○瀬長委員 次の問題でありますが、AIDはどういう仕事をやっているか。ベトナム停戦
協定に次いでラオス停戦
協定が結ばれたわけでありますが、このAIDは、平和時においても戦争準備を
アメリカがやるためにつくられたもので、特に七三年、ことしの二月十九日のUP電は、
アメリカのやり口を、停戦した場合、こういったAIDあるいはその他の心理作戦部隊、これがどういうことをやるか、こう書いてあるのですよ。「CIAのもとにゲリラ軍」
——これはラオスのバン・パオの反共軍のことなんです。「ゲリラ軍にたいする
アメリカの財政的支持と指導が続けられた。その組織者はビエンチャンにある米国際開発局(AID)や米大使館にひそんだ。」
そういったようなものである。したがって、停戦後もこれがこういう形で仕事をやるのだということを明らかにしておりますが、さらにAIDの
予算を見ますと、このAIDの目的は、低開発国に対する経済、技術援助などを行なう。機能は、低開発国の公的、民間機関に対するアドバイザーとしての役割りを果たし、相手国の経済、社会、政治的発展に寄与する。そのために
アメリカの大学、
事業所、労働組合、民間機関と契約を結んで要員を確保するということで、資本の援助といったようなことから、特に「警察と反乱鎮圧」、これは六四年にサイゴンでAIDが発行したものでありますが、その前文でウォルトン公安責任者はこのようなことを述べております。このテキストに含まれている手段は、平和時においてのものではなく、戦時において敵を打ち負かすためにやられたものであるということすら明言をして、しかも主要な任務としては、公安
関係の任務としては、この前もちょっと触れましたが
南ベトナムの警官を
アメリカで特殊訓練をする。
南ベトナムにおける十五歳以上の再登録のための
費用、獄舎、いわゆるトラのおり、実に残虐なことをやり、そこにまだ何十万を数えるような捕虜が釈放されないでおる。こういった獄舎を建設する
費用もAIDの
予算から出ておる。さらに在
南ベトナム公安
関係者の
費用、村落に派遣する警官増員のための
費用など、一九七一年度に千三百万ドルの
予算まで要求されている事実が明らかに
アメリカの米国
政府機構要覧、これは一九七〇年から七一年版ではっきり
説明されているわけなんです。これが具体的に
沖繩のキャンプ桑江にもはっきり
——あの表示によりますと、すでに国務省国際開発局極東地域補給事務所、これがどういう
関係にあるかはもっと調べぬとわかりませんが、いずれにしてもこのいま申し上げましたAIDなるものは、ベトナム、ラオス停戦
協定後は、
沖繩基地を
中心にして心理作戦の最先頭に立とうとしている。これが現に日本の国土の中にある。そうなりますと、これははっきり
撤去させ、あなた方が言ったようなことがうそでないとすれば、このような危険なものはなくしないと、田中内閣自体が、現在のベトナラ、ラオスのあの戦争しちゃいかぬということに違反をしている
アメリカに手を貸し、そして再び戦争と侵略の準備、これに手を貸すということになる。ですから私は、この前の
外務委員会でも、看板を取り下げる問題とかなんとかということではなくて、この
実態を全日本からなくさなければ日本の安全は守れないという観点から述べたわけなんです。したがってこの問題は、
大平さん、
調査する
調査するばかりで逃げておるが、一体ほんとうに
大臣として責任ある
措置をどうとるか、これだけはっきり言ってください。
調査するなんてやめて。