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1972-11-13 第70回国会 参議院 法務委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十七年十一月十三日(月曜日)    午後零時三十四分開会     —————————————    委員異動  十一月九日     辞任         補欠選任      加瀬  完君     山崎  昇君  十一月十日     辞任         補欠選任      中村 登美君     小枝 一雄君  十一月十一日     辞任         補欠選任      山崎  昇君     加瀬  完君  十一月十三日     辞任         補欠選任      小枝 一雄君     竹内 藤男君      渡辺一太郎君     古賀雷四郎君      増原 恵吉君     川野辺 静君     —————————————   出席者は左のとおり。     委員長         阿部 憲一君     理 事                 後藤 義隆君                 原 文兵衛君                 佐々木静子君                 白木義一郎君     委 員                 川野辺 静君                 木島 義夫君                 古賀雷四郎君                 斎藤 十朗君                 竹内 藤男君                 安田 隆明君                 吉武 恵市君                 野々山一三君                 松下 正寿君    国務大臣        法 務 大 臣  郡  祐一君    政府委員        法務大臣官房長  香川 保一君        法務大臣官房司        法法制調査部長  味村  治君    最高裁判所長官代理者        最高裁判所事務        総局人事局長   矢口 洪一君    事務局側        常任委員会専門        員        二見 次夫君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○裁判官報酬等に関する法律の一部を改正する  法律案内閣提出衆議院送付) ○検察官俸給等に関する法律の一部を改正する  法律案内閣提出衆議院送付) ○検察及び裁判運営等に関する調査派遣委員  の報告) ○継続調査要求に関する件     —————————————
  2. 阿部憲一

    委員長阿部憲一君) ただいまから法務委員会を開会いたします。  まず、委員異動について御報告いたします。  去る十日、中村登美君が委員辞任され、その補欠として小枝一雄君が選任されました。  また、本日、増原恵吉君、小枝一雄君及び渡辺一太郎君が委員辞任され、その補欠として川野辺静君、竹内藤男君及び古賀雷四郎君が選任されました。     —————————————
  3. 阿部憲一

    委員長阿部憲一君) 裁判官報酬等に関する法律の一部を改正する法律案及び検察官俸給等に関する法律の一部を改正する法律案を便宜一括して議題といたします。  前回に引き続き質疑を行ないます。  両案に対し質疑のある方は順次御発言を願います。——別に御発言もないようでございますが、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 阿部憲一

    委員長阿部憲一君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより両案について一括して討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もないようでございますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 阿部憲一

    委員長阿部憲一君) 御異議ないと認めます。  それでは、両案につきまして順次採決を行ないます。  まず、裁判官報酬等に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。本案賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手
  6. 阿部憲一

    委員長阿部憲一君) 全会一致と認めます。よって、本案全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、検察官俸給等に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。本案賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手
  7. 阿部憲一

    委員長阿部憲一君) 全会一致と認めます。よって、本案全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、両案についての審査報告書作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 阿部憲一

    委員長阿部憲一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————
  9. 阿部憲一

    委員長阿部憲一君) 検察及び裁判運営等に関する調査議題といたします。  先般当委員会が行ないました最近における裁判所及び法務省関係庁舎施設営繕状況並びに矯正法規及び更生保護法規の運用に関する調査のための委員派遣につきまして、去る九月二十八日、第一班の報告を聴取しておりますので、本日は第二班の派遣委員から報告を聴取いたします。
  10. 白木義一郎

