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1973-03-09 第71回国会 衆議院 建設委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十八年三月九日(金曜日)     午前十時四十三分開議  出席委員    委員長 服部 安司君    理事 天野 光晴君 理事 大野  明君    理事 田村 良平君 理事 村田敬次郎君    理事 渡辺 栄一君 理事 福岡 義登君    理事 浦井  洋君       小沢 一郎君    小渕 恵三君       奥田 敬和君    野中 英二君       浜田 幸一君    廣瀬 正雄君       藤波 孝生君    渡部 恒三君       清水 徳松君    下平 正一君       中村  茂君    柴田 睦夫君       北側 義一君    渡辺 武三君  出席政府委員         建設政務次官  松野 幸泰君         建設大臣房長  大津留 温君         建設省住宅局長 沢田 光英君  委員以外の出席者         建設省計画局宅         地部長     河野 正三君         住宅金融公庫総         裁       淺村  廉君         参  考  人         (日本住宅公団         総裁)     南部 哲也君         参  考  人         (日本住宅公団         理事)     島  守一君         建設委員会調査         室長      曾田  忠君     ————————————— 委員の異動 三月九日  辞任         補欠選任   塚原 俊郎君     藤波 孝生君 同日  理事浦井洋君同月六日委員辞任につき、その補  欠として浦井洋君が理事に当選した。     ————————————— 三月九日  道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案  (内閣提出第五三号) 同月七日  久留米市梅林寺前の道路拡張計画変更に関する  請願稲富稜人君紹介)(第九六三号)  公営住宅法改正等に関する請願(阿部未喜男君  紹介)(第一〇一六号)  同(新井彬之君紹介)(第一一三四号)  地代家賃統制令廃止に関する請願藤井勝志君  紹介)(第一〇一七号)  同(村田敬次郎紹介)(第一〇一八号)  公共下水道事業積極的推進に関する請願(保  岡興治紹介)(第一一三五号)  がけ地近接危険住宅移転事業に係る補助金の増  額等に関する請願保岡興治紹介)(第一一  三六号)  は本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  理事補欠選任  参考人出頭要求に関する件  住宅金融公庫法の一部を改正する法律案内閣  提出第六四号)      ————◇—————
  2. 服部安司

    服部委員長 これより会議を開きます。  この際、理事補欠選任についておはかりいたします。  去る六日理事浦井洋委員辞任により、理事が一名欠員になっておりますので、その補欠選任を行ないたいと存じますが、これは先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 服部安司

    服部委員長 御異議なしと認めます。よって、委員長は、理事浦井洋君を指名いたします。      ————◇—————
  4. 服部安司

    服部委員長 次に、参考人出頭 要求に関する件についておはかりいたします。  住宅金融公庫法の一部を改正する法律案審査のため、本日、日本住宅公団より総裁南部哲也君及び理事島守一君に参考人として御出席を願い、御意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 服部安司

    服部委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお、参考人からの御意見は、質疑応答形式でお聞きすることにいたしたいと存じますので、さよう御了承願います。      ————◇—————
  6. 服部安司

    服部委員長 次に、内閣提出住宅金融公庫法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。清水徳松君。
  7. 清水徳松

    清水委員 住宅金融公庫法の一部改正について、大臣おられませんので、関係当局にお伺いしたいと思います。  住宅金融公庫法によりますと、その目的というものは、一番先に、「住宅金融公庫は、国民大衆が健康で文化的な生活を営むに足る住宅建設住宅の用に供する土地の取得及び造成を含む。)に必要な資金で、銀行その他一般金融機関が融通することを困難とするものを融通することを目的とする。」というふうに書いてあるわけです。そこでちょっとお尋ねしたいわけですけれども、この「健康で文化的な生活を憎むに足る住宅」というふうなことについて、一番大切な目的でありましょうけれども、どの程度住宅をお考えになっておられるか、その辺からお伺いしたいと思います。
  8. 沢田光英

    沢田政府委員 お答えいたします。  まず、住宅水準の問題は、建物の大きさ、間取りの問題もございます。設備の問題もございます。あるいはそれを取り巻く環境問題もございます。しかし、端的に申しますと、まず第一義的には広さが代表しようかと思います。この広さに関しましては、私ども大臣諮問機関といたしまして住宅宅地審議会というものを持っております。ここで実はその議論がだいぶ前から行なわれております。それで、そのときに問題になります点は、いまおっしゃいましたように水準はいかにあるべきかという問題、もう一つは、これはちょっと関係ございませんが、負担がいかにあるべきか、こういうふうな問題でございますが、前段の水準に関しましては、一つ中間答申というものを私ども四十二、三年ごろ審議会からいただいております。それ以後、その中間答申に示されました数字、これをもとに、私どもは五カ年計画を組んだりそのほかをやっておる次第でございます。その数字内容に触れる前に、その中で申しておりますことは、まず、この住宅の中で食寝が分離されること、食べることと寝室は分離をするということ、それからもう一つ、夫婦と子供とが別の就寝を行なうというふうなこと、そういうふうな原則を立てまして数字がいろいろとあげられております。これによりますと、理想的な段階のもので申しますと、その当時、おおむね八十平米ないし九十平米——これは家族の大きさによって違います。かようなものを理想的なものとする。しかし当面最低水準として目ざすべきものはそれよりも十ないし十五低い水準、かようなものが示されておりまして、これが現在の五カ年計画の基本の水準になっておるという次第でございます。
  9. 清水徳松

    清水委員 もちろん公団住宅、その他都営住宅県営住宅、こういったような公的な住宅になりますとまあ別だと思いますが、土地の場合はどの程度規模をお考えになっていますか。
  10. 沢田光英

    沢田政府委員 土地につきましては、ただいま申しましたような住宅専用面積に対しましてどれだけ要るかという問題は、その住宅建て方の形式によって異なってございます。たとえば平屋建てないしは二階建て戸建て建てますれば、建蔽率は大体四〇%程度が至当かと思います。したがいまして、たとえば八十平米の住宅建てるのに建蔽率が四割だとすれば、これは二百平米というふうなかっこうになろうかと思います。これがだんだん高層化していきますと少なくなってまいりますが、中層住宅ではまあおおむね一戸当たりにつきまして二十ないし二十五坪くらいで済みます。高層でございますとさらにそれが減っていくというかっこうになります。
  11. 清水徳松

    清水委員 いまの局長のことばを聞きましても、一軒の住宅には、ぜいたくをいえばそれは切りがないわけですけれども、一応最低限として一世帯大体、坪でいえば二十坪、またそれに見合う三十坪、四十坪、最低そういった土地が必要であるわけです。そして、住宅金融公庫等においては住宅及び土地について資金を貸し付ける、これが大きな目的になっておるわけですけれども、現在大体三十坪から四十坪ぐらいの最低面積に二十坪の家を建てるということについて大体どの程度お金がかかっておるか。大体首都圏四、五十キロ圏内で、しかも市街化区域内、こういったことを限定して、どのような資金でもってこれが建てられるかということを、住宅局としてはどの程度把握されておるか。
  12. 沢田光英

    沢田政府委員 公庫の場合に例をとりますと、公庫はただいま建物といたしまして八十平米くらいのものを目標としております。それが四割ないし五割の建蔽率で建つという、戸建てでございますが、さようなものが一応良好な住宅ということで融資対象としております。したがいまして、二、三十坪の敷地にぎゅうぎゅうに建てるというふうなことは公庫指導としてはあまり望ましくないというふうに考えております。いま申しました公庫が標準といたしますもの、あるいは公庫で借りて建ててきましたいままでの水準から申しますと、たとえば四十七年度におきましては大体公庫は七十平米を建物貸し付け対象といたしております。これに対して実績は、個人でお金を持ち出すというかっこうで、調査の結果は八十五平米ぐらいのものをお建てになっておるというかっこうでございます。それから敷地につきましては、同様に、先ほどの割りがえしでございますが、七十平米でありますれば百六十ないし百七十平米くらい要ります。実際建てるときには大体そのくらいのものでお建てになるということでございます。  これを幾らで建てられるか、実績のほうで申し上げますと、おおむね、工事費建物の費用のほうで四百万弱ということになります。用地費のほうでは、場所にもよりますが、まあ五百万くらいかかる。合計で申しますと九百万ぐらいは現在必要だというふうなかっこうでございます。ちなみに、四十七年度におきますこれに対する公庫貸し付け額は、建築費におきまして七十平米を対象として百五十万でございました。用地費につきましては、区画整理あるいはそのほかのいわゆる環境の整ったものにつきまして百万程度をお貸しをしておる、かような状況でございます。
  13. 清水徳松

