運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1973-03-23 第71回国会 衆議院 運輸委員会 第10号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十八年三月二十三日(金曜日)     午後零時四十一分開議  出席委員    委員長 井原 岸高君    理事 加藤 六月君 理事 佐藤 孝行君    理事 細田 吉藏君 理事 兒玉 末男君    理事 斉藤 正男君 理事 梅田  勝君       阿部 喜元君   小此木彦三郎君       大竹 太郎君    唐沢俊二郎君       徳安 實藏君    西村 英一君       宮崎 茂一君    山村新治郎君       井岡 大治君    太田 一夫君       金瀬 俊雄君    久保 三郎君       神門至馬夫君    紺野与次郎君       平田 藤吉君    石田幸四郎君       河村  勝君  出席国務大臣         運 輸 大 臣 新谷寅三郎君  出席政府委員         運輸政務次官  佐藤 文生君         運輸省鉄道監督         局長      秋富 公正君         運輸省鉄道監督         局国有鉄道部長 住田 正二君         労働省労政局長 石黒 拓爾君  委員外出席者         日本国有鉄道常         務理事     原岡 幸吉君         日本国有鉄道常         務理事     加賀谷徳治君         日本国有鉄道運         転局長     鈴木  宏君         運輸委員会調査         室長      鎌瀬 正己君     ————————————— 委員の異動 三月二十三日  辞任         補欠選任   國場 幸昌君     宮崎 茂一君   三浦  久君     平田 藤吉君 同日  辞任         補欠選任   宮崎 茂一君     國場 幸昌君   平田 藤吉君     三浦  久君     ————————————— 三月十六日  国有鉄道運賃法及び日本国有鉄道財政再建促進  特別措置法の一部を改正する法律案反対等に関  する請願高橋繁紹介)(第一三〇六号)  同(矢野絢也君紹介)(第一三〇七号)  同(大野潔紹介)(第一三八七号)  同(瀬野栄次郎紹介)(第一三八八号)  国鉄運賃値上げ反対等に関する請願外二件(岩  垂寿喜男紹介)(第一三〇八号) 同月二十二日  国有鉄道運賃法及び日本国有鉄道財政再建促進  特別措置法の一部を改正する法律案反対等に関  する請願松本忠助紹介)(第一四七〇号)  同外一件(伏木和雄紹介)(第一五二八号)  福井鉄道南越線存続に関する請願植木庚子郎  君紹介)(第一四七一号)  身体障害者に対する国鉄特別急行料金等割引に  関する請願阿部喜元紹介)(第一五二九  号)  東京都の港湾整備促進に関する請願田中榮一  君紹介)(第一五三〇号)  国鉄運賃値上げ反対等に関する請願中路雅弘  君紹介)(第一六二一号)  同(平田藤吉紹介)(第一六二二号) は本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  日本国有鉄道経営に関する件(国鉄輸送の正  常化に関する問題)      ————◇—————
  2. 加藤六月

    加藤(六)委員長代理 これより会議を開きます。  委員長所用のため出席がおくれますので、委員長の指名によりまして理事の私が委員長の職務を行ないます。  日本国有鉄道経営に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。細田吉蔵君。
  3. 細田吉藏

    細田委員 私は、去る十七日国鉄動力車労組によって行なわれた違法なストライキ、またその前二週間くらいにわたって行なわれましたいわゆる順法ストの名による違法争議行為、これについて、実はお尋ねしたいことはたくさんあるのですけれども、時間の関係がありますから、しぼって三点ばかり伺いたいと思います。  一番根本的な問題は、実は労働大臣なりあるいは労政局長が来てから私、伺いたいと思いますので、その前に少しこまかい問題でございますが、先に伺いたいと思います。  第一点は、これは国有鉄道のほうでお答えいただいていいのですが、世間の人が今度のいわゆるストライキについてたいへんわからないところがあります。それは順法闘争という名でございます。法律に従っておるけれども違法だ、こういうことで、ほんとうに悪いのか悪くないのかということが新聞報道等でも十分なされておりませんので、よくわからない。これはみんなが非常に私どもに聞くところでございます。そこで、今度の場合は、私は非常に特徴的だと思いますのは、十六日までは順法闘争といっておりまして、十七日はストライキといっております。この順法というのが発生してきたもとは、ストライキは違法である、だからストと銘打たないで、法律に従ういろいろなことをやるんだというので順法という名が出たように私は承知しております。しかし、この名前ができてからずいぶん長くなるわけでございます。したがって国有鉄道としては、そういうあいまいもこたる、どちらにでも解釈ができるようなものについては十分検討され、いろいろな修正をされておるはずだと私は思うのであります。したがっていまいわれておる順法という名前は、名前だけは順法であって順法でない、私はかように思っておるのでございますが、この点を明確にしていただきたいのです。どういう意味順法という名があって、こういうことであるから順法じゃないんだ、法律に従っているんじゃないんだということを明らかにしていただきたい。これは国有鉄道のほうでお願いしたいと思います。   〔発言する者あり〕
  4. 加藤六月

    加藤(六)委員長代理 御静粛に願います。
  5. 加賀谷徳治

    加賀谷説明員 ただいまの御質問でございますが、私ども当事者といたしまして事実問題をつかんだ面から申し上げたいと思いますが、順法というのは、いま御質問のように私ども絶対に順法でないというふうに考えております。   〔加藤(六)委員長代理退席委員長着席〕 それからストライキというのは、法律禁止されております違法行為に間違いございませんが、ストライキになりますとその日のそのときの勤務者が出てこないという形をとることでございますが、これも私どもとしては公労法禁止されている行為だということであります。いまの順法のことでございますが、法律規定を、たとえば集団によってかってに解釈して日常の作業とことさらに異なった作業の形態をとりまして、そしてダイヤを乱すという形をとるわけでございまして、個々の問題についていろいろございますが、その点、私ども決して順法じゃない、私どもの見解としましては明らかにサボタージュであり、サボタージュということは一つ争議行為になりますから、争議行為禁止されておるわけでございますので、やはり私どもとしては違法行為であると言わざるを得ないと思います。
  6. 細田吉藏

    細田委員 それでいいのですが、解釈がいろいろできるようなものについては、もう詳細にこまかいことまで当たってきちっとしてあるのでしょうね。そうでないと、同じ法律でも、裏から読んだり表から読んだり斜めから読んだり、いろいろなことをするといろいろな解釈が出てくるという話があるのだが、国鉄のいろんな諸規定、特に運転関係の諸規定について、こまかいところまで、これは業務命令としてちゃんと出してございますね。それは長い間そういうことですからそうしてないと——そうしてあるはずだと私は思うのです。だけれども、いつまでたっても依然として順法順法といって闘争が繰り返されますので、もうそういうことはないのだということを世間皆さんによく徹底をさせないといけないと私は思う。それには、もとからそういうかってな解釈はできないようにちゃんとしてあるのでございましょうね。その点をもう一ぺんだけ念を押しておきます。
  7. 加賀谷徳治

    加賀谷説明員 規定は、国鉄の進展に従いまして対応できない面はいろいろ改正もしているわけでございます。ただこまかくというふうにいまおっしゃったわけでございますが、全部、ここは何キロで走るのだ、ここは何キロで走る、そういうようなこまかいあれはできませんので、一応国鉄としましては、たとえばスピードの問題を言いますと、ここは最高限これ以上出してはいかぬ、そういうような縛り方をして、またそういうことができるような資格のある、腕のある乗務員を配置しておりますから、十分にそれはできるというようなことで、日常行なわれているような作業を行ないますと、国鉄の一番お客にサービスするもとでありますダイヤどおり運行ができる、そういうような仕組みになって働いてくるのでございますから、その点は、規定上といいますか、あらゆる意味鉄道運行に必要なことはきちんとしているというふうにいえると思います。
  8. 細田吉藏

