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岡田(春)
委員 提案国になることは、ぜひともこれについては再検討を願いたい。強く
要望いたしておきます。
時間がありませんので最後に申し上げますが、今日の
韓国の朴軍事政権、しかもそのもとにあるCIA、CICその他の秘密
警察機構、そのもとにおいて暗黒政治が行なわれているというのはもう疑いのない事実である。この
金大中事件の直接の
被害者というのは
金大中氏であることは間違いありません。しかし、ほんとうの
意味での
被害者はだれなんだ。
金大中が朴政権に対する反対の意見をはっきりと述べた、そのもとにおいて犠牲になっている
国民がほんとうの
意味での犠牲者なんだ。朴政権の抑圧のもとに、貧困のもとに悩んでいるこの
国民がほんとうの犠牲者であるということを忘れちゃならないと思うのです。私は
大平さんにもう一度言いたい。
大平さんにしても私にしても、かつての同時代、若いころの時代に私たちは暗黒の政治の経験を受けているじゃないですか。もしあなたが隣国に対し友好ということを
考えるならば、私たちはあの暗黒の政治のもとに苦しんできたこの経験を再び繰り返さしてはならないということが、われわれの世代の責任じゃありませんか。あなたはどうですか。私たちはかつて東条のもとにおいてどういう苦しみを受けたか。その苦しみを
考えた場合に、いま朴のもとに
韓国の
国民がどれほど苦しんでいるのか、これを
考えた場合に、このような暗黒の政治を許すということについて手をかすようなことがあっては絶対にならないし、私はこのような時代が
解決できるような方向に
努力することがわれわれの世代の責任じゃないか。
外務大臣だってその点をとっくり胸に当てて
考えてもらいたい。私はここで発言しているのはこの問題なんだ。われわれの世代の責任をあなたはどういうように感じるんだ。隣国の
国民に対して、この苦しみを
解決するために、あなたは
金大中の問題は原点に戻して
解決をなさい。朴政権に対して政権同士の野合、結託、そして政権だけを援助するような
態度はおやめなさい。それを基本政策だなんて言っているのは再検討なさい。国連の総会に同時加盟論だなどということでごまかしの
態度をとるようなことはおやめなさい。こういう点を私は強く
外務大臣に望んでおきたいと思う。われわれの世代の責任について一体どう
考えるのか。これは最後の
質問です。