    清水委員 いずれにしても、公庫としては健康で文化的な住宅ということで、敷地としては百六十平米、百七十平米、それから建て坪としては八十五平米くらいのところを考えておるようでありまして、それについての必要資金は大体九百万——一千万でもいいと思いますが、大体そういうようにいまの住宅というものは非常に経費がかかる。それで、坪二十万以上でないとほとんど家は建てられない。土地は、首都圏市街化区域で求めようとするならば、十万円以下ではおそらく全然問題にならぬだろうというような状況になりつつあるわけです。こういうような事態で、公庫貸し付け額というものは、いま改正されたものを見ても二百五十万であり三百万であるわけであります。ですから、実際かかる経費からするとほんとうに二割か三割未満、こういったような状況ではないかというふうに思うわけです。ところが政府の第二期住宅建設五カ年計画を見ますと、いわゆる公的資金によるものが、四十八年度の場合において七十三万五千戸、そしてまた民間自力建設住宅として百二十四万四千戸、合計百九十七万九千戸というふうになっておるわけです。その比率は、公的資金によるものが三七%、それから民間自力建設といわれるものが六三%という比率になっているわけですけれども、その中で公庫住宅三十万八千戸というものが四十八年度に予定されておるわけですが、この三十万八千戸というものの中身を見ると、実際は公的資金はわずか二割か二割五分、そういった実態ではなかろうかというふうに思うわけです。ですから、これを二割出したから公的資金による住宅というふうに勘定に入れたかもしらぬけれども、実際こういったような考え方というものは非常に間違っていやしないか。いわゆる公的資金による住宅の中に公庫住宅を入れるということについてはやはり何かひっかかるものがあるわけですけれども、この点についてのお考えをちょっとお伺いしたい。
  14. 沢田光英

    沢田政府委員 公庫発足当初、その融資でほとんど住宅が建ったという状態でございます。しかしその後土地値上がりあるいは建築費値上がり予算のほうが追いつかずに、先生がいまおっしゃったような現状になってきた、かようなことでございますが、この一、二年その問題を解決しよう、解消に向かわせようということで急速に貸し付け額を引き上げてきております。御存じのように、昨年度の初めにおきましては木造の平屋で九十五万でございましたものをまず百五十万にし、今年度におきましてはそれが二百五十万、耐火では三百万、やっとここまでたどりつきました。私どももこの貸し付け率につきましては、公庫法では八割五分とか、こういうことになっておりますから、実質的にそういうものにできるだけ早く近づくということが必要だというふうに感じております。当面の目標は、予算段階でも所要額の少なくとも半分までいきたい。そういたしますと、現在民間融資とかあるいは手持ち資金状況を勘案いたしますと、平均の二百万程度のサラリーマンの方々が月々の負担として何とかお払いになれるという状態が現出して、そこまで早くたどりつきたいということでございましたけれども資金関係上三百万円にアップするということにとどまったわけでございます。おっしゃるとおり、これは資金貸し付け額というものを充実して、ほんとう公的資金による住宅、しかも中堅階層二百万以下の方々が完全に利用できるというところに到達しなければいけないというふうに考えております。
  15. 清水徳松

    清水委員 私も公庫住宅お世話になった一人でありまして、昭和二十八年ごろの状態からすると、大体あのころまだ規模の小さいころでありまして、十四坪半というのか何か制限があって、きわめてゆるい形で貸し出されたと思いましたが、それで大体三十二万円前後貸していただいたと思います。そして実際そのころの建築経費は五十万円までいかなかった。四十七、八万円で建てられたのですから、六五%程度がいわゆる公庫住宅資金建てられたというような状態であったわけですけれども、いま局長がおっしゃったように、それもいろいろな値上がり関係、それから資金関係でそういうふうになっておるわけでございますが、公庫住宅についてはぜひ本来の目的に沿うように、初心忘れずというか、この目的の第一条第一項にあります、ほんとう国民大衆に健康で文化的な住宅建てさせることができるような、そういうような努力をしていただきたい、そういうふうに思うわけでございます。  特に、これは住宅公団が去年の十一月に調査した資料でございますが、これは新聞で報道されておるわけですけれども、この首都圏の中で働いておる、企業につとめる千名を対象にして調べたものです。年は大体二十五と六歳の人を対象にして調べたわけですが、それは平均大体百万円ぐらいの収入の方でございます。その一千名に対して、結婚したらどういうような家に住みたいか、住むのかというふうな調査でありますが、それによると、一戸建てに住みたい人が二四・五%、民間アパートに住もうという人が一七・一%、公団に住もうという人が一六・一%、こういうところが大体大きなところであるわけですけれども、しかし、すべての者が十年か二十年のあとには、いわゆる四十歳か五十歳くらいのときになったら少なくとも庭つきのマイホームを持ちたい、少なくとも最低三部屋くらいの、きわめてつつましい希望であるわけですけれども、そのような住宅に住みたい。しかも庭のついている家がほしい、そういうような希望を言っている者がほとんどであるわけでございます。そういったようなことからして、ぜひひとつ住宅金融公庫のこの機能というものをより一そう強めて、これらの勤労者の要望に沿うような行き方を今後ともとってもらいたい。そういったようなことで、この住宅五カ年計画で、この三七%対六三%、中身はもっともっとこの数字よりも公的な資金によるものが少ないんじゃないかという状態でありますが、このような計画を全然変更しないで今後もこのままいってしまうのかどうか、その点について政府の今後の考え方、そういったようなものをお伺いしたいと思います。
  16. 沢田光英

    沢田政府委員 五カ年計画は一応の数字からいいますと、公的資金によるものが四割、それから民間がおつくりになるものが、純粋なものが六割ということになってございますが、これを算出いたしますにはいろいろなこまかい計算が統計から出されております。数字は簡単でございますが、その原理は要するに、最初に私が申しました、われわれが維持すべき居住水準、こういうものを一応五カ年計画では先ほどの中間答申の線から割り出して、この場合は最低水準を維持するということでございますが、小世帯、すなわち二人ないし三人世帯で九畳、一般世帯で十二畳以上、これは畳数で示しておりますけれども、かようなものを国民の全体の最低水準にしよう。したがいまして木賃はなくなるというかっこうになりますけれども、かような水準に住むために、その方々が御自分負担で住めるかどうかという計算をしているわけでございます。そのときに自分の力でそれが賃料なりあるいは割賦支払いなりができないという方々には、これを公的資金補助をするなりあるいは低利融資をするなり、かようなかっこうの政策をやるということを地域別にはじき出したわけでございます。そのトータルが四割ということで出てまいりました。したがいまして、計算からいきましてそういうことになりますので、当面はこの達成に全力を注ぐということが一番大事で、その達成に阻害になるような内容の問題、たとえばいまの公庫貸し付け率とかそのほかの問題、土地問題等ございますればこれを極力排除をいたしまして、五カ年計画達成最低限にしたいということがまず第一義でございます。しかしいろいろと社会も流動いたしますし、市民の希望も高まりますので、今後もちろん経済社会発展計画ですか、ああいうものも変わってまいります。したがいまして、そういうものの変化に応じてはもちろん対応して変わることもあり得ると思いますけれども、当面は五カ年計画の完遂あるいはそれの促進というふうなことを目標にしていくのが至当だというふうに考えております。ただ大臣は、いま私が申し上げましたようなことで、この際謙虚に洗い直しをしてみるというふうな話を予算委員会あるいは当委員会等で発言をいたしております。
  17. 清水徳松

    清水委員 大臣がおられませんので、この洗い直しをしていきたいという真意はまた何かのきっかけでお伺いしたいと思いますが、この五カ年計画から見まして、公的資金によるものの四十八年の場合でも七十三万五千戸、その中でも公庫住宅三十万八千戸というのは非常に大きなウエートを占めると思います。したがって、われわれとしてはどうしても今後公的住宅を大量に建設していく。しかも持ち家制度に対する希望というものが勤労者に非常に強いといったようなこととにらみ合わせまして、この公庫住宅というものを何とかして初心に返ってもう少し充実していきたいという願いであるわけなんです。全国で住宅困窮世帯というものは三百六十万世帯あるというふうに、われわれのほうの党の調査で明確になっておるわけでございます。さらにまたちょうど終戦後のベビーブームですか、それによって千二百万人もの追加があるわけでありまして、したがって公的住宅だけでも六百八十四万戸ぐらいの大量建設が必要じゃないかというような数字もはじき出されておるわけでございます。そういったような状態でありますので、もちろん公団住宅もさりながら、公庫住宅はせっかく三十万八千戸、こういったように非常にウエートの高いところにありますので、これを初心に返りまして、最初出発したときのように、少なくとも中身ほんとうに六、七割までは公庫が出しておるのだというような状態に一日も早く引き戻していっていただきたい。その点についての公庫の、あるいはまた政府の今後の考え方ですか、決意みたいなもの、ありましたらお知らせ願いたいと思います。
  18. 淺村廉

    淺村説明員 住宅金融公庫でございます。平素いろいろお世話になっておりまして、まことにありがとうございます。  先ほど来先生からお話がございました点、私ども常にいろいろと考え、かつ検討いたしている点でございます。簡単に申しますと、私どもは二十三年の歴史を持っておりますが、お話しのとおり、最初のうちは実際の住宅建設に対しての融資率がたいへん高かったわけでございます。しかしだんだんとそれが低くなってまいりまして、ただいま御指摘がございました融資額が少ないという点につきましては、私ども毎度頭を痛めておるわけでございます。しかしながら、おかげさまで一昨年あたりからこの融資額予算の面でたいへんふやしていただくことになりまして、先ほど局長からお話もございましたように、ただいまは一番高い融資額で百五十万円ということになっております。これが、来年度の予算が通していただけますならば二百五十万円と、百万円アップになるというようなことで、たいへんいい形に次第になりつつあるわけでございます。しかしまだこの実勢と比べますと遺憾な点がたくさんございますので、私どもはそういう点については十分実勢を見きわめまして、予算折衝のつど監督官庁の御支援のもとに大幅にこれを引き上げるべく努力をいたしたいと思っております。戸数の点ではたいへん大きな割り当てを受けておりますが、もちろんその達成には遺憾なきを期するつもりでございますが、内容をもう少し充実させたいというのが私どもの悲願でございますので、今後ともにこの点につきましては制度の改善その他あわせまして努力を続けてまいりたいと考えております。どうぞよろしくまた御指導賜わりたくお願い申し上げます。
  19. 清水徳松