    細田委員 この点はかってな解釈ができないようにひとつはっきりしてもらうということ、それから当然、解釈をするのに、変なゆがんだ曲がった解釈ということ自体が私はサボタージュだと思いますが、この点をやはり世の中によくわかるように、ひとつぜひいろんな方法でしてもらわなければいかぬと思います。  それから、労政局長来ないようでございますから、運輸大臣——これは実は労働省に伺いたいことなのでございまして、本来は労働大臣に来ていただいて、いろいろ御解釈をお願いしなければいかぬのですけれども、そのうち労政局長来ると思いますので……。  これは公労法上の根本の問題でございます。今度のストライキ——もうストライキ名前を打っているのですから、ストライキと言いますが、ストライキ公労法によって禁止をされたものであることはもう明瞭でございます。ところがこの公労法禁止されておることには担保がないのです。これを犯した場合にどうするということが、実は実際上は何もないというところに今度の問題があるわけでございます。なるほど公労法を見ますと、首を切られる、解雇されるという、罰則ではないでしょうが、そういうことがうたわれております。しかしながら事実は、これも伺ってから申し上げるのですが、このいわゆるストライキを指導しておられる方のおそらく八割から九割方はすでに解雇をされた方々であって、国有鉄道職員でない方々である。こういうことになりますと、公労法というものは、せっかくストライキ禁止されておってもこれがじゅうりんされた場合何らの担保がない。法治国家でこのようなことは許されないと思うのです。  そこで労働関係調整法という法律がございます。これはもう私が申し上げるまでもございませんが、古い法律でございまして、公労法より前、昭和二十一年にできた法律で、この中に第八条に公益事業の指定というのがあります。そのトップの第一号に運輸事業というものがございます。二番目に郵便電信、電話、三番目に電気、水道、ガス、四番目に医療または公衆衛生事業、そして第二項に、内閣総理大臣がその他国民生活国民経済に重大な影響がある場合は追加することができるという規定がございます。これはできた当時は、国有鉄道郵便電信全部適用があったことは明瞭だと思うのでございます。ところが昭和二十四年に公労法ができたときにこれは適用されないということになった。しかしながら労働関係調整法で、特別に公益事業として指定し、ストライキの場合にいろいろな制限が加えられております。内閣総理大臣緊急調整をするというようなことまで出ております。五十日間か何かストップをさせるということまで出ております。これが公労法ができたときにこれからはずれておる。しかし、私はこの労調法の精神は決して死んでないと思うのです。ということは、運輸事業ストライキは、あるいは郵便電信ストライキは、電気ストライキは、製鉄所の鉄がとまったりどこかのテレビが放送できなくなりたりするようなストライキとはわけが違うと思うのです。  でございますから、それこそもう数え切れないほど社会万般にわたって重大な損害を起こす、言うならば土俵をこわすようなかっこうのものでございますので、労調法でこういう規定があり、これはストライキ禁止とかなんとかいうことばを使われたこともあったのですけれども、これは禁止じゃありませんけれども、とにかく特別なものなんだ、社会を動かすための土俵なんだ、空気や水みたいなものなんだ、こういうものをやられたんじゃかなわないというのでこの法律はできた、こういうことだと思うのです。  ところが、公労法ができたときにこれがはずされたということは、公労法のほうは労調法以上にもっときつく縛って争議行為禁止するということになっておる。こういうことでありますから、縛られたんです。ところがいまや、先ほど申し上げたように公労法禁止規定というものが有名無実になっておる。しかも、申し上げるまでもございませんけれどもILO八十七号条約の批准、国内法改正前には、職員でなければ組合員にも組合役員にもなれないという規定があった。これがILO八十七号条約国内法改正が行なわれてそのままの状況になっておるのが今日の状況でございます。  そこで、こういうことは釈迦に説法でございますから私が申し上げることはありませんけれども、今日のような状況になりますと、私は今度のストライキ法治国家に対する挑戦だと思うのです。法の権威に対するこれは挑戦でございます。何だ、こんなものがあったって、ざま見ろという今度のストライキでございます。といたしますると、これに対して厳重処罰の問題もございましょうが、しかし法律上の欠陥があるんじゃないか。法律的に何らこれに対して、法治主義の国として手段、方法がない、暴力にまかされる、こういうことになるわけでございます。したがっていろんな方法考えられましょう。野党の皆さんはそこでいろんな方法もあるとおっしゃるでしょう。いろんな方法があると思いますが、これは何らかの方法をここで立てなければ法律がどうかしてしまうのです。いろいろな法律を国会でつくったって意味をなしません。法律をつくったって無視されるのではどうにもならないのですよ。ですから、このことはどうしたらいいんだということについて国民によくわかってもらわなければいかぬ。これはもうストライキがいま済んだとか一カ月延びたからどうこうということじゃないのです。こういうことでございますので、これはなかなかむずかしい問題かもしれませんけれども根本の問題です。国の秩序に関する根本的な問題でございます。そこできょういますぐどうこうできないかもしれませんが、政府としてはいずれにいたしましてもこの問題には対処してもらわなければ、国民のこれだけの怒り——上尾なんてちょっとしたものですよ。これからたいへんなことで私は申し上げますが、これはもうほんとう国民がどうしてくれるということを政府に迫り、また立法府、われわれにも迫っておると思うのです。われわれも必要な立法ならしなければいかぬと思うのでございます。  そこでこの点について、ほんとう労働大臣に伺いたいのですけれども政府の代表として運輸大臣から承り、また労政局長、いま来てもらうことになっていますから——もうそうぐずぐずしておれぬわけですから、これはどうしても考えていただかなければならぬ。われわれにももちろん案がありますけれども、どういうふうにお考えかということだけ、はっきり言っておいていただきたいと思います。
  9. 新谷寅三郎

    新谷国務大臣 労働関係法有権解釈労働省所管でございますから、私が有権的な解釈をすることは控えたほうがいいかと思います。しかし結果といたしまして、細田先生が仰せになりましたような事柄は、実は先般の国鉄争議に関しましてあらゆる方面から対策を研究いたしまして、労働大臣とも毎日のように打ち合わせをいたしましたが、最終的にはいまおっしゃったような結論にしかなりませんで、実は非常に焦燥感にかられながら、私としましては労働省を通じて、労使両方に対するいろいろのあっせん工作全力を尽くしてもらうということになったわけでございます。現在の法制からいたしますと、当事者間でどうしても意見が折り合わないという場合に、ございます方法といたしましては、お触れになりました公労委の問題がございます。第三者機関が間に立って公平の立場から、それに対して意見を述べたり、あっせんをしたり、あるいは場合によっては仲裁をしたりという道がございます。ところが今度の問題につきましては、国鉄のほうから公労委あっせんを依頼したのでありますが、これには翌日公労委がこれはお返しするというのであっせん工作を返上してしまったのであります。したがって公労委に対して私どもがいろいろ働きかけましても、なかなかこれは困難であったのでございます。したがいまして、現行法のもとでは最終的に、そういう争議行為があった場合には解雇されるんだという規定、それ以外には実は方法がなかったのであります。これは法制的にも、昭和二十一年あるいは二十四年以来の法律でございますから、何かそれを考え方法はないかということで、実は今度の問題に関連いたしまして、私も運輸関係担当者としていろいろいま検討をしているのでございますが、これはしかし問題の処理のしかたは非常にむずかしい問題でございまして、容易なことではございません。のみならず、この問題につきましては、いまおっしゃったILO条約関係その他がいろいろ関連してまいりますので、この処理政府としてもなかなか重大な問題であると思います。いずれこういった問題につきましては、労働省を中心にいたしまして、今後対策を練らなければならぬと思っておりますが、私は所管でございませんから非常に歯切れの悪いお答えしかできませんが、私のこの問題についてのこの間の争議に関連しての一応の考え方あるいは私の感じましたことを御披露申し上げておく次第でございますが、決してこれはこのまま、いまの状態で、この法制のままで、これですべて国民に安心してもらえるというような事態ではない。これに対しましては真剣に検討いたしますということだけを申し上げまして、御答弁にいたします。
  10. 細田吉藏

    細田委員 大臣の御答弁としてはそういうことかもしれませんが、これ以上この問題を延ばしますと、もうこれはだんだん政府の責任になってくるのです。やっているやつはとにかく、もう私はこんな違法なストライキは断じていかぬと思うのです。けしからぬと思うのです。しかし、これ以上ほうっておくわけにいかないというところまで国民は怒っておると思うのですよ。これはむちゃですよ。試験は受けられない、親の死に目に会えない。これから貨物の話はまたしますが、こういう社会の基本的なものを——公害なんかでもこれだけ騒がれますが、これは大公害ですよ。汽車がとまるなんというのは大公害だ。被害が直接あらわれているものですから、こんなことはほうっておけない。ですから、これはもう総理ともよく御相談いただいて、覚悟をきめてひとつやっていただかないといかぬと思いますので、それだけつけ加えて御要望申し上げておきたいと思います。  それから時間がございませんので、私は一点、最近の国有鉄道のこういう際のやり方について、少しお考え直しいただかねばいかぬ点があるんじゃないかと思っております。それは国有鉄道貨物に対する扱い方の問題でございます。これはほんとう質問をして皆さんのお扱い方を伺ってからいろいろ申し上げるのが順序でございますけれども、時間の節約上、私はこういうことであればたいへんだということで申し上げますから、ひとつその点は簡単にいたしますので、御答弁いただきたいのです。  新聞を見ますと、ダイヤがたいへん乱れた。旅客列車あと三日ぐらいで直るだろう、貨物列車は大体二週間ないし三週間かかるだろう、まあその日数の数はどうでもいいのですが、そういうことをいわれるわけです。私は、今日、考えようによると、このような状況になると旅客より貨物のほうが大事かもしれないのです。——大臣予算委員会ですから、もうけっこうです、政務次官がおられますから。  そこで、現に貨物列車は、実にここ十日間ほどで列車にして一万八千本運休しているのです。これによって、この間資料をいただきますと、生鮮食料品、米、木材、セメント、砂利、みんな三〇%ないし五〇%くらいしか送られていないという数字が出ておるのです。お客ももちろん、これはさっき言いましたように、親の死に目に会えない、試験が受けられない、通学、通勤ができない、いろいろあります。ありますが、貨物の問題はゆるがせにできないです。これは戦争中に旅客を犠牲にして貨物を運んだ、こういうこととは違うでしょうが、このことは物資がさなきだに不足をし、値上がりをしておる、セメントなんかは、いま品物がないところを、今度はストライキ輸送の問題にみんな押しつけられておる、こういうような状況でございます。そこで、私は旅客よりも、旅客はさておいて、貨物輸送全力をあげろとは言いませんけれども扱い方をもう少し考える必要があるのじゃないか。旅客の中には、それはそういうことを言ってはなにですが、旅客目的別はいろいろなことを言ったって、それはたいへんなことですけれども、一例をあげていえば、スキーに行くお客さんとセメントや米を運ばれるのとどっちが大事かといえば、それはそれだけを抜き出していえば、セメントや米を運ぶほうが大事だということになる、レジャーのお客を運ぶよりは。なかなかそういうわけにはいかぬこともよく承知しておりますが、戦後の国有鉄道の最近のやり方が、ダイヤの整理その他が旅客重点になっていはせぬだろうかということを私は非常に心配する。ですから、貨物についてどういうふうに考えておられるのか。これはよほど特別に考えておらないと、ほったらかしておきますと、ものは言わないから貨物あと回しになるのです。  それからこのことは国鉄財政再建にも直接結びついております。今日のような状況貨物ストライキによって送られないということになりますと、荷主としては、国鉄ストライキをやったときに、急に自動車に頼む、船に頼むといったって、運賃をべらぼうに出さなければなりませんし、平素お客さんよりあと回しにされるのがあたりまえですから、それじゃ国有鉄道平素から頼まないで、高くても、少々不便でも自動車で運ぼうじゃないか、あるいは船にしておこうじゃないかということで、国有鉄道貨物が減る。今度の十カ年計画なんかでは貨物はうんとふやすことになっております。政府長期計画の中でもこれはふやす、ふやさざるを得ないということになっておりますが、それとまさしく逆方向のことがやられているというふうに私は感ずるのです。いや、そんなことはないよ、十分に配慮しておるという御答弁がいただければ、それはそれでけっこうです。今後この点は十分念頭に置いてやってもらわないと困る、こう思うので、これは原岡常務、それからあと政務次官から答弁してください。
  11. 原岡幸吉

