけで、ほんとうは時間をかけて
一つ一つお伺いしてみたい気持ちが一ぱいなんですが、時間に限度がありますからできません。
それで一、二点お伺いしたいのは、差し迫った問題として、消防署のほうで救急医療体制をおとりでございますが、市内あるいは都市部においても、救急医療病院というのは非常に問題になっているわけです。それで、高速
道路上の
交通事故に関して、
事故者を——高速
道路上の
事故ですから、いっときも早い処置が必要であるということになるわけですけれ
ども、救急車によって他府県にまたがることになるわけです、県境なり何なりで起きた場合には。そういうふうなことの処置というものですね、早急に病院へ収容できる現状なのでしょうか、そういう点に大きなネックがあるのでしょうか。
先ほどのお答えを聞いておりますと、まだまだその自主体制というものが十分でないんだということをおっしゃっておられます。たとえて言うなら、高速
道路上で起きて、いっときも早い救急が必要だから、その高速
道路上の
事故に関しては、ヘリコプターならヘリコプターを使って、それに
関係のある病院へすぐ持っていけるとかなんとかという
方法も
考えられないことはないわけです、お金さえ惜しみなく使っていけば、ということになるわけですけれ
ども、そういう点について、現状と
対策はいかがですか。