    清水委員 建設省としてのそれに対する指導考え方というものをお聞かせ願いたい。
  20. 松野幸泰

    松野政府委員 お説のとおりでございまして、今後とも、いま総裁から申し上げましたように、政府としても御期待に沿うように拡大をはかっていく所存でございます。
  21. 清水徳松

    清水委員 そうすれば、早晩発足当時の貸し付け率と申しましょうか、そういったようなものに引き戻していく努力をされるということと了解してよろしゅうございますか。
  22. 松野幸泰

    松野政府委員 御意見に同感でございます。
  23. 清水徳松

    清水委員 それではまた改正案のほうに戻りたいと思いますが、今度の改正案では公庫の貸し付ける範囲を広げまして「関連利便施設建設資金及び関連公共施設整備資金につきましては、現在、新住宅市街地開発事業等宅地造成事業を行なう者に対してのみ、当該宅地造成資金に合わせて貸し付けることができることとなっておりますが、新たに、一定規模以上の一団地住宅建設をする者に対しても、当該住宅建設資金に合わせて貸し付けることができる」というふうに改正されておるわけでございますけれども、この「一定規模以上」といったような内容はどういう内容であるか、ちょっとお聞きしたいと思います。
  24. 沢田光英

    沢田政府委員 住宅団地戸数にいたしましておおむね千戸以上のものということを政令で定める所存でございます。
  25. 清水徳松

    清水委員 昨年の国会でこの融資範囲が大きく拡大されたときに附帯決議がついておるわけでございます。それによりますと「一、公庫貸付を受ける民間デベロッパーに対しては、良質かつ低廉な住宅を供給するよう十分監督指導するとともに民間デベロッパーに対する貸付枠を安易に拡大しないこと。」その他何カ条かにわたっての附帯決議があるわけでございますが、この附帯決議関連をいたしまして今度の改正というものは何かやはり矛盾するものを感ずるわけであります。その点についての、この附帯決議関連しての政府考え方をお聞きいたしたいと思います。
  26. 沢田光英

    沢田政府委員 昨年の改正によりまして、民間が優良な団地分譲、賃貸、こういうものをつくるときに、それに対しまして公庫融資をする。その押えは、民間企業でございますから、もちろん適正利潤公庫の認定で売り値その他について押えた上で貸すわけでございますけれども、もう一つ、品物につきましても、これは団地の大きさ、百戸以上とかあるいはあまり小さいものはやらないとか、あるいは売り値にいたしましても上限は千二百万までとか、そういうふうなことでいろいろ条件をつけておる次第でございます。結局いい住宅をできるだけ安価に供給をするということにつきまして、民間の力も適正な範囲で利用していく、こういう趣旨で昨年設けられたわけでございますが、今度、これに関連をいたします関連公共施設、利便施設、こういうものも、千戸以上の団地には利用できるというかっこうにしたわけでございます。住宅の質の問題といたしましては、いま申しましたように建物の質も当然ございますけれども、これを取り囲む環境の問題、たとえば関連利便施設、学校であるとかあるいはそのほかの各種の利便施設がございます。あるいは道路その他の関連公共施設こういうものが整わなければやはり住宅の質というものは完全に確保できない。環境は確保できない、売りものとしてのいい質と完全な姿にならない。こういう意味で私どもは、大きな団地にはそういうものはつけられるし、あるいはぜひ必要だという意味で、関連公共を、宅造だけではなしにそういう団地のときにも貸せるということにしたわけでございます。元来は、関連公共、関連利便施設と申しますものは公共の宅造の場合にこれを貸しておったわけでございまして、たとえば公社とかそういうふうなところがやる場合に貸しておりました。したがいまして原資も六分二厘でございますし、これはもうかる商売でございませんので、やはりきびしいこれの価格制限等もやっております。これをそれと同じようなやり方にしまして、関連公共、関連利便では利潤がないというふうなかっこうのやり方で出発をいたしまして、商売のほうは上ものでやるというふうなかっこうで、ワクをはめた上で、こういうふうな関連利便をやって環境をよくするというふうなことに私どもはしたわけでございます。
  27. 清水徳松

    清水委員 これは四十七年度から始まったことでございまして、四十七年度はまだ進行中でございますのでその資料等はもしかすると無理かもしれないのですが、一般の個人に貸し付けられたものとこういった民間デベロッパーに対して貸し付けられたものとの比率ですか、実際の貸し付けられた額がわかりましたら御説明願いたいと思うのです。
  28. 沢田光英

    沢田政府委員 実は四十七年はまだ出ておりませんので、四十六年の資料でございます。ですから多少は変わるかもしれませんけれども、傾向としてお聞きいただきたいと思います。四十六年度におきます個人関係、これが戸数にいたしまして十九万三千八百二十七戸で、金額にいたしまして千六百五十一億余でございます。構成比からいいますと四八%でございます。それから公共事業体、公社等、そういうふうなものに貸しますものが、同様に六万戸、千三百六十一億、四〇%。合計で八八%に達しております。民間事業体に貸しますものはその残りの一二%ということが金額的な構成になっております。もちろん四十七年に民間デベロッパーができましたけれども、その予算額としては、これらの予算に比べてさほど大きいものではございませんので、基本的なパーセントはそう大きな変化はないというふうに判断をしております。
  29. 清水徳松

    清水委員 いずれにしてもあまりはっきりした数字をいただけなかったわけですけれども、この附帯決議の趣旨からすれば、新たに一定規模以上の団地建設業者に対してまで融資を拡張するということは——これは必ずしも全会一致で法案は通らなかったらしいですが、非常にこの附帯決議の趣旨に反するような、そういう内容を持っておるのじゃないかというふうに思うわけです。われわれとしてはあくまで、やはり公庫最初の趣旨からして個人貸し付けというものを最重点にやっていただきたい。おそらくは、たいへんな勘ぐりになるわけですけれども、あとで資料もいただきたいと思いますが、個人貸し付けの額というものが実際の住宅及びその土地、それにかかる経費からするとあまりにも、二〇%あるいは三〇%といったような少ない額であるために、この公庫資金の利用が個人の場合少なくなって、そのために資金が余る。したがってよそのほうへその融資範囲を拡大していくというようなことになっているのではないかというふうにさえ思うわけでありますけれども、そういったようなことでないのか、その辺のところを御説明願いたいと思います。
  30. 沢田光英

    沢田政府委員 この前の改正の昨年の国会でも議論されたわけでございますが、私どもはこの民間建て売りデベロッパーと申しますか、そういうものの利用につきましては、要するに供給の手法といたしまして、良好なものの供給量を増すということも非常に大切な要素であるという意味で、まず良好という条件をきびしくつけながら供給を増そうということで実は事業資金をそちらのほうに流す。流した結果、それを個人がお買いになる。お買いになるときには本来の公庫の個人融資のほうに切りかえる。要するに資金繰り資金をお貸しして世の中にいい住宅をよけい生んで、それを公庫の個人融資に引き継いでいく、かような考え方で、私ども民間の力を善用しようということでこの制度を開いたわけでございます。したがいまして今回の、先ほど申し上げましたように、関連公共の問題もやはり住宅の質を上げる、いいものを手に入りやすくするというふうな意味でこれを入れたものでございまして、それが個人のワクを食う、そういうふうなことではございません。個人に到達したときにはこれは長期の低利融資になりますが、民間デベロッパーの場合はこれは資金繰り資金でございますので、そういう意味でも資金の食い合いということはないというふうな考え方で、あくまで供給手法として私ども考えておる次第でございます。
  31. 清水徳松

    清水委員 その場合、公庫としては民間デベロッパーに対してどの程度の監督をするものであるか。いま価格についても千二百万をこえないというようなことをちょっと御答弁ありましたが、土地造成あるいはまた建築の場合の監督、それからまた分譲価格の決定について等々、やはり相当強い行政指導、そういったようなものが必要だと思うわけですけれども、どういうことになっておるか、その辺のところをもう少し詳しく御説明いただきたいと思います。
  32. 淺村廉

    淺村説明員 ただいまお話の出ております民間業者の分譲住宅建設に対します融資でございますが、御趣旨のとおり、私どもも失してそれをいたずらに広げるような気持ちはございません。ただ、局長も申されましたように、一つ住宅供給の手法でございまして、個人がみずからお建てになる以外に、住宅供給公社が各都道府県あるいは大きな市でこういうような住宅を建築して分譲しておりますが、それだけでは少し足りないような情勢になってまいりましたので、民間の、いわゆる通称デベロッパーといわれておりますが、質のいい者が良質、低廉な住宅を供給するということができるなら、ただ単に住宅を購入する資金をお貸しするだけでなく、住宅をつくる面からお世話するというようなことで、私どもはむしろそういう制度をある程度は加味したほうがいいのじゃないかということでやらせていただいておるわけでございます。もちろん条件もきびしくいたしておりまして、これも全国どこでもいいというようなことをいっているわけではございません。三大都市圏あるいは人口五十万以上の地方の中核都市の通勤圏内にあるものというようなきびしい条件をつけております。あるいは分譲されました場合の価格も、今年度は千二百万をこえるものはいかぬというような条件をつけております。その他、一々申し上げる資料もございませんが、非常にこまかい制限をいろいろ加えておりまして、そういうことで融資をしておるわけでございます。結果を見ますと、まだ始めたばかりでございますのでしっかりした実績というものもまだ全部つかめておるわけではございませんが、私どもが大体一万戸予定しておりますところに申し込みが一万四千戸ほどございます。いろいろ条件に合わぬものもございますから、ちょうどその線におさまるのじゃなかろうかというふうにいま考えております。ただいま正確な資料を持っておりませんので、あるいは少し雑過ぎるかと思いますけれども、私の記憶しております範囲では、分譲されますものは大体八百万円台から高くて九百万程度というようなことで行なわれておりますので、一応所期の目的は達しておるといま考えております。  なお監督につきましては——監督といいますか、私ども融資機関でございますが、融資をする場合には厳重にその条件に該当するかどうか調べまして、そうしてお貸しをしております。必要があれば途中でも私どもはこれをいろいろと見させていただくというようなこともただいまやっておりますが、だんだんこの制度が定着いたしてまいりましたならば、一番いい方法をさらに検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。
  33. 清水徳松