    原岡説明員 ただいま細田先生から御指摘の、運行が不正常になった場合の旅客貨物関係、これは非常に重大な問題だと思うわけであります。一般的にいって、いままでの実績からいいましても簡単に貨物列車を打ち切って旅客列車を優先に確保するという方法でございまして、この三月の五日から十八日まで、これの実績を見ましても、旅客運休本数が一万二千四百三十本といいまして、設定本数に対して五・四%運休した、こういう数字になっております。これに対しまして貨物は二万二百八十九本、これだけ打ち切っております。これは設定本数に対して三〇%ございます。これは今回の数字一つの事例を申し上げたわけでございますけれども、過去のいかなる場合でも、これよりもかえって貨物運休率のほうが高いという程度の旅客本位輸送をしておる。この点非常に問題であります。しかもいま先生が最後に御指摘になりましたように、このような運休ということは、そのときにおける物資の流通の不円滑と荷主の不便、経済のいろいろな影響ということだけではなくて、こういう国鉄貨物輸送の体質というものを前提とした場合に、荷主さんといいますか利用者といたしましては、この輸送を信頼できないという関係になりまして、そのときそのときの、あるいは代行輸送、トラックでやったり船でやったりすることだけでは全然間に合わないことでありまして、この問題は、旅客の問題ももちろん大事でございまして、これを選別するということはなかなかむずかしいかもしれませんですけれども、ほっておけない、何とかしなければならない問題だと私考えるわけでございます。  特に今回の場合には、さしよりの問題として最小限の直接生活に影響する必要なものの確保ということをとりあえずやっておるということでしかないのでありますけれども、今後の問題といたしましてこのようなやり方だけでいいとは決して思いません。十分考えていかなければならない、かように思っているわけであります。
  12. 細田吉藏

    細田委員 いま原岡常務から話があっただけでもはっきりわかるように、運休本数が、同じにせいとはかりに言わないにしても、けた違いだ、これははっきり申しておるのです。一部の方々貨物重点だ、大企業がどうだというお話ですが、そうじゃなくて、貨物輸送がこれだけ国民生活に重大な関係があるにもかかわらず、やかましい旅客のほうを先にして、黙っている貨物あとになっておる。これはいかぬですよ。これは直すということにしてもらわなければいかぬ。それから、労政局長が来られましたから、ちょっと一言だけ。いまあなたが見える前にもう大臣にいろいろ伺いましたから、詳しく言わなくても、あなたは専門家だから。公労法ストライキ禁止については、もう言うまでもなく解雇をするという以外に何らの保障がありません。したがって今度のストライキは、これまでも何回もやられておりますが、大がかりな法治主義に対する挑戦であるということでございます。そこでいろいろ御苦心があることもわかります。労働大臣としてお骨折りになっておることもわかりますが、実際はここまできますと、この状況をこれ以上に放てきをしますと——今度のようなむちゃなストライキは悪いのです。ストライキは悪いにきまっていますが、政府がどうするというき然たる態度を示さないといかぬところまできていると私は思うのです。われわれ与党としても考えなければいけませんよ。いま大臣から答弁いただいたから同じような答弁だと思うのですが、中身はいろいろと言わなくていいですけれども労政局長労働省の労政局の労政の担当として日本の労政の一番中心におられるのですから、これに対する御決意だけちょっと承っておきたいのです。ごたごたしたことは私も承知しておりますから要りません。これは何とかしてもらわなければいかぬという意味です。一言だけ。
  13. 石黒拓爾

    ○石黒政府委員 今回の事件につきましては、私ども公労法を守る者の立場から非常に遺憾に思っております。基本的には、関係当事者国民の大動脈をになっているという責任感に徹すること、そして世論の動向に謙虚に耳を傾けるという心がまえが必要であるかと存じますが、同時に制度面につきましてもいろいろ議論がございますことは私ども承知いたしております。この点につきましては公務員制度審議会で審議中でございますが、公務員制度審議会におきましてこのような状況も十分頭に入れられまして、適切な結論を出されることを期待しておる次第でございます。
  14. 細田吉藏

    細田委員 それはそれだけではもう間に合わなくなっております。申し上げるまでもございませんが、昭和二十一年にできた労調法の精神というものは、これは公労法には適用なくなっている。公労法のほうがもっと強いはずだったのが実は有名無実になっておる、というより無視をされておる、こういうことは言うまでもない。あなたはもうよく御存じなんでこれ以上申し上げませんが、労調法でもはっきりと一番に運輸事業をうたっておる。この精神はあたりまえのことでございます。さっきも言ったんだが、このごろ公害公害といってやかましいのだが、公害も大問題だがこれは大公害だ。もう目に見えている。いつあれするなんということではないのです。現実にもうものすごい公害なんです。ですから、そういうことで労調法はできているのですから、あなたに言う必要はないと思うけれども、これは労働行政としてはあまり時間をゆっくりしていてはだめです。ですから、ぜひひとつこの問題について政府として、政府の中であなたは原動力になってもらって、有名無実法律にならぬように、良識にまっていたってしようがないのですから、良識にまつということをやってみたのです。労働大臣もこの間から盛んに間に立っていろいろおやりになってもきめ手がないのです。国民はみんなどうしたんだと言っているわけだ。くだらない法律は国会にずいぶん出るんだが、肝心なものが出ないということでは困るというふうに思うわけであります。  あとまだたくさんありますけれども、時間の関係で私はこれだけでやめます。
  15. 加藤六月

    加藤(六)委員 関連して。  労政局長にこの際この席で伺っておきますが、スト権を奪還する——だれから取ろうとしておるのか知りませんけれども、奪還する、こういうことを唱えながらストライキをやるのは労働運動として正しいのですか正しくないのですか、はっきり一言で言ってください。
  16. 石黒拓爾

    ○石黒政府委員 国会の審議にまって国の立法によって解決すべき問題につきまして、それをストライキという手段をもって相手方に、使用者側の処理する権限のない事項で国会の立法によって処理すべき事項についてストライキという手段をもって強制しようとすることは、いわゆる政治ストに当たるものでございます。
  17. 加藤六月

    加藤(六)委員 よろしくないのですね。  もう一つ伺っておきますが、動労の役職員国鉄職員は何人おるのですか。中央委員以上でけっこうですから、その数字を教えてください。国鉄職員でない者と国鉄職員である者と、中央委員の中の内訳を、労政局長でなくてこれは加賀谷職員局長に伺っておきますが、それからもう一度労政局長質問します。
  18. 加賀谷徳治

    加賀谷説明員 中央執行委員というのは三役を含めて十六人おりますが、これは全部国鉄職員ではございません。そのほかに中央交渉委員といいまして、これも中央執行委員の中に入るわけでございますが、これは乗務員とかあるいは検査部門とか、いろいろな分科によってあるわけですが、七人おりまして国鉄職員である者はそのうち一人でございます。それから特に特別中央執行委員というのが十二人おりますが、これも全部国鉄職員ではございません。
  19. 加藤六月

    加藤(六)委員 労政局長、いま加賀谷常務理事が言いましたが、この問題をほっておいていつまでもはっきりさせずにおるから、公労法の適用をやろうと思ってもできぬじゃないですか。国鉄職員じゃないのが——全部の決定機関のほとんど全員がそうである——やって、この連中が国鉄を愛し、国鉄国民の足であるという使命感を持ってやるという組合ではないという判断ははっきりできるじゃないですか。この問題に対して労政局長は、こういう組合のあり方というものは、これからわれわれが国会で議論していく法制上の問題とは別にして、今日ただいまの動労の組合の役員構成というものは正しい組合であると思いますか。それともこれは間違った組合であると思いますか。
  20. 石黒拓爾

    ○石黒政府委員 労働組合の構成員というのは、原則的に申しますならば、一企業の従業員に限られるものではございません。労働組合がどの範囲で団結するかということは、これは労働組合が自主的に決定すべきものでございます。しかしながら、日本におきましては企業別組合が一般でございまして、大多数の組合におきましてはその企業の従業員が組合の役員に当たっておるという状態が通常でございます。その点から申しますと、国鉄動力車労組の場合に現に従業員でないという者が多数加わっておるということは、これは普通の民間の組合なんかに比べますと非常に変わった形態でございます。このような状態がいいか悪いかという点につきましては、政府といたしましては組合の自主的な組織につきまして介入する立場にはございません。しかしながら、これらの人々が従業員でなくなったという原因をたずねますると、これは違法な争議行為を行ないましたために解雇せられて、それで従業員でなくなったという方が大部分であろうと存じまして、このような違法行為が繰り返されるということにつきましては、労働省としてはたいへん遺憾に存じておる次第でございます。
  21. 加藤六月

