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杉原一雄君 先ほどから竹田
委員が質問しているのは、最もきびしい法の原点に触れた質問であったと思います。ただし、いま
局長の答弁等でも明らかなように、
車両制限令あるいは道路法、それぞれの各条にわたる解説、
説明でございますけれども、法それぞれには法の原点がまたあるはずです。だから、たとえば制限令の第一条あるいは道路法の第一条、ここには道路の持っている任務あるいは管理、いろいろな
問題等について、あくまでも道路本来の任務を高くうたわれているわけであります。たとえば、
車両制限令の第一条によりますと、「道路の
構造を
保全し、又は
交通の危険を
防止するため、道路との
関係において必要とされる
車両についての制限」云々と書いてあり、しかも、それは道路法に基づいていることを指摘しているわけです。道路法の第一条においては、この法律の目的をこのようにうたっているわけです。「この法律は、道路網の整備を図るため、道路に関して、路線の指定及び認定、」云々と、そうして、「もって
交通の発達に寄与し、」、そこの
あとが非常に大事だと思います。「公共の福祉を増進することを目的とする。」、こう書いてあります。でありますから、いま
政府がとった
処置等について、制限令の第一条ないし道路法の第一条にうたわれている精神が貫かれてはいないという
意味では、私は、竹田君の考え方、私たちの考え方は一致しないと思います。
そこで、問題をもう一度原点に返してみたいと思います。
私の本会議における質問で
総理もお気づきだと思いますが、六月の八日に、日米合同
委員会において文書をもってアメリカに対して、相模補給廠からそうした戦闘的な車を出してもらいたくないという申し入れを厳重にした、七月三日重ねて事務的段階でやった、こういうことを確認しているわけです。だから六月八日から、十月の十七日に
車両制限令を改正した、それまでの歴史的経過の中で、何が何でも改正をし、そして車を出さなければならなかったかということを、もう一度考えていただきたいと思います。その歴史的経過という中で目ぼしいものをあげますと、佐藤内閣がつぶれて、
田中内閣が登場いたしました。そして、あるときは最高支持率が六四%の支持を得るというような
条件まで、国民は
田中内閣に大きな期待を寄せた。これが情勢変化の大きな
一つであります。第二番目は、九月の上旬、ハワイにおいて、いま当選されたニクソンと
田中さんとの会談があった。その中身は安保堅持であります。これはきわめて重要な会議であります。私たちはその中身を十分承知するわけにはいきません。第三番目は九月下旬の日中共同声明であり、両朝鮮の平和的統一への方向の大きな歩みであり、かてて加えて、嬉しいことには、ベトナム戦争が終結の方向に、たとえ忍者外交と名前を言われようとも、キッシンジャーの努力等もあったり、また、ベトナムの人民の戦い等によって平和への方向に前進している。この
三つを総合判断したときに、いま二階堂官房長官が、全部ベトナムに行ったんだと、このような確認については、私たちは了解ができないわけです。
なお、本会議の黒柳議員の質問に答えて、
総理が、
車両問題でこう答えております。「
車両制限令の改正は、道路管理者が道路の管理上の理由以外の理由によって」
——「理由以外の理由」ということを、後ほど
総理から明らかにしてほしいのでありますが、「通行の許可をしないというようなことで、法律の適正な運用が阻害されるような
状態がございましたので、真にやむを得ず行なったものだということで御理解を賜わりたいと思います。」、こう言っておられるわけであります。なお、私の
車両制限令の問題についての質問の
総理の答弁は、速記録ではこう書いてあります。「米軍内部の趣旨の不徹底により、八月上旬の問題発生となったものでございます。」
——「米軍内部の趣旨の不徹底により、」というふうに書いてあります。ここらあたりにまいりますと、
総理、外務当局の努力の不足というのが逆に出てくるわけであります。そうした事情等について、先ほど、短い時間でありますけれども、この歴史的な経過の中で、
建設大臣もやむを得ずと、非常に心配したんだけれども、このような断を下さざるを得なかったという理由、そのことを突き詰めて
総理から、ひとつ明らかにしていただきたいということが
一つであります。
もう
一つは、先ほど
予算委員会休憩中に、私は地方行政
委員会の
委員でございましたので、しばらく
出席いたしました。わが党の占部議員の質問があったのであります。その質問の
内容は、いま竹田議員の質問の
内容とほぼ同じ質問をいたしておりました。そこで
木村公安
委員長は、今夜、九日です。九日も戦車がノースピアに運ばれるわけで、今夜はいろいろなことも考えられるけれども、今夜以後はそのようなことは絶対にありませんと
建設大臣が答弁されたことは間違いないと思います。
そこで、これはだれが
——こんな戦車が何であるか、ノースピアにどれくらいあるか、これがどこのほうへ向いて行ったか
——この確認する所管
大臣はだれか知りませんが、その該当
大臣から答えてほしいのだけれども、これは、私の引用していることを明らかにしないと個人発想になりますから、朝日新聞の十一月八日の記事の中で、ノースピアにまだ六台ベトナムから来た戦車があります。M48、いわゆる傷ついた戦車が来ております。そこで今晩からあしたの朝までとにかく運ばれるでしょう。公安
委員長の判断はそうですね。そこで、残ったいま陸揚げされてきたやつは今度はもう一度向こうへ入るわけですね。入らないで、すぐ帰りますか。おそらく帰らないと思います。入るわけでしょう。入ったら、直してまた出るわけでしょう。あなたは絶対ないということは、このことだけでもこれはあなたの言っていることは間違ってるのじゃないですか。ただ問題は、私はそれを肯定するのじゃありません。あなたの発言どおりやってもらいたい。その辺のところはどうなっているのか。これは
木村さん、厳粛な問題ですから、これが間違っておったら「朝日」に文句を言ってください。ぼくは
責任持ちません。朝日新聞の記事です。そういうことで見解を求めます。