    清水委員 ことしの公庫住宅の三十万八千戸のうち、個人住宅、それから中高層の高層だけは五万四千戸と出ております、中層が幾らであるか。それと関連公共あるいは公益施設、それから宅地造成、そういったものに対して戸数あるいはまた融資の総額、融資額といいますか、そういったもので計画されたものはありましょうか。
  34. 淺村廉

    淺村説明員 ただいまの点につきましては、現在まだ年度が途中でございますので正確なところはつかめませんけれども予算のほうで申し上げますと、昭和四十七年度の個人住宅の、いわゆる個人が自力で家をお建てになるという、これが十四万二千五百戸でございます。そうしてそれに対する私ども融資対象額が千九百四十八億円でございます。それからいま申し上げましたようなものも含めての分譲住宅、これは主として住宅供給公社が建設をしてこれを分譲するものでございますが、これが五万八千戸、金額で千三百十三億円ということになっております。その他いろいろな種目がございまして、お話しのございました関連公共公益というような、そういう施設につきましては、金額だけでございますが、三十六億七千万ということでございます。それからいろいろございまして、戸数にいたしますと二十九万四千戸で、全体の金額が宅地造成等も含めまして五千二百九十六億円、こういうことでやらせていただいておるわけでございます。なおこまかい点につきましては、必要があればまた資料によって御説明申し上げたいと思います。
  35. 清水徳松

    清水委員 われわれのほうの理解が非常に少ないためかしらぬですが、とにかく個人には、これは四十七年度の場合千九百四十八億円、そうしてまた個人外に、これは供給公社が千三百十三億円、合わせまして大体三千億ちょっとです。それに対してその他が五千二百九十六億円、こういったような数字がいまあげられたわけですけれども……。間違えておりますか。
  36. 淺村廉

    淺村説明員 ちょっと訂正いたします。申し上げ方がずさんでございましたので、なお御説明申し上げます。  ただいま申し上げました個人住宅は千九百四十八億円、それから供給公社等が建てます分譲住宅が千三百十三億円というようなことで、住宅だけで申し上げますと合計が四千四百三十二億円でございます。五千二百九十六億と申しましたのは、たとえば宅地造成に私どもは相当な金額を融資いたしております。八百二十七億円というものを宅地造成資金として供給公社等に融資をいたしております。そういうようなものが別にございますので、全部を入れますと私どもの扱います融資対象額は五千二百九十六億円と、こうなるわけでございます。
  37. 清水徳松

    清水委員 わかりました。  そこで、宅地の問題にちょっと入って御質問を申し上げたいと思いますが、御承知のとおり、現在の常識として、宅地が確保できさえすれば家は建ったも同然だとよくいわれております。このごろは木材の値上がり等によって、だいぶそのことについても問題があるようでございますが、しかし何といっても、住宅建てる場合に土地が確保できるということは、ほとんど住宅を持つ一つの条件というものが完備されたといって差しつかえないくらいウエートが高いわけでございます。その点、住宅金融公庫についても、宅地に対してもいま八百二十七億の数字があげられたわけですが、やはり住宅だけではなくて宅地ということもたてまえとして目的になっておるわけですから、宅地、いわゆる土地の問題についてもこれから相当留意していかなければならないんじゃないかと思うわけであります。いまの状態ですと、どうしても公庫資金というものが非常に少ないので、公庫の本来の機能というものが非常に発揮しにくいような状態になっているんじゃないかというふうに思うわけです。この中途はんぱなものから脱却するために、どうしても金融公庫の機能が十分発揮できるような条件というものを政府が与えてやらなければならぬのではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。  それで、ちょっと建設省のほうにお伺いするわけですけれども建設省のほうで四十七年三月、去年調査したいわゆる住宅建てるために適当と思われる土地、いわゆる開発適地がどの程度あるかということの調査をやっておるわけでございますが、その調査資料によりますと、東京の首都圏五十キロ圏の中で第一ランク適地、いわゆる直接大々的な造成を必要としないもの、これが九万三千ヘクタールある、こういう数字があがっておるわけでございます。この調査というものは新聞で見ただけなんですが、これは建設省としてやっているかどうか、そこからお伺いしたいと思います。それからでないとちょっと質問が始まらないものですから……。
  38. 河野正三

    ○河野説明員 四十七年三月、住宅公団が空中写真、空中測量をやりまして、その測量の結果の写真をもとにいたしまして適地の調査を行ないました。建設省の直轄でやった調査ではございません。
  39. 清水徳松

    清水委員 そうすると住宅公団がおやりになったわけですか。いずれにしろ、そういう調査の結果九万三千ヘクタール宅地として適当なところがあるという数字を把握されたわけです。われわれのほうとしても、社会党ですが、土地利用調査特別委員会というものをつくりまして、そしてこういったような問題についていろいろ調査してきたわけですが、大体東京都と埼玉、千葉、神奈川、この三県でここ十年間で必要とする住宅というものは大体三百二十一万四千戸であろう。いわゆる一都三県で十年間に必要とする住宅三百二十一万四千戸、これはいわゆる今後の人口増も計算して出された数字でございます。大体一戸当たり、先ほどの住宅局長の話じゃないが、大体適正規模二百平米くらいを考えまして、そうするとこれには大体三万二千ヘクタールを必要とするわけです。宅地というものはない、ないといわれておりますけれども、実際九万三千ヘクタールあるわけです。ですからそのうちの大体三分の一くらいを使えば、もう十分宅地の供給というものは可能なんだというふうに確信を持っておるわけなんです。ただその配分がうまくいかないというところだけに問題があるわけであります。ただ問題は、九万三千ヘクタールの中で市街化区域にあるものとしては九千三百七十五ヘクタールしかない、こういう数字が出ておるわけであります。ところがあとは市街化区域以外のところにあるわけです。そのうち、残念ながら三千九百五十五ヘクタールというものが大手十五社によって占められておる。パーセンテージにして四一・一%。いま大手十五社だけを見ましても一都三県において土地の買い占めが行なわれておりまして、大体その広さは一万一千ヘクタールにもなるであろう、こういうふうにいわれておるわけでございます。そういったような状態で宅地は非常に大手によって買い占められておる。特に東京都の場合は非常に少ないわけですが、それでも六百七十五ヘクタール宅地がある。そのうちの九二%、六百二十ヘクタールというものが、これまた大手によって買い占められておる、こういうことでございます。したがって公的な住宅すらもなかなか建てられない。四十七年度の都営住宅も、一万九千八百戸の計画のうち、発注は、これは暮れの数字ですが、わずか千三百戸しか発注していない。おそらくこういったようなことが全国的にも存在するんじゃないか。そこで、住宅公団の予定八万八千戸のうち五〇%前後しか達成できないんじゃないかというふうにいわれておるわけでございまするけれども、これは非常に重大問題だと思います。その点についてどのようにお考えになっておられるか、ひとつ公団あるいはまた建設省としてお考えをお伺いしたいと思います。
  40. 沢田光英

    沢田政府委員 まず、最後に出ました、公団がおくれておる、こういうことに関しましてお答えをいたしたいと思います。御指摘のように八万八千戸四十七年度の計画に対しまして、おそらく年度末で、三大都市圏がおもでございますけれども、四万三千戸程度、五〇%弱ということの発注量になろうかと思うのです。でございますから、あとは四十八年度の施行にずれ込んでくるというかっこうでございます。公団だけについていいますと、実は宅地が買えないという問題も、もちろん潜在的には買いにくいという問題もございますが、現在の状態では四十七年度のための敷地は、まあ場所はいろいろございますけれども、おおむねほとんど九十数%宅地は持っております。あるいは四十八年度につきましても相当部分の宅地を入手してございます。しかし、そこになぜ家が建たないかということは、首都周の千葉、神奈川、埼玉、そのほかの東京周辺のところのいわゆる団地拒否と申しますか、地方公共団体での人口増の問題あるいは地方財政の問題、そういうことから計画的な建設というものを困るということでなかなか許していただけない。そういうことが一番大きな状態になっておる。当然公団といたしましては今後も続けるわけでございますから、あとあとの土地を買いに回っているわけでございますが、その際はもちろん買いにくくなっておるという状態もございますが、当面一番大きな問題はその問題でございます。私どもは、これらの知事と私ども大臣などを交えまして、いろいろとお話し合いを進めております。しかし、ただ話し合いだけではだめなんで、地方財政を圧迫するいわゆる関連公共、こういうふうなものの条件を非常にアップいたしまして、できるだけ御迷惑をかけないということで、たとえば道路、河川等のいわゆる公共事業も、団地をやります、あるいは市街地開発をやりますところに建設省全体としても集中していく。従来もやっていたわけですが、より一そう集中していく。そのほかに各省関係でも、学校等につきましては補助率のアップとか、あるいは公団自身につきましては補助裏の立てかえ施行、この額を二倍以上にふやす、あるいは金利を下げる、こういうことで極力対処をしておるわけでございます。宅地の全般の問題といたしましては、これは潜在的に公団だけでなくあるわけでございますが、公団の事情はさようなことでございまして、土地全般の問題につきましては宅地部長、担当のほうからお答えをいたします。
  41. 清水徳松