    加藤(六)委員 いまの労政局長答弁答弁にならぬのですけれども、こういう席で私があまり突っ込むのもどうかと思いますが、こういう動労の、いま国鉄の加賀谷常務理事から聞きましても十六名全員が職員でない、特別中央執行委員十二人、一人も職員はいない。現実に従業員でないのですよ。それからその次の七名のうち一人おる。この数字からいいますと、三十五名中一人国鉄職員がトップの中におる。こういう組合がいわゆる公労法のもとでまじめに法律を守ってやっていく組合であるかどうかというぐらいのことは、はっきりされねばいけませんよ、政府側は。国民は目黒委員長以下あれはみんな国鉄職員であろう、日本国有鉄道動力車労働組合というから職員だろう。職員国鉄を一生懸命破壊しよう、破壊しようとしておるのだろうと思っておるけれども国鉄職員でないのが出てきて、国鉄を混乱におとしいれ、国民生活を圧迫し、国民に対してストを行使して、国民の生活を破壊し、脅かし、脅迫しておる。これはこういう連中が中央のトップにおるということが最も大きな原因なのです。そこら辺に対して、この席で局長をあまり責めてもしようがないですけれども、公制審で政府がまるで三公社にストライキ権を与えるか与えないか、わけのわからぬようなことをいうから、調子に乗ってこういうアウトローの者がますます跳梁してくるのです。私、はっきり申し上げたいのは、公制審におけるスト権問題は白紙に撤回して、もう今後審議しないというぐらいまでの政府が決意を示さないと、連中はますます調子に乗ってやってきますよ。そこら辺に対して、答弁要りませんけれども、私の意見を申し上げておきます。
  22. 井原岸高

    ○井原委員長 太田一夫君。
  23. 太田一夫

    ○太田委員 いまのお話に続きまして、私あまり詳しくありませんからお尋ねをいたしますが、公務員制度審議会が、石の上にも三年というが、それを繰り返し、繰り返し、結論を出さないまま苦労していらっしゃることに対して、私はその気持ちわからぬわけではないが、現在の国鉄労働者を中心とする、公労法上のスト権を剥奪されておるこの問題に対して、不体裁判の判決並びに現在国民世論がどうなっておるかということに思いをいたしてみますると、そんなにアウトロー、アウトローといって声を大きくしたり、公制審無用などという暴言が出てくるものではないと思うのです。それは、現在は資本と政府というものが、ともにどこで譲歩したらいいだろうか、どういう譲歩のしかたがいいだろうかということを研究しながら、現在苦慮していらっしゃるというのが実態だと私は受け取っておるわけです。でありますから、スト権というものは判決によっても積極的肯定的な面も出ております。あるいは消極的否定的な面も出ておって、それが二つが交錯しておるのが現況であります。そういう中に公制審の重大な使命がいま遂行されつつあるときです。早く結論を出して、そして正しいわが国の法治国家国民として、憲法の規定した厳粛なるその理念は確実に守る、こういうことを明確にしてほしいと思うのです。アウトロー、アウトローであるということ、そしてまた公制審というものは無用だということ、そういうような気持ちを持っていらっしゃるかどうか。——これは労政局長おらぬそうですから、私の言いっぱなしにしておきましょう。  では、国鉄当局に申し上げておきますが、ILOの勧告をわが国が承認をしておる今日、そう簡単に労働組合を非合法と見たり、労働組合の行動をけしからぬと非難したり、あるいは公制審そのものさえも非難するようなことは、それは大きな反国民的な言動だと思う。このことを申し上げておきます。(「十七日の闘争はどうだ。」と呼ぶ者あり)  そこでちょっとついでに、十七日の闘争であろうが、最近国鉄の動力車労働組合を中心とするいろいろな問題が起きておりますが、そのことに関連をしてお尋ねをしましょう。運輸省でも国鉄当局でも、だれでもいいからまず答えてください。  最初に、━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━とにかく材木が上がるとかセメントが上がるというのは、一部商社の大資本による買い占めと、あるいは利潤追求第一主義によるところの生産の展開、こういうところに原因があるのであって、何も動力車労働組合の順法闘争によるものではありません。この点についてどうお考えになりますか。
  24. 秋富公正

    秋富政府委員 お答え申し上げます。  先ほど、原岡常務理事から申し上げましたとおり、今般のいわゆる順法闘争あるいはストライキにおきまして、旅客貨物ともに多数の運休列車を出しまして、国民の皆さまに多大の御迷惑をかけましたことは、まことに申しわけなく思っております。ただ先ほどございましたように、現在旅客列車を優先的に復元をいたしておりますけれども、いわゆる貨物列車につきましても、これが国民の多数に与えます影響というのは大きいものでございますので、この点につきまして、今後できるだけ早く貨物につきましても輸送力の回復ということをはからなければならない、かように考えております。
  25. 太田一夫

    ○太田委員 それでは上尾の問題についてちょっと伺います。  上尾の問題につきまして、あのあと始末がどうなっておるか存じませんが、上尾の駅の被害を受けたいろいろな諸物件の中で、駅長室が荒らされたり、自動販売機が荒らされたということも これも大きなことでありますけれども、とまっていた旅客列車のグリーン車が非常に多く破壊されていたそうであります。グリーン車をあの時間に運転をするという必要があったのかどうか。これは時刻表を見ますと、六時から八時までの間にグリーン車のついた列車というのは、上り、上野方面に行きますのが、六時十二分発大宮行き、それから六時五十四分発上野行き、それから七時五十六分発上野行き、この三本にグリーン車がついておるわけです。そのグリーン車に対する反感も多かったという点も、今度の騒乱の一つの原因と貝られるわけであります。大体において七分ヘッドの旅客列車であります。朝のラッシュ、七分ヘッドの中に、そういう乗りおりの不便な車を動かす。輸送力が足らぬといいながら、そこへなおかつグリーン車をつけなければならなかったのか。輸送力増強に苦慮をしていらっしゃるという国鉄でありますが、少しその辺の配慮が足りなかったじゃないかと思いますが、御感想はいかがですか。
  26. 原岡幸吉

    原岡説明員 グリーン車のついている列車名前先生いまお話ございましたけれども、それを全部確認しておるわけではございませんですけれども、朝の時間帯にグリーン車がついておる、この問題は、少しでも輸送力をつけるという意味で、あのグリーン車がついている列車は、上野まで行きましてすぐ急行として使う車でございます。その車を朝の通勤の輸送力増強のために活用する、こういう観点から、あの時間帯にグリーン車のついている列車が入っておる、こういう次第でございます。
  27. 太田一夫

    ○太田委員 私の言うのは、とにかく大宮までの区間というのは相当輸送力の増強が計画されておるが、大宮から先、高崎線と東北本線についてはとかく粗末にされております。そういう中において、急増いたしました上尾の通勤客の人たちが、異常のおくれと輸送力の不足に業を煮やして、たまたまあの際にああいう暴発をしたといわれておるわけです。だから、ことさらグリーン車をつけなくてもいいじゃないですか。それは山手線と同じようにグリーン車なしの、一般の定期客が乗れる車をつけておけばよかったのではないか。それこそ輸送力の増強になるんじゃないか。そういうこまかい点がない。グリーン車に乗る人もあるだろうからグリーン車をつけるというのですが、朝の通勤の絶対量が足らぬときにグリーン車をつけなければならぬ理由はない、こう思いますが、いかがでしょうか。
  28. 原岡幸吉

    原岡説明員 ただいま申し上げましたように、朝の通勤時間帯に入っておるグリーン車というのは、その車を折り返して急行列車に使う、そういう輸送力を活用するという観点から使っているわけでございます。もちろん通勤そのものを見た場合に、グリーン車のついていない列車を走らせる、これがもちろんとるべき方向でありますし、そのようにしつつあるわけであります。方向といたしましては、グリーン車のついていない一般通勤に適した列車に逐次置きかえていくということをやっておるわけでございまして、今後もまたそういう方向を進める、こういう次第でございます。
  29. 太田一夫

    ○太田委員 私が指摘した列車について、ついておるかついておらぬかも御存じないというお話であったけれども、言うならば大宮から以遠というのは非常に軽視されておるというのは事実です。いま第一団地というのができて、さらに第二団地という大きな団地がにわかに完成するという段階にある上尾駅のあの施設を見て、皆さんがずいぶん現場からいろいろな意見を言ってきておると思うのです。のぼりおりの階段が狭いとか、いろいろなことがあると思うのです。そういう問題をこまかく見るだけの、意見を聞くだけの雅量というものを当局は持たなければいかぬと思うのですよ。そうしなければ、われわれのやっておることは金がないからこれが最大限度である、これ以上のことはできないというようなことで、理事者側の意見が一方的にのみ強化されるということになれば、単に動力車労組とか国鉄労働組合とかいう関係だけでなくして、一般の乗客との間にも大きなみぞができるではありませんか。
  30. 原岡幸吉

