○
佐藤(文)
政府委員 私は大体五つか六つに集約されると思うのですが、第一に
運輸省として、陸海空にわたっての人と物との流れを流通することがあすの福祉国家をつくる一番大切な分野であるということを私は自覚いたしております。そこで、そういう
観点から
考えて第一に
考えることはやっぱり安全性、この問題についてはこれでストップということは陸海空を通じてありません。そういう問題については徹底的に追求していくことが必要であること。
それから第二点は、交通問題についての
公害問題というのが、かつてない大きな課題であります。したがって
騒音、振動それから交通がもたらす大気汚染、水質汚濁、こういう問題については陸海空を通じて
一つ一つチェックする必要がある。
それから第三点が混雑度の戦いであると思うのです。非常に一
地域に偏した混雑度、これを平均化していくという
行政をやっていかなくちゃならぬ。
第四が、時間短縮度の戦いでございますけれども、先ほど先輩からの意見もありましたように、はたしてスピードアップだけがいいのかどうかということになると、
航空機のスピードと新幹線のスピードとのチェック・アンド・バランスが必要であると思うのです。したがって国内航空において、どの
地域においてはお客さんは
航空機を利用するが、この距離の範囲内においては新幹線あるいはローカル線を使うべきであるという、そのところをチェックする必要があると
考えます。そういった
意味において第四点は時間短縮度の戦い。
そして第五点が、サービス度との戦いである。利用者を
中心にしたサービスをするためには、現時点で、定期便を出してその時間と時間との間がいいかどうかということは陸海空を通じてチェックしないと、一昨日
委員会でいろいろな御議論が出ましたように、定期便を出すために、あるいは安全性を阻害する面があるかもしれないというような面もチェックする必要がある。
第六点が、やはりこういう科学の時代ですから、
騒音の発生源であるエンジンの部門について国際的な視野から見て
騒音のチェックをしていく。先般、ある
専門家の話を聞きましたのですが、これは具体化することはなかなかむずかしいと思いますが、消防車あるいは救急車がドドッといっていたのがピーポピーポとしただけでもって、人間に聞こえる
騒音は違う。ピーポのほうが
騒音は高いそうです。したがって、ミュージックが
騒音と微妙な
関係があるということで、いま
世界に先がけて
日本のエンジン技術者が
ジェット機の
騒音をミュージック化していくことも可能であろうということで検討に入っておるやに聞いております。したがって静かな部屋で四十
ホンであるならば、七十五
ホンがわずか五
ホン下がっただけでも、人間の耳に感ずる音は非常に静かになるそうであります。したがって二ないし三
ホン下げるだけの努力をすれば、大衆にとってはどんなに
騒音公害から解放されるかということを
専門家から聞きました。
以上六点について、陸海空にわたっての問題を検討しながら、いま各局をあげて前向きで検討し努力している最中でございます。