    清水委員 それでは時間がないようでありますので……。都営住宅住宅公団のほうとしてはそういうことで土地があるというふうに言われておりますので、それはある程度安心していいわけですけれども、やはり問題は、住宅金融公庫等で家を建てるものにとって、この宅地がないということ、宅地があるのに買い占められておる、したがって、安く手に入らない、こういったようなことは非常に大きな問題になっていくだろうと思います。特に住宅公庫の場合そうだろうと思います。したがって、ほんとう住宅公庫の機能というものを果たしていくために、果たしやすいようなそういう条件を整えるという意味において、あの買い占められた土地に対して、特に市街化区域においては三県においては四一・一%、東京都においては九二%も買い占められておるというような状況でございますので、この買い占められた土地に対して相当強硬な規制、買い戻しをするための強硬な措置がとられなければならぬというふうに考えられるわけでありますが、その点について、これは大臣がいないとちょっと御答弁いただけないかもしれぬけれども、一応政府としてどういうような考え方を持っておるのか。少なくとも大手ということになれば、場合によってはかえって話しやすい、扱いやすい場合もあるわけですから、その点、買い占めに対してどういうような対策をもって臨むのか、その点についてお答えいただけるならばお答えいただきたいというふうに思います。
  42. 河野正三

    ○河野説明員 おっしゃるとおり市街化区域内、首都圏五十キロ圏で約三十一万ヘクタールの土地市街化区域になっております。うち住宅が建っておりません未開発地が十四万ヘクタールございます。その中で、社会党の御調査のごとく、大手企業の持っている土地というのは比較的限られたものではございます。三千九百ヘクタール程度とおっしゃいましたが、そのとおりだと思います。しかしながら、私どもといたしましては、今後の市街化区域内の土地の開発にあたりましては公的な宅地開発のシェアをできる限り広げてまいりたいというふうに考えておりますので、大規模な宅地開発供給の適地につきましては何ら遠慮するところなく、大企業の持つ土地であるといなとにかかわらず、必要な収用権を背景とした事業を進める覚悟でございます。
  43. 清水徳松

    清水委員 これで質問を終わるわけですが、大臣は公有地を用意をして今後強力に宅地政策を推し進めていく、こういうふうに所信表明でも言っておられるわけでありますから、こういったようなものに対して強い政府の対策を望みまして、そしてこの金融公庫法の機能というものが、初心に返って十分機能できるような条件を整えてもらいたいということを強く希望いたしまして、質問を終わります。
  44. 服部安司

    服部委員長 中村茂君。
  45. 中村茂

    ○中村(茂)委員 中村ですが、私はまず最初に公的賃貸住宅のあり方について御質問したいというふうに思います。  ここにとちょうど新聞があるわけですけれども、短いですからちょっと読ましていただきたいというふうに思います。「建てたくても建てられず行詰まる公団住宅」こういう見出しで、前書きが短いから簡単に読んでみますと、「建てたくても建てられす、無理して建てたらカラガラ——住宅難解消のエースとして十七年前、庶民の夢と希望を担って登場した日本住宅公団住宅建設が、このところすっかり行詰まってしまった。大幅な人口増をもたらす団地建設が大都市圏の地方公共団体から、〃公害企業〃なみに敬遠され、軒並み着工できずにいるのと、地価高騰にあおられてますます〃高く〃て〃遠く〃なる郊外団地が入居者にもきらわれはじめたため。「安くて住みよい住宅の大量供給」という公団のキャッチフレーズも、いまや文字通りのお題目になりつつあり「公団住宅」は大きな転機を迎えている。」こういう新聞の記事があるわけです。先ほど清水委員の質問に、四十七年度の建設計画、五〇%弱まで進んでいるが、将来の見通しとしては、土地はあるから何とかしていきたい、こういう発言がありましたが、私は特に公的賃貸住宅というものが、計画の中でもこれからの方向としても縮小されていく傾向にあるのではないかという危惧を持つわけであります。この行き詰まった問題をどういうふうに解決していくかということで、住宅公団の島理事が、「団地建設はみんながいやがる人口増をもたらすことも事実で、世の中変わった、としかいいようがない。都市政策全般について住民の意思が統一されていないことも〃団地お断わり〃の一因だ。今後は市街地開発や、分譲住宅などに力を入れ、ノルマの達成をはかりたい。」こういうふうに言っておる。まず分譲住宅、ますます入居者に負担のかかるような分譲住宅、したがって公団もマンションを始めたか、こういうふうにいわれるところまで家賃が上がってきているわけであります。しかも、五〇%弱しか達成できないという中で、担当理事がそれを消化していくのにノルマというような考え方でこの住宅問題に対処していくということになると——私は、これは割り当てられたからやっていく、これがノルマだというふうに思いますが、新聞の記事ですからその字句そのものは私そう問題にはしません。したがって、もう少し突っ込んで内容を聞きたいというふうに思うわけでありますが、どうして五〇%弱しかできないのか、その隘路と問題点について公団側から明らかにしていただきたいというふうに思うわけであります。
  46. 島守一

    ○島参考人 先ほど住宅局長から御答弁いたしましたように、本年度現在の見通しでは、現在の事業計画の五〇%程度しか発注できないであろうというふうな見通しでございます。現在関係地方公共団体といろいろ極力詰めておりまして、一戸でも多く発注できるように全員努力しているわけでございますが、結果としましてこういうふうな発注状態になりましたことはまことに遺憾に存じ、おわび申し上げておく次第でございます。  なぜこういう事態に立ち至ったかということでございますが、先ほどもございましたように、潜在的に土地の取得がむずかしくなってくるという事実もございます。しかし、さしあたり短期的に見ました場合には、現在四十七年度の仕事を達成するのに、ほぼ達成し得るだけの土地はあるわけでございますが、御承知のように、現在公共団体のほうではこれ以上住宅がふえることは困るのだという概念が、ことに首都圏の周辺では地方公共団体に非常に強くなっております。そういう関係がございまして、われわれ取得しております土地住宅建設いたしますときには、住宅公団法の三十四条に基づきまして、知事さんとそれから市長さんとあらかじめ御相談をしまして、その両者の御承認を得た上で発注する、そういうことになっておるわけでございますが、それにつきましていろいろと公共団体側から注文が出てくるわけでございます。たとえば、駅の近くで、駅から歩いて行けるようなところでございますといいわけでございますが、現在駅から歩いて通勤できるというようなところではもはや土地が残っておりません。したがってどうしても駅に出るまでバスを引かなければいけない。その場合には、現在の駅前広場が非常に狭いからそれをどういうふうに拡張するか、あるいはそのバスルートをどういうふうに拡張していくか、そういうような問題も出てまいります。そしてその問題については、今度はバス会社のほうがいろいろとまた条件をつけてまいります。また、いまのは通勤の問題でございますが、学校の問題、現在のルールでは公共団体の地方財政を圧迫し過ぎる、したがってもっといい条件にしてもらわなければいけない。ところが一方、その条件をよくしますと今度は家賃にはね返ってくるおそれもございます。そういうふうな問題、それからもっと基本的に、これは潜在的な問題でございますが、地方公共団体のほうで人口がこれ以上ふえるのは困るということの中に、将来の飲料水の問題、そういうこともございます。そういうことをいろいろ総合しまして、とにかく非常に多くの条件がついてまいるわけでございます。その条件の中に、公団で解決し得るもの、あるいは公団だけでは現在の制度では解決し得ないもの、いろいろございまして、こちらの事情を公共団体に御説明し、いろいろ納得をしていただくわけでございますが、それの納得をしていただくのにどうしても時間がかかる。そのかかる時間が近年非常に延びてきておる、そういうふうな状態でございます。そうしてその結果としまして現在のような状態に立ち至ったわけでございます。  しかし一方、たとえば来年度においては地方公共団体の負担を少なくするために、学校に対する補助率を上げていただくとか、あるいは先ほど住宅局長からも御説明いたしましたように、関連公共施設についていままで以上に応援していただくとか、また通勤の問題にしましても、パス会社に対して運輸省のほうで団地のバスについて特段の配慮をするというふうなこともきまってまいりまして、明るい面も出てまいっておるわけでございます。そういう背景をもとにしまして、われわれとしましては本年度発注ができなかった分を四十八年度の新しい制度でできるだけ早く発注していきたい。その努力をさらに一そう進めたい、そういうふうに考えておる次第でございます。
  47. 中村茂