    原岡説明員 通勤の輸送力の整備につきましては、できるだけのことを各地各様に対処してやってきておるわけでございます。それで御指摘の大宮以遠の輸送力の問題でございますけれども、七分ヘッドで入っておる現在の輸送、これが大宮からは東北線も一緒に入りますので、三分半ヘッドになって入ってくるわけでございます。それを考える場合に、上野駅へのアプローチの問題、あるいは上野の駅の問題等々総合的に考え輸送力を整備していく、こういうことでございます。一カ所だけの輸送力の整備というのは輸送全体を考えた場合には適当でない。特定の場所だけでやり得ることもあろうかと思います。そのように具体的な場所でよく現地の模様あるいは利用の状況、そういうものを十分吸収してできるだけの対応措置を考えてやっておる、このように考えておるわけでございます。  なお、高崎線の大宮以遠のほうが一番こんでいるというわけでもございません。いろいろな事情によって非常におくれが多いというような実績のからまりから、非常に利用者に対して不便をかけておるという実態はございます。しかし輸送力そのものの整備のしかたにつきましては、先生指摘のように、よく利用者の事情あるいは現場をあずかっている人の状況、そういうものを吸収して理解して対処していく、こういう姿勢には変わりないし、いままでもそうやっておるつもりでございます。
  31. 太田一夫

    ○太田委員 そういうぐあいによく現場の意見を吸い上げ、それを消化し、かつまた従業員の、労働者の意見を吸い上げ、それを消化し、そうしてそういう中に最も効率ある、最も理想的な国鉄の使命の達成をはかるというのが皆さんの使命、われわれの使命であると思いますよ。だから単に小さなグリーン車の問題でも、あのときにあれだけの憎しみを込めてこわされたということを考えてみましたときには、これから即座にそのグリーン車を、朝に限り上り方向は一般の定期券の方も利用してよろしいというぐらいのことはおやりになっていいのじゃないか。それができないのかどうか。それぐらいの思い切った対策考え、こまかい配慮をされることが必要だと言っているのです。
  32. 原岡幸吉

    原岡説明員 先生指摘のいろいろなことができるまで、当該列車についているグリーン車を一般の通勤者に開放したらどうか、こういうお話でございますが、現時点ではグリーン定期のお客さんが利用しておるという実態がございます。しかし、これはそれだけでいいと思いませんので、これを一般の人にも利用できるような方法、これも検討いたしたい、かように思います。
  33. 太田一夫

    ○太田委員 ということでひとつ前向きに検討されることが望ましい。その態度が、たとえば動力車労働組合が皆さんに対していろいろなことを言ったり行なっておることが気に入らない、だから彼らの言うことを聞かないのだというような先入感をもって敵対視して今後団体交渉に臨まれるならば、このようなことはどこまでも終点はございませんよ。だからスト、処分、スト、この循環を断ち切るなんて思いも寄りません。したがって、労働組合の言うことも、事前協議という基本的な確認はなされておるわけですから、それをよく活用して、意見を十分聞いて、意思の疎通しないことのないように、あなた方のほうは積極的に乗り出されるべきであると私は思いますが、この点いかがですか。
  34. 加賀谷徳治

    加賀谷説明員 今回の問題は運転保安の問題でございまして、これは動労のみならず国労、鉄労、いずれの組合とも、まあ保安設備はかなり私のほうとしましても年々予算をかけてやってきておりますし、せっかくそういう私ども計画の中に、いろいろ話し合いをしてできるだけいい設備にしていく、そういういい意味で話し合いをして、組合の意思もある程度盛り込むというような形でやってきておるわけでございますが、かねがね動労の場合は国労、鉄労と運転保安問題に取り組むものの考え方と申しますか、そういったものが非常に基本的に違っている面がございまして、今回の場合でもいきなり五日にサボ行動をとって話し合いをしよう、そのときに初めて膨大な申し入れ書、いまのものを私ども見たわけでございますが、そういうような形をとってきたわけでございまして、それで私どもとしましては、できるだけ本来の保安設備、そういったものについての話はいままでどおりしよう、せっかくいろいろなデータを持ってきたことについては大いに評価できるわけでございますから、そういったことはできるだけ話をしよう、しかしこういう形で話し合いをすべき性質のものじゃないということで、あわせて説得に努力したというような経過でございます。
  35. 太田一夫

    ○太田委員 とにかく労使慣行というのは長い間時間をかけてやらなければでき上がるものではありません。ですから、そういう意味におきましては、国鉄当局はもう少し寛大な気持ちと申しますか大所高所の気持ちから、この事前協議制度ないしは労使の諸問題の話し合いについてはもう少し近代的であってほしいと思いますね。そのほうに合理化を求めていきたいと思う。  それで、一つ具体的な例でお尋ねしますが、新幹線は安全かという問題について、これは三月十一日の何かの新聞の座談会に出ていたと思うのでありますが、ある国鉄の常務さんが、いろいろな問題は政治家の言いなりになっていてはあぶないんだ、安全ということは守らなければならないが、政治家の言いなりになっていてはあぶない、こういうことをおっしゃっていらっしゃるのであります。政治家がいろいろなことを言うというのは、公式的にはこの国会の場でございますが、この場でわれわれが安全についてものを言うことは、それはどういうふうに腹の中で考えていらっしゃるか。そういうように国鉄理事者の方々は、すべて政治家の言うことなんか聞いておったってだめなんだというように、否定的な立場で聞いていらっしゃるのか、いいことならいい、できることならやりましょうと謙虚な気持ちでおありになるのか、どちらなんです。
  36. 鈴木宏

    ○鈴木説明員 先ほどの御指摘のことは、私たちといたしましては、部外のすべての方々の御意見を、いいものはいい、取り上げるべきものは取り上げるべきものとして対処してきておるつもりでございますし、今後もそのつもりでおります。
  37. 太田一夫

    ○太田委員 国鉄総裁はいらっしゃらないから、総裁がいらっしゃらないと常務か理事さんですかね。きょうここに出ていらっしゃる方ではないようですね。だから、そういう点で政治不信、政治家不信の報道が新聞に出ておるから、新聞が間違いなら私は取り消しをしていただきたいと思う。ごらんになっておるでしょう。朝日新聞、三月十一日。座談会があるのです。新幹線はだいじょうぶかという。だから運転局長がおっしゃったんでは、これは私も少しばかりいまのお話信頼していいと思いますが、どの方がおっしゃることでも裏表はないと思いますけれども、少なくとも総裁からお答えをいただきたいし、いないとするならこれは運輸省の鉄監局長もいらっしゃいますが、鉄監局長としてどうですか。こういう国会の場においての政治家の発言というものはどういうふうにおとりになっていらっしゃいますか。もし国鉄の常務理事の中に政治家の言うことを聞いていてはあぶないんだ、政治家の言いなりになっていてはあぶないんだという発言があるとするならば、それはどこかでチェックされますか。
  38. 秋富公正

    秋富政府委員 ただいま先生の御指摘新聞は私拝見いたしませんでしたので、その真意ははかりかねますが、ただそのことばだけをとらえますとやや不穏当な点がございます。ただこれは前後を全部読んでみませんとその真意がわかりませんので、私もさっそく取り寄せて検討してみたいと思います。  それから、一般的に申し上げまして、国会におきましていろいろと御審議いただきます御意見、これは私たちは謙虚に承りまして、さらにわれわれの施策につきましてはそれを謙虚に受けとめたい、かように考えております。
  39. 太田一夫

    ○太田委員 それでは動労が盛んにいっております安全の問題についてもう少し具体的にお尋ねしますが、いまスピードシグナルは国鉄においてはどの程度御採用でしょうか。
  40. 鈴木宏

    ○鈴木説明員 ただいま国鉄の方式といたしましては、各信号機に速度を指示する、たとえば黄色は四十五キロというふうなスピードシグナルの要素を取り入れて実施しております。したがいまして、完全なスピードシグナル方式ではございませんが、スピードシグナル方式を取り入れている、全国鉄に取り入れているというふうにお答え申すべきかと思います。
  41. 太田一夫

    ○太田委員 私の質問に答え得る能力を持つ方がいらっしゃいますか。スピードシグナルをいままさに取り入れている、いわゆる入り口論のように承りましたが、現在の高速、過密そして線増が多うございまして、進路見誤りがちなときにはスピードシグナルが安全の第一の条件ではございませんか。
  42. 鈴木宏

    ○鈴木説明員 信号機の方式といたしましては、ただ入ってよいか悪いかということを示す。たとえば信号の赤の場合は止まれ、それから青であれば進めというだけの条件を示す方式と、それから速度の条件も示す方式とございます。したがいまして、私たち減速信号とか警戒信号あるいは注意信号というものに対しましては速度の条件を付しております。したがって、全部の信号機としてはスピードシグナル化されてきておる、全体的に完全にスピードシグナル化はまだいたしておりませんが、その両方の方式のいいところをただいまのところ取り入れて採用しておるというのが現在の状況でございます。
  43. 太田一夫

    ○太田委員 たとえば信号にその信号の所属するルートを示すために略語が出ていますね、何「本」とか。その字が書いてありますのは夜は見えないように単なるペイントで書いてございますが、ああいう場合でも運転士に対して安全を守らせるためには、施設の面においても安全が確保できるという条件を備えるものを完備しなければならぬと思うわけです。なぜ夜遠くから見えるように発光体によってあれが書かれないか。そういう点などは昔のままでしょう。
  44. 鈴木宏

    ○鈴木説明員 先ほどお答え申し上げましたように、ただいまの国鉄の方式といたしましては、シグナルによってルートのあいていることを示すのと、それから速度の条件を示すのと両方結合して使っておるわけでございます。したがいまして、原則的には乗務員は自分の線路をどういう条件で走るかということを常に記憶しているということを前提に一方ではいたしております。いまお話のございました信号機の名称をつけておりますのは、そういうことの信号機を覚えている補助として記憶を新たにし確認させるためにつけておるものでございます。いまお話のスコッチライト化その他したらという御意見は今後の課題として勉強させていただきたいと思います。
  45. 太田一夫

    ○太田委員 私は動労がいう安全の幾多の原則というのはわかるような気がするんですよ。実際上二人制をあなたたちが、話し合いに応ずる筋合いのものでないといって拒否した、こういうことが今度の闘争を誘発した非常に大きな原因になっておるでしょう。それから各安全施設の問題について指摘されたことについても、皆さんのほうはなかなか理解を示されないので、そこで動労は安全運転、安全輸送のために、言うならば国民の生命を守り、福祉を増進するためにやったことなんでしょう、いい意味で言えば。だからそういう意味において、皆さんがその人の熟練度にたよるというやり方で放任されておるということはどうもおかしいのではないか、そう思うのです。運転士の熟練度にたよる、それでよろしいのですか。
  46. 鈴木宏

    ○鈴木説明員 定められたとおりのことを守ってやってくれれば絶対安全が確保できるという線で基本ができております。したがいまして、御指摘のようなことはございません。
  47. 太田一夫

    ○太田委員 定められたとおりにやればと運転課長はおっしゃいますけれども、その定められたとおりにやれるであろうというのは、これはあなたのおっしゃる熟練度というものに依存しておる。運転士そのものの熟練度に依存をしておる。そんなあぶないことがありますか。だからあぶないならあぶない、非常に危険なら危険ということはだれが見てもわかることです。特殊な熟練度の天才的な手腕を持つ者でなければ、その任務が完全に果たされないというような条件を与えておくということは、近代的国鉄の管理者のとるべき道ではないじゃありませんか。
  48. 鈴木宏

    ○鈴木説明員 乗務員に採用いたしますときには、いろいろなテストの結果の適任者を選び、また学園におきましてそれ相当の教育をしやってきておりますので、特別な曲芸的なわざを必要としない普通の国鉄乗務員としての素養を持っておれば間違いなく運転できるシステムになっております。
  49. 太田一夫

    ○太田委員 それでは重ねてお尋ねをいたします。  駅構内に入ってまいります際に、房総線におきまして出ました追突の事故がございましたね。信号線停電、それからATSが関連して、前方に停車列車あり追突した事故がありましたが、国鉄当局の設備されておりますATSというのははたしてSになるのかどうか。自動列車停止装置であるのか、自動列車コントロール設備であるのか。いわゆるATSではなくATCではないか。コントロールはできる。言うならば、ブザーが鳴るから、鳴ったブザーをオーケーといって押せばそのままとまるわけじゃない。原則としてそのままほうっておいたらとまらないでしょう。危険なところに来たならば即座にとまるATS、完全なストップ装置をつけるべきではないか、こういう声はあるのですが、この施設の関係はどうなんですか。
  50. 鈴木宏

    ○鈴木説明員 ATSと申します設備は、大原則といたしまして乗務員は必ず信号を注視し、それに従って運転するということを第一原則にいたしております。しかしながら、人間はどのような事態が発生するかもわからない。そのときに安全を確保するというためにそういう事態に対処しての措置を考えたのがATSでございます。したがいましてATSが、警報が鳴りますと、——それは鳴らなくても当然信号を注視しておるべきでありますが、さらに注意を喚起するということで、その時点でいま一度さらに信号を確認してもらう。それから万一そういうようなことができない事態にあるときは、自動的に非常停止が働いてとまります。正常な条件であればその信号に従って運転するということでブレーキ操作をして確認扱いと私たち称しておりますが、それを行なって信号に従って後の運転を進めるというのを大原則にいたしております。ただ、いまお話がございましたATCはそれとは違いました段階の問題でございます。完全にこれはある作業部分を機械にまかせるというシステムでございまして、ATSとはまた別の角度からの設備、新幹線の方式はそのATCでやっておるわけでございます。
  51. 太田一夫

    ○太田委員 私の言うのはATSのことですよ。Sは肩たたきでしょう。言うならば目ざまし時計でしょう。目ざまし時計方式などというものを使っているのは、よほどこれは運転手の注意力とその技能というものに一切をまかせたことであって、機械というものにいろいろなコントロールさせるという機械化の時代とはちょっと違うんじゃありませんか。
  52. 鈴木宏

    ○鈴木説明員 いまの新幹線でATCを採用いたしましたのは、二百キロ運転といった条件では線路の横につけております信号機を確認して走るということが人間の能力を越えているということでATC方式というものを採用いたしたわけでございます。しかし在来線では、原則的には人間の注意力の範囲内で十分であるということでただいままで、戦後十年間くらいの間はATSすらつけないでまいったわけでございます。しかし戦前からの精神主義一点やりではいけないという反省のもとにこのATSがここ七年前くらいに完全に国鉄では全国津々浦々整備できたという段階でございます。したがいまして、ATSによって人間が最悪の条件のときに備えて保安を確保する。そして平常の状態ではあくまでも人間の注意力を基本にして原則として運転操縦するというたてまえでおるわけでございます。
  53. 太田一夫

    ○太田委員 人間の注意力が中心ということは、その動力車操縦者の注意力が中心となっておるのですね。だから、その人たちに対する当局のいろいろな態度や施設その他が、その人たちの仕事の態度、気持ちというものに対して、心の乱れ疑惑を持たしていけば、これはその運転手は平静な気持ちでその熟練度を発揮するということはできないようなことになると思うのですよ。あなた方は求めて事故を起こし、求めて紛争を招来していらっしゃるのじゃないかという気がするのです。いまの東北本線、山手線あるいは東京付近を見ましても、必ずしも信号の精度、信号の設備、よろしくないじゃありませんか。  では、運転課長、赤い信号というのは、目玉の中のどこについているのですか。
  54. 鈴木宏

    ○鈴木説明員 質問の御意味がよくわかりませんので……。
  55. 太田一夫

    ○太田委員 もう一度お尋ねします。では、運転の最高の責任者である運転局長とそれから常務理事さんのだれかにお答えしてもらいましょう。  いま最も過密なる東京駅中心の各線の信号の赤い灯はどの位置につきますかというのです。
  56. 鈴木宏

    ○鈴木説明員 閉塞の切れ目切れ目に信号機は立っております。
  57. 太田一夫

    ○太田委員 赤い灯です。私もよく存じませんから伺いますが、信号機には赤い灯とか黄色い灯とか緑の灯とかつくでしょう。その赤い灯、あかりはどの位置につきますか。幾つか目玉があるでしょう。
  58. 鈴木宏

    ○鈴木説明員 三位式の場合には、一番下につきます。
  59. 太田一夫

    ○太田委員 それで正確ですか。それだけですか。四つあります場合には、どこにつきますか。
  60. 鈴木宏

    ○鈴木説明員 ちょっとただいま記憶ははっきりいたしておりませんが、下から二つ目かと思いますが、もしあれでございましたら至急規定を取り寄せます。
  61. 太田一夫

    ○太田委員 それでは先ほど申しましたスピードシグナルの場合、最も近代的な事故を防止するという安全運転の絶対条件、この場合の赤い信号は五つある目玉の中の何番目につくとお考えですか。わからないでしょう。わからなければわからないでいいです。それがわからなくて熟練度にたよるとか新しいものが来たから形が変わったとかおっしゃったんでは、一体受けるほうはどうなるのですか。まともに日を受けた場合においては、よくわからぬ場合があるでしょう。安全運転、安全運転というけれども、当局の態度は間違いじゃありませんか。
  62. 鈴木宏

    ○鈴木説明員 いまお話しのことは、夕日の場合などに現示がはっきりしない場合の御質問かと存じます。万一そのような場合には、列車をとめて近くまで行って確認しようということに定めております。  それからいろいろ信号機の形態によりましてどこについておるか、私もこの席ですぐお答えできない。しかし乗務員はその点よく承知しておるはずでございます。
  63. 太田一夫

    ○太田委員 ですから私、申し上げておるのです。安全運転、安全運転とおっしゃる皆さんのほうがどれぐらい現場の実情に通じ、現場をみずからの身にしみていらっしゃるかというその点をお尋ねしておる。これは規則をつくった、制度をつくった、それであとは現場の人間はそのとおり守ってきちっとやるのだろう。きちっとやるとすれば、一回一回信号の下に行って信号機の上に上がっていって光をながめてからでなければ運転できないじゃありませんか。それでよろしいですか。一回下まで行って確かめる。そういうことになる。それは順法闘争じゃありませんか。まさに同じことじゃありませんか。
  64. 鈴木宏

    ○鈴木説明員 いまおっしゃいますような場合は非常にレアケースでございますが、信号機は、あまり近くへ寄りますと、かえってどれがついておるかわかりません。したがいまして、原則としては五十メートル程度手前が一番よく見えるということで、その辺まで接近して見るというふうに指導しております。
  65. 太田一夫