    ○中村(茂)委員 いまのお話では、いろいろ困難はあるけれども、四十八年度に入ってやっていきたい、こういうことですけれども、私はいまの話だけでは、努力してきても四十七年度の中で五〇%弱しかできなかったものが、根本的に幾つかの障害が解決できて四十七年度が四十八年度に完全にでき、しかも四十八年度分を含めて全部消化していかなければならないわけでありますから、努力してみると言うけれども、どうもその実証というか、そういうものを判断するまでにいかないわけです。  それでは具体的に、特に問題になっております千葉県の船橋市の金杉台団地とか、または草加市の新栄町団地とか、川口市の芝園団地とか、また多摩ニュータウンの公共用地の無償供与の問題とか、町田市の小山田団地の問題、幾つか問題が出ていますけれども、これらの問題がはたしてスムーズに解決できるか。土地はあるけれども土地以外の問題でいろいろ問題が起きているわけでありますから。それから、土地はあるにしても、杉並のように工場のあとへ団地をつくったはいいけれども、小学校を建設するということになれば坪三十万円以上の膨大な土地を確保しなければだめだ。都のほうの超過負担の問題等を考えてみた場合になかなか手がつかない。こういう幾つかの問題を考えてみた場合に、はたしていま申し上げましたように四十七年度分の残分と四十八年度分ができるかどうか。まさにこの新聞のいっているように、いまのままでいけば、公的賃貸住宅の方針について曲がりかどに来ているのではないか、こういうことを考えざるを得ないわけであります。したがって、時間がありませんから簡単でけっこうですから、いまあげたようなところできちっと解決できていけるということを——総裁お見えになっていますね。総裁から答えてください。
  48. 南部哲也

    南部参考人 お話のありましたように、最近の団地建設につきましては非常に時間がかかる。足、水の問題、学校の問題等、これらの問題が全部話がつくというのには非常に時間がかかるわけでございます。したがいまして、お説のように本年度の残り分とそれから来年度の八万戸というものを全部こなすということは、私どもとしても、最大の努力をいたしましても至難の事業だと考えております。  その第一は、首都圏の三県におきましては、とにかく戸数を減らしてくれ。現に千葉県におきましては、六万七千戸という約束をいたしましたけれども、これは五万戸以下にしてくれというように、あるいはすでに発注いたしましたものにつきましても、千葉市におきましてはその戸数を減じてくれ、こういう事態に立ち至っているわけでございます。これらはすべて、県側の考えといたしましては、水の問題に対する対処のしかたが県として責任を持てない、こういうことでございます。それから、土地がありましてなおできないという問題は、いまお話にありました、たとえば町田市の小山田団地のごときは、これはやはり緑地保全という点から来ております。したがいまして、一木一草につきまして、これを切るか切らないかというところまで、全部地元の町と話し合いを続けております。したがいましてそれがきまらない限りは団地建設計画が成り立ちません。これは地元のほうでも第三者の学識経験者等を入れました協議会をつくりまして、この協議会でどういうような団地のつくり方をするかというところまで全部協議しているわけでございます。それから、東京都内で一番大きなグラントハイツのあと地につきましても、これは全部同様に地元との協議、ここで、できるだけ戸数は減らし、あるいは高い住宅建てないというように御主張になる地元の方々と、住宅をできるだけ建てていきたいというわれわれとの意見の衝突がございまして、これらの調整に時間がかかる。さらに川口の問題をおあげになりましたが、これは工事もすでに発注しております。発注しておりますが、その工事に必要なダンプが動くわけでございますが、このダンプカーの台数制限というようなことで、工事そのものの着工が地元の団地のそばの住民の方々と話がつかない。  こういうようにいろいろな障害が一段階、二段階、三段階と、こういうように来ております。したがいまして、先生御心配いただきましたように、われわれといたしましてはこれらの問題を一つずつ解きほぐすために、担当の部長その他が地元の住民と十分にお話し合いをする。これはなかなか時間がかかります。  そういうようなことでおくれてはおりますけれども、ダンプの数を減らすために実は資材の鉄道輸送をするというような手を打ちまして川口の問題は片づけようというようなことを、ただいま国鉄当局とも話し合いをしております。というようなことで一つずつ、あるいは小山田の問題、あるいはグラントハイツの問題は、地元とのそういった話し合いの結果、こういう線でまとまろう、こういう線でいこうという結論が出れば、それに従って建設を進めていくということにいたしたい、かように努力している最中でございます。
  49. 中村茂

    ○中村(茂)委員 私は、特に公的の賃貸住宅については、先ほども申し上げましたけれども、どうも減らされていく方向というものがいろいろの中に出てきていることを実は心配するわけです。いまもいろんな障害があって、なかなか着工がおくれて、前年度の予算まで繰り越しにしなければならないという状況は、そういうことが長く続いていると、やはりここのところにも若干出ておりますように、公団住宅が安くて住みよいという基本的な方針というものが、分譲のほうがまた多くなって、そららのほうの住宅が順に広くなっていくというようなほうにいかないかというような心配も実は出てくるわけです。ですから、努力をしていただいて、いろんな障害を排除して目的達成する。なおそれ以上にこの公的な賃貸住宅というものの拡大をはかっていただきたいという願いからいろいろ申し上げているわけであります。  それで、考えてみますと、これからの住宅のあり方としても、私はやはり公的な賃貸住宅というものを、皆さんの公団を通じてますます拡大していっていただかなければ、民間のこれにたよる住宅のあり方というものについては十分考えていかなければ、いまにたいへんなことになるのじゃないかという気がするわけです。これは私も非常につらい経験をしたわけですけれども、今度こちらのほうへ突然出てきて、実はまだ住宅が割り当てがないわけですよ。それでいろいろ方々借りようと思っているわけですけれども、そこのところでひとつ、これは公団建設省のほうで、担当のところでけっこうですけれども、いま借りようと思うと、権利金または敷金という名前で大体家賃の二月分、それから礼金ということで家賃の二月分、それから中へ入ってくれた業者が手数料ということで一月分、それから入るわけですから、契約ができた場合に入る月の一月分として、いわば六カ月分の家賃をそのときに払わなければはいれない。しかもまあ二部屋ぐらい、六畳と四畳半ぐらいがあって大体四万円からしているわけですね。そうすると二十五万から払わなければ簡単な部屋でもはいれないのですよ。しかも、皆さん御存じのように、新聞を見れば新聞の半分以上もその広告が出ているという住宅難ですね。そのことを考えてみた場合に、この皆さんの担当している住宅というものをますます拡大していかなければならぬという一つの問題が出てまいりますし、それから、これは行政指導でできるのかどうか知りませんけれども、これだけのところへ入るのにやはり六カ月分も払わなければならない、そういうのが常識化しているということについて——少なくともこれは礼金などといって二カ月も払わなければならない。敷金というのは聞くところによれば出るときには返すということになっているそうでありますけれども、まあ礼金も払わなければならぬ。こういうことについては皆さんの行政指導で、こういう膨大な金を払わなくてもはいれるような措置をきちっとしてもらわなければこれはどうにもならぬじゃないか、こういうふうに思うのですけれども、そこら辺の考え方を明らかにしていただきたいと思います。
  50. 沢田光英

    沢田政府委員 民間の賃貸住宅につきましては、関西と関東とは多少違いますけれども、いずれにいたしましても家賃、敷金、そのほかのお金を先取りをしておるということは私どもも存じております。それが相当の額である。これは借地、借家法その他では必ずしも禁じておりませんけれども、決して望ましい話ではない。性格的に考えますと、やはり月々の家賃というものは支払い限度がある。しかし経営のほうからいうともっと取りたい、それをそういう礼金とかなんとかいう形で先取りをしてしまうというようなかっこうだろうと思います。決していいことではない。むしろ私どもとしてはこういうものをなくさなければいけないという感じでおるわけでございますが、基本にはやはり先生のおっしゃるように需給の問題があろうと思います。こういうものを禁じまして足りなくなるということもございます。それを公共で埋めるという議論になってこようかと思いますけれども、一応制度といたしましては、そういうものが世の中にはびこっておる。そういうものの中で一番ひどいのが、いわゆる大都市におきます木賃住宅という、一間ないしそれにちょっと毛のはえたような住宅でございまして、ここへ入っておる方々は新婚とかあるいは比較的所得の低い勤労者、こういう方々がお入りになっておるわけでございまして、その方々がそういう状態になっておるということで、この木賃問題は、負担からいいましても一つの大きな問題でございますし、それからまた町づくりの上からいきましても非常に大きな問題になってくる。こういうものを一挙にといいますか、最終的にはこの問題を解決しなければ住宅問題も都市問題も解決しないという認識を私ども持っております。  そこで、基本的には需給の問題でございますが、実は私どももこの新しい予算の中でそういうことに微力ながら取り組む。行政指導でそういうものを押えるという方向よりも、いい住宅で、しかも民間の経営で家賃が適当なもの、こういうものを育成するような方向、これもやらなければいけないというかっこうで、特定賃貸住宅建設融資利子補給制度というものを予算措置をしております。これは都市の中で宅地をお持ちの方が現在民間の賃貸住宅を経営いたしますと、先ほど私が申し上げましたようないわゆる木賃になってしまう。木賃でないと採算がとれないというかっこうで木賃になってしまう。質が悪くて高い、かようなかっこうになるわけでございます。そこで私どもは、土地を持っておる方々は何か次の世代に譲るためにそこに不動産を建てたいという意欲はあるわけでございますから、これを善用したい。そのために、これをお建てになるときに通常民間資金をお借りになってお建てになるわけでありますが、これに利子補給をいたします。大体民間資金が八分五厘でございますから、それに三分五厘補給をいたしまして五分程度にする。そういうお金が銀行から出るように利子補給をいたします。五分のお金で同じような経営をやりますと、たとえば家賃がやや上がるといたしましても、二間の住宅、少なくとも公営住宅に近いような住宅が二万円程度の家賃でできるというふうな勘定になります。私どもはこのいわゆる三分五厘の利子補給というものを今度予算に計上してございまして、これを地方公共団体を通じ、国と地方公共団体が半持ちでそういうふうな利子補給をしていく。これをお借りになった方々はその五分の資金で家を建てて、五分の家賃計算をいたしまして、これは家賃制限をするわけでございますが、いわゆる木賃でない、あまり高いとはいいませんが、最低水準は確保するような賃貸住宅民間の力で生み出していきたい、かような方向で手配をしておるわけでございます。すなわち需給の問題といたしまして、片や公営住宅建て——木賃に入っておる方の収入階層は公営住宅に入っておる階層とほぼ同じでございます。したがって公営住宅等の増強も五カ年計画の中でどんどんやってまいります。同時に民間の力もあわせてやらなければ大きな住宅問題は解決しないという意味で、土地問題とあわせて、さような制度によりましてさような問題を解決の方向に持っていきたいというふうに私ども考えておる次第でございます。
  51. 中村茂