    ○太田委員 私は、ちょっと申し上げておきますが、スピード信号の場合の赤というのは、五つあるのだから、まん中にあるのですよ。一番下にあるのは三位式の昔の信号です。十年も二十年も前の古い話を皆さんはしていらっしゃる。その間現場は変わっている。もう少し第一線の人たちの気持ちになりませんと、機関車に対する二人乗務の必要性もわからぬじゃないですか。  最後に一つだけお聞きしておきます。これは国鉄のとなたに聞きましたらわかりますか——摂津市におきまして新幹線の脱線事故がありました。そのあと、同じ摂津市におきまして、すぐそばから工場の火事がありまして煙が出ました。煙が出ましたらば新幹線は東京からとまってしまいました。ずいぶん精巧な機械ですから、私はそのことが悪いというわけではありませんが、どういうわけですか、煙が線路まで来たら全部の列車が停止をする。これは何ですか、そういう制度、機械になっておるのですか。
  66. 鈴木宏

    ○鈴木説明員 あれは沿線火災で煙が相当量新幹線にかかってきたわけでございます。私たちといたしまして、危険と思われる際には、安全サイドといたしまして、ともかくまずとめるという手配をすべてにおいていたしております。
  67. 太田一夫

    ○太田委員 そういう場合に「ひかり号」が三島駅の入口でとまっておるというようなことが正しいのですか。なぜ名古屋なり京都なりに行くことができないのか。少なくとも、今日の輸送の使命にこたえた制度ではないではありませんか。
  68. 鈴木宏

    ○鈴木説明員 当日のダイヤは本日手持ちいたしておりませんが、原則的には、おっしゃいますように、なるべく駅にとめるようにいたしております。しかし、列車本数が多いときにはどうしても駅に入れないで、間でしばらくお待ち願うという場合も、ただいままでもございましたし、今後もあり得るかと思いますが、そのような場合でも、なるべく情報連絡はお客さまによく申し上げるように手配するようにつとめております。
  69. 太田一夫

    ○太田委員 終わりますが、列車の運転を確保し、その輸送の使命を全うするということは大事なことです。そのことと、同時に、いまのように行き過ぎたことは、当局の指令も行き過ぎておるし、それに設備そのものも間違っておる、欠陥があると思う。だから、現在の諸設備、諸機構、諸施設につきましてさらに再検討されることが望ましいが、そのためには第一線の一番よく働いておる人たちの気持ち、意見というものを吸い上げてくださいよ。そうでなかったら、あなたたちが、どんなにこれがいいことだと考えていらしても、現場とあなた方の頭は一致しておりません。そのことを私は言うのです。ストライキのことは、順法闘争順法ストライキと言うが、法律を守って、制度を守って、規則を守って行けば、山手線などいまの半分も動かないんじゃないですか。そのために、たとえばATSなども肩たたき、目ざまし的ATS装置ということになっておるわけですね。それはあなたのほうが都合がいいからそうなっているのじゃないですか。  以上で、時間がありませんから終わります。何か御感想、御意見がありましたら、常務理事さんでもどなたでも言うてください。
  70. 加賀谷徳治

    加賀谷説明員 普通の資格を持った乗務員、指導訓練を受けた乗務員であれば、ダイヤに基づいて、しかも規則を守って、ダイヤどおりの運転ができる、これが乗務員のきわめて日常の作業でございます。そういうふうに私は考えます。
  71. 井原岸高

    ○井原委員長 この際、委員長から申し上げます。  先ほどの太田委員の発言中不穏当と認められる言辞があったやに思いますので、後ほど速記録を取り調べまして、不穏当な個所があれば委員長において適当に処置いたします。  平田藤吉君。
  72. 平田藤吉

    平田委員 私は、まず、ストライキをめぐる問題が論議されておりますが、いろいろ今日起こっている事態を考えるときに、ILO条約も批准されたのだし、もうこの辺で憲法の立場に立ち戻ってストライキ権を確立する、いつまでもマッカーサーがつくった路線を歩いていたのでは解決しないというように思うのです。この問題については、きょう運輸大臣がおりませんから、また運輸大臣のいるときにとっくりと質問をしたいと思うのです。  そこで、私は通勤地獄を解消する問題で若干質問したいと思います。  言うまでもないことですけれども、最近ではずっと近郊で通勤地獄の問題が問題になってきている。今度の報告でもその問題について触れられておりますけれども、私は、特にこの問題が集中的にあらわれた上尾問題について触れておきたいと思うのです。私は毎日上尾駅から通っておりますから一番よく知っているわけです。そういうわけで幾つかの点について質問したいと思うのです。  まず、十三日に起きた問題は、通勤者の日常的にうっせきしている不満、これがやはり反映されている、根底にはこれが横たわっているということを、いやしくも政府国鉄当局は見落としてはならないだろうというふうに思うのです。そこで私は、国鉄当局が起こった事態の根底にあるものをどう見ているかということについて、幾つかの点で質問します。  まず通勤の実態ですけれども、もう十三日から十日間たっております。十日間たっておりますから、国鉄当局も十分お調べになっておるだろうと思いますのでお伺いするのです。この上尾駅上り列車の乗客数について、これはごく最近お調べになったものでけっこうですから、六時九分から八時二十九分までの上り列車の乗客数について聞かしていただきたい。
  73. 原岡幸吉

    原岡説明員 御質問の時間帯が二時間にわたっておるようですが、手元の資料はラッシュの一時間ということでしか持っておりませんので、その時間帯についてお答えしたい、こう思います。  上尾駅から定期客が乗る数は一日平均でラッシュの一時間帯約一万四千人、いま手持ちの資料で(平田委員「いつの資料ですか」と呼ぶ)手持ちの四十六年度の数字でございます。推定いたしますと、そうなります。
  74. 平田藤吉

    平田委員 それと四十二年の数字と比べてみてください。
  75. 原岡幸吉

    原岡説明員 これも先ほど前提としてお断わりしましたように、正確なあれでないので、関係数字を想定してお答えいたしますが、約九千人と四十二年度推定いたします。
  76. 平田藤吉

    平田委員 この間に、列車は何本ふえましたか。
  77. 原岡幸吉

    原岡説明員 ラッシュの一時間帯、四十二年度は八本でございまして、いま九本でございますから、列車は一本ふえておる。ただし電車の編成両数が四十四年、四十五年、四十六年と各年度ふやしておるということで、輸送力といいますか、輸送量といいますか、これはいま一本ふえただけじゃなくて、そういう関係の増加がございます。
  78. 平田藤吉

    平田委員 あなたのほうの数字は出ているのですよ。あなたのほうで調査した数字によれば、いま申し上げた時間帯で通勤者数は四十二年が六千百三十九人、列車数十六本。それから四十七年の十月が一万一千八百八人、列車数が十八本です。つまり乗客は二倍になり、列車は二本しかふえていないというのが実情なんです。これはちょっと話にならないようなこみ方であることはもう駅でも認めているところなんですよ。あなた方はいろいろなことを言っているけれども、このラッシュ状態、とにかく混雑、どうにもならぬような状態について、列車二本ふやしただけで、箱がふえておりますと言っておるけれども、箱がふえたって、とても追っつくような状態じゃないのですよ。それじゃ、あなた方はふやしているとおっしゃるのですから、列車——もうちょっとしぼってみて、乗員について聞いてみたいのですけれども、深谷発の七時十二分の列車があります。深谷発で、上尾発が七時四十九分になっております。この列車の人員がどれぐらいになっているとお考えですか。
  79. 原岡幸吉

    原岡説明員 ただいま御質問列車は八四八Mという電車じゃないかと思いますが、それについてお答えいたしますと、乗車人員は三千八百人、混雑率二三〇%と、こうなっております。  それから先ほど、輸送力が非常につき方が少ないじゃないか、こういう御指摘に対してお答えさしていただきたいと思いますが、四十二年の、先ほど申し上げましたように、これも一時間当たりの輸送力でございますけれども、四十二年度の一時間当たりの輸送力は一万五百六十、それに対しまして四十六年度が一万四千四百十、このようになっております。
  80. 平田藤吉

    平田委員 あなたのほうは、実際に数字であげても、いまのような数字の出し方をするわけです。いまの私が指摘した列車、定員は千六百五十人ですよ。これが上尾を発車するときには五千二百三十一人になっているんですよ。列車ごとに私のほうもずっと調べたのですから……。こういう状態であるわけですよ。しかも、さっきも問題になりました二つのドアの列車、急行列車を転用しているという列車ですけれども、十四両編成で千百六十人、これに対して実乗員は三千九百八十六人ですよ。ですから、ほぼ四倍近いのですね。こういう状態になっているわけですよ。ですから、実際に通勤者が毎日どんなにひどい目にあっているかということは言うまでもないことだというふうに思うのです。こういう状態にしておいて、あなたはいまのように、いや通勤緩和のためにやってまいりました、何とかなっておりますとあくまでも強弁できるのですか。この点について答えてください。
  81. 原岡幸吉

    原岡説明員 高崎線の輸送力は、非常に乗客がふえている過程においてできるだけ輸送力をつけてくるということでやってきておる事情は、先ほど来御答弁申し上げているとおりでございます。なお輸送力をつけるということにつきましては、先ほども申し上げましたように、トータルの輸送としていろんな点を全部総合的に考えて対処していかなければいけない。そこだけ輸送力をつけるということは、輸送としては輸送力をつけたことにならぬという事情でございまして、総合的に考えておる、できるだけのことで対処しておる。しかし乗客のふえるふえ方、これに一〇〇%対応、順応していくということは、この時点において十分できていないということは認めるところであります。
  82. 平田藤吉