    ○中村(茂)委員 いまの問題は考えているということですけれども、そんななまぬるいことではなくて、私はもっと行政指導を強化するという面でひとつ研究していただきたいというふうに思うわけです。というのは、前はほとんど権利金といっていたのですよ。権利金という一つの規定づけはどうもまずいということで、最近は敷金という言い方にほとんどなってきているのです。少なくともこれは不当所得じゃないかという感じを受けるのですよ。名前は違いますけれども、いま申し上げましたようにいずれにしても六カ月分払わなければそこにはいれないのですよ。そうして、需給の関係というふうにいいますけれども、部屋が悪いとか、家が悪いとか、少し便利が悪いとか、いろいろありますけれども、大体確保できると思うのですよ。部屋貸しとか間借りというものについてはあれだけの広告がとにかく出ているのですからね。それから資料によりましても、四十六年三月の東京都の生計調査特別報告というのを見ますと、民営の貸家が一六・七%、民営の貸間が一一・六%、公団、公社の住宅が八・二%、公営住宅が九・八%、給与住宅が二一・八%、持ち家が一二・八%、こういう状況を見ても、貸家と貸間でいずれにしても二八%、大体そういうところまで来ている現在ですから、これは行政指導を含めて、そこら辺のところを検討していただくよう強く要求しておきます。  それから公団住宅の家賃の問題ですけれども、まず一つとして家賃の構成要素を、これは四十七年度がわかれば一番いいわけですけれども、ひとつ明らかにしてもらいたいというふうに思います。
  52. 沢田光英

    沢田政府委員 私がいま持っております例はいわゆる団地中層の賃貸住宅でございます。これの中の家賃の要素が、償却費、地代相当額、修繕費、管理事務費、損害保険料、公租公課、引き当て金、これだけございます。金額はそれぞれ原価によって違いますが、構成比率を申し上げますと、償却費は四五・三%でございます。地代相当額が二二・九%ございます。修繕費が一〇%ございます。管理事務費が四・一%、損害保険料が〇・五%ございます。公租公課が一六・二%、引き当て金が一%、かような内訳構成になっております。
  53. 中村茂

    ○中村(茂)委員 償却費の利子と元金相当分の内訳をひとつお聞きします。
  54. 島守一

    ○島参考人 ちょっと御質問の意味がわかりかねますが、どういう……。
  55. 中村茂

    ○中村(茂)委員 いまの家賃構成要素の中の償却費、いま四五・何%と言われたものですね、その内訳、利子分と元金相当分、これは構成比率でいいですから……。
  56. 島守一

    ○島参考人 それは、現在の四十七年度においては利率五%でやっておりますが、償還期間が七十年でございます。そしてそれが元利均等償還でございますので、年によりましてその元金分と利子分とが違ってくるわけでございます。そこで、七十年間全部を合わせて、最初の償却を開始したときから七十年後までを全部通算しますと、ちょっといまその資料を持っておりませんが、ほぼ五分五分くらいのものではなかったかと思います。償還開始当時は利息が大部分を占めております。そして七十年後においては元金の償還が大部分を占める、そういう構成になっておりまして、年々みなその内容は違ってくるわけでございます。
  57. 中村茂

    ○中村(茂)委員 初年度は。
  58. 島守一

    ○島参考人 初年度はほとんどが利息だと思います。
  59. 中村茂

    ○中村(茂)委員 私の持っている資料もいまのと大体同じですから、それで見ますと、四十六年度のものを見た場合にも、償却費の四五%の大部分が初年度は利息分、四三・九%で、元金相当分は一・四%。それから地代に至っては、三十一年当時は六%だったものが四十六年度には二一・七%までパーセンテージが上がってきている。いえば、それだけ土地の占める割合というものが多くなってきている。ですから全体的には、三十一年には家賃が四千六百円であったものが四十六年には一万九千五百円と、こういうふうに上がってきている。その多くは土地代、それから建設費がある程度上がってきているわけであります。  そこで、先ほども言いました安くて住みよいというのが、土地代の関係やいろいろでこういう遠くて高い家賃。ところが原価計算の方式で家賃を算定していますから、先ほども話がありましたけれども関連の施設等もそこでやっていくということになるとどうしてもここへ加算されてきたりなんかして、ますます家賃が高くなる。こういう弊害も出てくるし、それから答申等にもありますように、古くなってきても相当りっぱだというふうにいっても、その当時建った家賃でいうと非常に安い家賃だというふうに、アンバランスが出てくる。こういういろいろな問題を考えてみた場合に、やはりいまのままでずっといった場合にはますます高い家賃を払わざるを得ない。そうなっていけば、公団でやった住宅民間でやるのもそう変わらなくなっていくのじゃないか。やはり住みよくて安い、こういうふうになる場合には、家賃の問題についてもっともっと検討を加える必要があるのではないか。というふうに申し上げますのは、相当地代等かかっている場合、そこのところでかかったのはそこのところの家賃に算入するという現行方式でなしに、そのところに政府なり地方公共団体なり、ある程度公的な補助等を加えた中で一定の家賃以上になった場合については利子補給なり、またはあらゆる方法で援助をしていく。そうして一定の家賃以上については据え置く、それ以上上げない、こういう家賃のきめ方または構成というものをつくっていかなければいけないのではないか、こういうふうに考えるわけでありますけれども、先般の答申とあわせて、家賃問題についてどのように考えているか、考え方を明らかにしていただきたいというふうに思います。
  60. 沢田光英

    沢田政府委員 家賃の負担率と申しますか、こういうものの適正な水準というものは、もちろん収入階層によっても違いますけれども、おおむねこれは審議会の答申といいますか、中間報告の中でいわれておりますいろいろな条件で一五%から二五%くらいに分布する。しかしおおむね二〇%以内でなければ快適でない、かようなかっこうになろうかと思うのであります。したがいまして、そういうことを維持したいというまず大前提でやっております。公団状態を見ておりますと、全国マクロで平均をいたしてみますと、都市勤労者の収入の伸びあるいは公団の家賃の伸び、こういうものを比べ合わせてみますと、大体一七とか一八、そういうところに現在でも落ちついておるわけでございます。ただし、それじゃ問題がないかというとそうじゃなしに、やはり東京とか大阪というところでは、遠いところは安い。安いけれども不便だから人が入らない。便利なところは非常に集中するけれども家賃が高くなってくる。これは先生御指摘のような土地問題が大きな要素になってきておるというふうな問題、だんだんと土地問題とともにこの現象が激しくなってきておる。私どもはこのために、土地をいかに合理的に、大きな市街地開発の一環として公的宅地開発をして、土地の原価を下げていくか。現在公団でやっております住宅建設の相当部分は、その年あるいは二、三年前に、あるいは一年前に買って急いで建てるというかっこうでございますから時価の方式になっておりますが、これを長期的な視野に立って、多摩ニュータウンのようなかっこうで大きく町もよくし、土地も公共で造成していく。その上に公団建てるということになりますれば、土地の原価というものも時価のように上がっていかないというようなことでございますので、そのようなことで土地の原価もできるだけ押えていく。さらに建物につきましては、これは設計上あるいは工業化その他合理化を考えまして、極力上がることを防いでいくというふうなかっこうでまず対処していきたいと考えております。  ただ、いろいろ土地問題などは非常に激しゅうございますから、問題がそれでおさまるかどうかという問題が実は出ておりまして、昨年の国会でもこの問題が大きく議論をされまして、その結果私ども住宅宅地審議会のほうに公的賃貸住宅の家賃がいかにあるべきかという諮問が出され、その後審議が重ねられまして、いま先生がおっしゃいましたような答申が出てまいっております。これには当面どうしろという問題もございますけれども、基本的にはやはり原価に基づいておる現在の家賃でいろいろなことが起こっておる。したがって、基本的にこういうものを考え直すといいますか、そういう検討を要するであろう。その中の一つといたしまして、いろいろなことがございますが、収入に応じたような家賃を取るというふうな考え方、こういうものもあるから考えてみなさい、こういう内容がございます。私どももこれは一つの大きな考え方だというふうに受け取っております。しかし、現実にこれをすぐ適用するかどうか、現実の制度にするかどうかということになりますと、これは政策の基本的な転換になります。もちろん仕組みから何から全部変えるわけでございますから、非常に慎重な検討を要するわけでございます。そこで、実はそれに引き続きまして、今度は住宅全体の仕組みの問題といたしまして、住宅の政策のいわゆる住宅供給の体系はいかにあるべきか、全体をどうしたらいいかというふうな問題、その家賃問題まで含めまして、こういう諮問を新たに発して、単に公共住宅の家賃問題だけじゃなしに、それも含めて世の中の住宅政策の仕組みというものをどうしたらいいかというふうなことに専心、ひとつ審議会からの御意見がいただきたいということで、いわゆる検討の方向に向かって歩み出している次第でございます。そういうふうな中で私どもはこの問題について検討して取り組んでまいりたい、かように考えておる次第でございます。
  61. 中村茂

    ○中村(茂)委員 早急に結論を出していただきたいというふうに思います。というのは、いまも申し上げましたように、これはもう土地代に相当食われて二万円、三万円の家賃というふうに公団がなってくると、変わりないのですよ。そうなってきた場合に、全体的な家賃との関係も出てきますけれども、私はやはり全体的な公団住宅の中における家賃というものが、そこのところでこれだけかかったからそこらの家賃だ、そういうものではなしに、今年度は物価なり全体的なものがこうなっているし、したがって公団の家賃は幾らなのだ。こういう制度のもとで家賃というものが公平に算定されなければならないと思うわけです。ここのところは比較的土地が安く手に入ってこうなったから、そこのところはこうだからと、全部ばらばらに年度によって家賃が違ってくる、こういうものじゃないと思うのですね。公のものが行なう家賃というものは、それは交通の便利とかいろいろそういう要素はあるでしょう、全体的な家賃の置かれている中ですから、そういうものは若干加味するにしても、やはり家賃のあり方というものはそういう観点から検討していくべきだ、こういう見解を持っておりますから、そこら辺のところをつけ加えて早急に対策をひとつ立てていただきたい、こういうふうに思います。  続いて、まだ少し時間がありますから、ちょっと済みませんが日照問題について簡単にお願いしたいのですけれども、一口にいっていま日照問題が非常に問題になってきていますが、お聞きしたい点は、都市計画と建築基準法に違反しなければ、この日照の問題についてそれを押えるというか、それをとめることができないかどうか。もっといえば、日照権という権利が存在するかどうか、その点についてひとつ明らかにしていただきたいと思います。
  62. 沢田光英

    沢田政府委員 日照権があるかどうかということの問題につきましては、これは私どもが議論すべきことではないというふうに考えております。むしろ民法とか、そういうふうないわゆる市民法とか、そういう範疇で議論していただいて、そちらのほうから権威づけていただくということだろうと思います。私どもの立場といたしますと、先生がいまおっしゃいましたように、都市行政あるいは建築行政あるいは住宅行政、こういう中で現在日照問題というものが非常に激しく起こってきております。これを一体どういうふうに解決をして、しかも住みよい町、日光を十分に受け、しかも公平に受け、効率よく受ける町づくりをして市民の環境をよくするか、かような問題の受けとめ方をしている次第でございます。
  63. 中村茂

    ○中村(茂)委員 だから、私法としての問題、それが起きてきた場合には裁判所でということになりますけれども、公法的な立場で考えてみた場合に権利があるかどうか、こういうこともひとつ——これは裁判所でぴしっとやるにしても、日照の問題がむずかしいというふうに言うのは、自分建物以外のところで建った場合に、そこのところで遮断されて日光が来ない。それが、はたして来ないことが権利かどうか、こういう問題ですが、したがって公的な立場に立って考えてみた場合に、ある程度建築基準法をつくる場合にもこの日照という問題を取り入れて、何階以上はいけないとか、そういうふうになっていくでしょうし、それから都市計画の中でも、どの範囲についてはどの程度の高さのものはいいけれども、どういうところはいけないとか、その計画の中に取り入れられてくると思うわけなんです。ということになれば、公的な立場で建設省としてどの程度までこの日照という問題を考え、また将来の方向としてそういうものを保護するというか、規制するというか、そういうものにどういうふうに対処していこうとしているのか、そこら辺のところをもう少しはっきりと明らかにしていただきたいと思います。
  64. 沢田光英

    沢田政府委員 日照問題は発生の当初、四十年代に入りまして発生してきたように感じますが、当初はビルや二階、低層住宅同士の間の問題から始まっておりました。この時代にはおもに私法の関係で裁判所の関係であるというふうなかっこうで発生をいたしました。しかしその後だんだんと都市の様相も急激に変わりまして、あるいは建物の形も急激に変わっております。そこでマンション問題が出てまいりました。マンションと低層との間の問題として日照問題が出てきた。こうなってきますとだんだん私法上の問題というわけにもいかない。そこでその当時といたしましては、四十五年に、基準法上も公法の範囲内で日照に寄与する程度のことは入れるべきだということで、四十五年度の改正の中に北側斜線という新しい制度を設け、あるいは住居地域を三つぐらいに分けまして、住居専用地域とか、第一種住居専用地域、低層のところです。第二種、これは中高層の住居専用地域、あるいは普通の住居地域、こういうふうに分けて、それも日照の問題に寄与する、あわせて北側斜線も設ける。かような対処をしたわけでございますが、しかしその後ますますその問題が激化してまいりますし、あるいはその裁判の判例などの傾向も次第に判例が積み重なってきております。  実は昨年に国会でやはりこれも非常に問題となりまして、私どものほうで建築審議会というのがございます。ここの中に市街地環境分科会というのがございまして、これがすぐれて都市計画の問題あるいは住居環境の問題をやっておりますので、ここに日照問題の諮問をいたしました。そこで日照問題専門委員会というのをつくりまして、その後、半年ぐらいにわたりまして非常に議論を重ねていただきまして、これのいわゆる分科会に対する中間報告というのをいただいております。この内容は、そういうふうな日照問題につきましては終局的には都市の再整備とか再開発とか、そういうふうなところにつながるが、しかし現在のこの様相はやはり解決しなければならぬ問題だ。解決するのも、いまの状況を見ておると単に私法上の問題だとしておくだけではだめだ、公法上の問題としてもある程度の規制をする必要がある、あるいは妥当性もある、こういう中間報告をいただいております。私どものほうは、そういう公法上の規制をある程度やるということであるとすれば、一体その規制の基準をどうするかというふうな問題が非常に大きな問題でございます。この基準が将来の都市のかっこうを、都市計画的にあるいは建築物的に規定をいたします。そこで非常にむずかしい問題なのでございますが、それのまた委員会をつくりまして、以後十回近い回数を重ねて、近々その結論が出てこようという状態になっております。私どもはこういう一連の中間報告あるいは作業、こういうものがまとまりまして、最終答申というものをいただきました上で、これらに対してどう対処するかということをきめたい。御答申の線は十分尊重した上で対処していきたいと考えるわけでございますが、その審議の背景、あるいは私ども考え方からいたしまして、現在起こっております問題といたしまして一番大きく起こっておりますのは、住居地域におきますいわゆる大規模建築といいますか、マンション等がございますが、こういうものの問題が一番大きい。そこで私どもは、いい町をつくり、その限られた日光というものを効率的に、しかも公平に受けられるような町にしたいということでございますから、いまできているマンションが将来のそういう姿に役に立たないもの、阻害するようなものであるとすれば、マンションなりそういう建物はある程度規制して、将来の姿に合うように規制していかざるを得ないだろう、こういうふうな考え方を現在私は持っております。  また一方、それではいまの影を受けるほうの話でございますけれども、現在低層の住宅の密集しておりますこの東京の連檐地などでの平均の宅地は大体三十坪以下ということでございます。三十坪以下のこの低層地で日照問題がほんとうに解決できるか、将来の姿としてほんとうに市民が享受できる都市なのかというと、これも必ずしもそうでない。結局、そういう姿を団地に換算してみますと、同じ人口密度でも公団なり公営住宅団地は、平屋のいまの密度と同じでございますが、十分に日光を受けておる、あるいはそのほかの環境もよろしい。ですから、そういう団地と同じにはなりませんけれども、結局ある程度立体化をして、そこに緑なり日光なりを取り込んでいかなければいかぬ、こういうふうな方向に私ども考えておりまして、そういう姿にこの町を誘導するような規制あるいは基準、こういうふうなものを現在私は考えておるわけでございますが、いずれにいたしましても答申の内容というものがまだ固まっておりません。早々に固まる時点が来ると思いますが、その段階でこれに対処したいというふうに考えております。
  65. 中村茂

    ○中村(茂)委員 時間が来ましたからあれですが、都市の再開発とかそういう面については比較的早く皆さんのほうで作業または提案をしているわけですけれども、それを進めていく場合にまず障害というか問題となって起きてくるのは、日照権の問題がこれから起きてくると思うのです。だからやはり環境整備というものは、そういうものも並行的に出していただいてやっていかなければならぬ、こういう考え方に立っておりますから、できるだけ早くそういう作業はひとつ進めていただきたい。  それから、私は大臣にひとつ特に、先ほどから言っております公的賃貸住宅のあり方と将来の住宅のあり方についてお伺いしたいというふうに思っていたわけですけれども、いませんから、この点については保留して終わりたいというふうに思います。
  66. 服部安司

    服部委員長 了解…。  次回は、来たる十四日水曜日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開くこととし、本日は、これにて散会いたします。    午後零時四十六分散会