    平田委員 あなたはいま十分できていないというふうにおっしゃったけれども、全く十分できていないですよ、これでは。乗客がおこるのはあたりまえですよ、すし詰めにされるばかりですから。大体通勤者はしんぼう強くがまんしておりますから、とにかくこのラッシュの中でもやむを得ないと思ってがまんしておるのですよ。時間が十分、十五分とおくれますと、駅の中は収拾つかない事態になるのですよ。ところでちょっとした事故が起こればおくれるんですね。十分、十五分おくれることが再三あるのですよ。これは何も、今度の順法闘争の時期に限ったものではないのですよ。  そこで、私は次の質問をしたいと思うのですけれども、通勤ラッシュ時、つまりあの事件が起こった時間に駅の職員は何人いましたか。
  83. 原岡幸吉

    原岡説明員 手元に正確な資料を持ち合わせておりませんですが、十九人と大体考えられます。
  84. 平田藤吉

    平田委員 この数、推定——あなたの勘違いだろうと思うのですけれども、十三人なんですよ。十三人。そしてその内訳を言いますと、助役が一人、運転掛が一人、信号掛が一人、出札掛が二人、改札掛が三人、小荷物掛が一人、転轍掛が一人、書記掛が一名で、駅務掛が二名、合計十三名なんです。それでこの問題を私は非常に重視しておりますのは、あのラッシュ時にたった十三人で一万数千人のお客さんをさばかなければならないのですよ。駅の勤務状況からいいますと、駅長と助役が指定された勤務時間の一時間前に来て勤務しているのですよ。あなた方、そういうことを知らないでしょう。一時間前に来て勤務して、そして上り一番線の乗客をさばきながら、一方二番線も処理しなければならない、下り線も処理しなければならないという事態に置かれている。列車が少しこみ合ってくれば、これはたいへんな混乱におちいるのですよ。あたりまえなんです。こういう事態になっている。乗客が急増しているのに対して人員をふやしていない。人員の不足をこのまま続けるつもりなのかどうなのか、はっきりしてください。
  85. 原岡幸吉

    原岡説明員 当該駅の職員の配置数、これが不足しておるか、あるいは適切であるか、これはもっと具体的に検討しなければいかぬと思います。ただそういう事態の起こったことにかんがみまして、そのことを踏んまえて今後は——もちろんこの時点において検討する、こういうことが必要、このように思います。
  86. 平田藤吉

    平田委員 とにかくあなたのほうではこれから検討するということなんですけれども、やはり問題が非常に起こって、お客さんを説得できない状態になってきて、手の回しようがないという事態の中でああいう状態になっていくわけなんですよ。ですから私は、合理化で人さえ減せばいいというものじゃない、やはり必要な人員はちゃんと確保しなければだめだと思うのですね。しかも急速に人口がふえて乗客がふえているんですから、それくらいのことはずっと見ればわかるわけでしょう。わかるのですから、私はやはり人員の確保については万遺憾なきを期するべきであるというように思うのです。  ついでに言っておきますと、実はこうした問題が起こったのは上尾では初めてではないのです。昨年の九月二十一日——別にこれはストライキじゃないですよ、順法闘争でもないんです。大宮駅の架線事故が起こりまして列車がおくれて、そうして乗客がぐうっと集中するという事態の中で列車の前にすわり込むというような事態が起こっているんですね。しかも駅長もひどい目にあっているわけですよ。現場にいる職員たちはこういう状態の中で対処していかなければならないのです。ですから、駅に職員をきちんと確保して、通勤のラッシュ時にはお客さんに十分に対応できるようにしていくように対処すべきであるというように思うのです。あなたのほうでこれから十分検討したいというんですから、これはやはり検討されて、合理化で首さえ切ればいいというものじゃないということを繰り返し私は強調しておきたいと思うのです。  さらに引き続いてお伺いしたいのですけれども、上尾駅の構造上の問題ですね。また起こってきたのじゃ困るんで、やはりできるだけ改善すべきだというように思うのです。まず通勤者は朝のラッシュで頭に来るのですけれども、帰ってきてこのホームに降りてから階段を上がって改札口に出るまでに大体十分見ておかなければならぬというんですよ。これはほんとうにひどいもんですよ。階段が狭いのです。のぼり切れやしないのです。こういう構造をそのまま残して、しかもホームはどうかといったら、ホームは昔のままなんですからあふれるのです。こういう状態で、乗客が、これではあまりひど過ぎるということで文句が出るわけですよ。ですから、あなた方はホームの状態、階段の状態を改善する用意があるのかどうか、これははっきりさしてもらいたいと思うのです。  もう一つ、東口が、橋上駅になっているから階段の上になっている。通勤者が朝ラッシュ時に上りの列車に乗る時間だけ道路からすぐにホームへ入れるように、やはり改札口をその時間に設けるなどの処置をとって通勤者の便をはかるべきであるというように思うのです。この改札口を新たに設ける用意があるかどうか。  それからさらに、さっき話が出ましたけれども、急行列車を転用して間に合わしている。あれは急行を運転する都合からああいうことをしているんですよ。乗客輸送の便に当てているというようなもんじゃないです。急行列車を持っていく都合からそうなっている。ですから、当然のことながらこれは二つドアじゃなくて、全部三つの入り口のある最近の列車にさしあたってかえるべきだ、こう考えるのです。  これらの点について当局としてはやっていくつもりがあるかどうか、その点をはっきりさしてもらいたいというように思うのです。   〔発言する者あり〕
  87. 井原岸高

    ○井原委員長 お静かに願います。
  88. 原岡幸吉

    原岡説明員 上尾駅の設備、構造の問題でありますが、これは限られた用地で一番円滑にお客さんを流すというための設備でいまできているわけでございまして、いまの用地で考えるならば、ああいう設備が一番円滑に輸送ができる設備と考えております。  なお、今後の問題につきましては、もちろんそのままでいいというわけでございませんけれども国鉄だけでできる問題かどうかも含めまして考えなければならないと思います。そういう問題だと思います。  それから、第二点のあのラッシュ時間帯に急行列車を入れておる、この点でございますけれども、先ほど御答弁申し上げましたように、限られた条件でもって通勤の輸送力をできるだけつけよう、こういう観点から帰りに急行列車として運転する列車を通勤時間帯に入れて、それを輸送力の整備に使っている、こういうことでございまして、そのままでいいかどうか、これも考えなければならない問題と思います。
  89. 平田藤吉

    平田委員 上尾駅の問題について、私は、まだいろいろありますけれども、時間も制約されておりますから省略しますが、実は上尾駅の問題についていま集中的に聞きました。しかしこういう状態が至るところにあるということについては肝に銘じなければならないと思うのです。しかも、上尾は国鉄だけでできますかどうですかなんて言っていますけれども国鉄のホームへ新たな階段をつけたんですよ。使いにくい階段を。この階段をつくるのに四千万円かかった。四千万円かかったのに二千万円は市に出さしているんですよ。事実上市に出さしているんですね。それから橋上駅をつくるについても約四億円かかっているはずですけれども、この全額をやはり市に出さしているわけですよ。国鉄の都合じゃないんだからというのが理由だと聞いております。何の都合でこういうことがやられるのか、ここで聞かしていただきたいと思うのです。
  90. 原岡幸吉

    原岡説明員 御質問の趣旨は、地元の協力といいますか寄付といいますか、そういう形で負担を得ながらつくった理由ということじゃないかと私思いますが、その点につきましては、埼玉県の国体の際に、あの駅を、設備をこしらえるということで設備したものでございますが、そういう時点で地元の協力という形で御負担を願った、そういう話でもってつくった、このように考えておるわけでございます。
  91. 平田藤吉

    平田委員 それはあなたのほうの言いのがれですよ。ここへ来るとそういうことを言っている。市に対しては何と言っているんです。せんじ詰めて言えば、国鉄はさして必要じゃないんだ、つくりたければあなた方金を出せと言っているんです。こうしてあなた方は、市民の、通勤者の願いをやっていこうとすればどうしても市がやらざるを得ないように追い詰めて金を出させているのでしょう。全額ですよ。こういうやり方をあなた方が続けていることに対して、通勤者も市民も、国鉄はひどいものだ、こう言っておりますよ。屋根をつけてくださいと言ったら、それはあなた方の都合なんで、全額市が持つんならつけてやってもいい、いまだにまだそんなことを言っているんです。とにかく満員乗るんですから、黒字なんですから、この黒字路線の上尾駅で金がないなんということは、そんなことは子供に聞かせたって笑われますよ。  ですから、国鉄事業をやっているんですから、責任を負ってそういう施設をつくるという立場を貫くべきだというように私は思うのです。今度だって、屋根をつけてくれと言ってもう一年余り、そこはわしのほうの関係じゃないんだ、こう言って知らぬ顔をしている。私は国鉄が通勤者、通学者の利益を守ること、サービスすることをほんとう考えているとすれば、それくらいのことは努力してやるのがあたりまえ。何とかしましょう、しかしこういう事情なんでどうにかならぬかという話なら、話は別だ。そうじゃないのだ。のっけから、これは関係ないからあなたのほうだというので、橋上駅全額を持たせる、ホームに階段をつけた費用まで半額持たせるというやり方をしているのです。こういう立場は、やはり立場からして改めるべきだ、そう私は考える。  いずれにいたしましても、今度の上尾事件というのは、調べれば調べるほど国鉄当局の不誠意さを暴露しているにすぎないと思うのです。私は、今度の事件についても、またいま起こっている事態についても、国鉄とそれから政府が全責任を負うべきだというように考えます。  以上をもって発言を終わります。
  92. 井原岸高

    ○井原委員長 本日はこの程度にとどめ、次回は来たる二十七日午前十時から理事会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、これにて散会いたします。    午後二時三十三分散会