    白木義一郎君 第六十九回国会閉会後において、委員会より東北地方へ派遣されました委員を代表して第二班の調査の結果を報告いたします。  去る九月十八日から五日間、佐々木理事木島委員と私が岩手県、宮城県及び福島県において裁判所及び法務省関係庁舎施設営繕状況並びに矯正施設運営状況及び更生保護行政実情について現地調査を行なってまいりました。  調査にあたり、現地の各関係機関等から終始懇切な御協力をいただきましたこと、並びに最高裁判所及び法務省から種々御便宜をお取り計らいくだされましたことを厚く感謝申し上げます。  以下調査項目に従って申し上げます。一、裁判所法務省関係庁舎施設営繕状況  裁判所法務省関係庁舎施設等営繕の現況については、建築年度の戦前、戦後を問わず、現状において老朽狭隘化を来たし、早急に新営、増改築等の必要に迫られているものがなお多いのでありますが、逐次、改善措置がとられております。  現地において、昭和四十八年度以降の予算措置を要求しているもの及び早急の改善措置が望まれているもののうち、おもなものについて二、三申し上げます。  まず、裁判所では、来年度以降、新営予算要求中のものとして、仙台地裁気仙沼支部、同簡裁福島地裁白河支部、同簡裁山形地裁長井簡裁盛岡地裁遠野支部宮古支部秋田地裁能代支部、同簡裁が、また、将来の新営、増改築等の実現を望むものに、仙台高裁における司法研修所分室書記官研修所分室仙台地裁古川支部、同簡裁仙台家裁本庁盛岡地裁の釜石、大船渡の両簡裁があります。  検察庁では、来年度以降新営予算要求中のものとして、福島地検本庁及び盛岡地検一関支部、同区検があり、将来の新築増改築等要望するものとして、仙台高検本庁舎増築・補修、仙台地検増築盛岡地検宮古支部、同区検移転新築秋田地検能代支部、同区検及び湯沢支部新築があります。  仙台法務局管内で来年度以降新営予算要求中のものとして、福島地方法務局の二本松、富岡、保原の三出張所山形地方法務局新庄支局及び盛岡地方法務局一関支局があげられていますが、同管内でも問題は支局出張所であり、満足し得る支局数庁にすぎず、出張所施設は、法務局関係施設の中でもとりわけ老朽化がはなはだしく、その三分の一の六十庁が三十年以上経過しているということであり、早急の新営が望まれています。また、福島保護観察所は、来年度以降新営予算要求中であり、盛岡保護観察所も早急の新営を申請中であります。  各地裁判所検察庁では、近時庁舎等施設狭隘化が目立ち、司法修習生用の部室、調停室審判廷、取り調べ室等不足が訴えられており、開廷期日の間隔も延び、調停事件も一ヵ月前後は待たねばならない現状であります。  次は、職員宿舎状況であります。矯正施設関係職員宿舎を除き、各地職員宿舎不足しており、早急に整備されたいと要望されました。特に、一般職職員広域人事を行なうにあたっても、交通不便の事情もありますが、宿舎不足で種々の支障を来たしている実情であります。たとえば盛岡地検の場合、国設宿舎入居率平均二七%、支部区検で一三%の状態であり、全職員の三〇%は民有借家高額家賃を支払っている現状であります。仙台法務局管内も同様に入居率平均二一%程度でありますが、今後は、登記所廃置統合の実施により、宿舎事情は窮迫する状況にあります。  以上、庁舎施設等の新営、増改築など営繕整備充実に関する現地要望に対しましては、格段の考慮が望まれるところであります。二、矯正施設運営状況  仙台矯正管区では、職員に対する研修、指導の充実強化受刑者等に対する処遇分類の推進、処遇困難者処遇適正充実刑務作業近代化合理化並びに職業訓練充実重点施策としており、管区内各施設とも、おおむねこれに沿った運営が行なわれているようであります。  次に、収容者処遇に関し、一、二申し上げます。  まず、施設収容状況を見ますと、収容人員の点で各地とも定員数を下回り、減少傾向であることは同様でありますが、暴力団関係収容者が多いことが目立ちました。福島刑務所の場合、収容者の約二五%を占め、管内福島、郡山、白河地区には近時関西方面暴力団の進出があり、市中における派閥抗争が絶えず、同地刑務所には今後暴力団関係者の多数収容が見込まれています。  受刑者処遇状況のうち、給養面を見ますと、たとえば宮城刑務所では、農場生産蔬菜類が豊富で三千二百カロリーは十分摂取しているとのことでありますが、収容者の食費一日当たり五十六円六十銭では少額で、全国的にさらに増額措置が考慮されるべきだと思います。なお、矯正施設に勤務する職員超過勤務手当支給はまだ十分とはいえず、今後も一〇〇%支給確保の努力が必要であると感じました。三、更生保護行政実情  東北地方更生保護委員会管内では、保護観察所職員総数百六名中六十九名が管理職を含めた保護観察官であり、保護司定数は四千六百二十名、保護区数は七十七区となっています。  業務の概況については、事件数一般的に横ばいないし減少傾向にありますが、反面、累犯、暴力事犯不正薬物使用者及び交通事犯者が増加しており、処理にあたって質的な困難性が増している実情であります。  昭和四十六年度において仮釈放事件受理が二千百五十四件、環境調査調整事件受理が二千六百件であり、保護観察受理人員は九千四十一名、そのうち終結人員は約半数の四千五百九名であります。したがって事件担当可能な保護観察官の年間の担当対象者数は一人当たり二百四十四名の高負担となり、その半数が未終結のまま残ることになります。  そこで、次に保護観察官についてでありますが、各地保護観察所保護司会等を通じて強く要望されたことは、まず保護観察官増員ということであります。一般的に事件減少傾向にあるとはいえ、現在の状況では一保護区一観察官の割合で増員すべきであり、一人当たりせめて百件程度負担にまで軽減されることが強く望まれ、結果として現在数の二倍の増員が必要であるとするものであります。また、給与面で現行の八%の調整額家裁調査官並みに引き上げ、待遇改善をはかること、自動車など機動力充実活動費通信費等庁費大幅増額要望されました。  終わりに、保護司についてであります。申すまでもなく、保護司は、保護観察官補助者として、また地域社会代表者として、純粋な奉仕として、犯罪者改善更生犯罪予防活動に従事しているのでありますが、近ごろは、常時一〇%前後の欠員が生じており、後任者選任、補充がまことに至難の状況にあり、質についても低下が憂えられているようでありますが、その原因としては、おそらく対象者が従来と異なり、暴力団関係者が近時多くを占めるに至っていること、無報酬であることなどにより、一般保護司としての任務に対する興味も使命も感じなくなってきているのが実情ではないかと考えられています。  現地における保護司会要望として、まず、実費弁償金の大幅な増額はもちろん、保護観察官増員は急務であることがあげられ、また、保護司会活動のためにも、保護司活動費国庫補助について何らかの道を開かれたいという要望がありました。  なお、保護司活動社会的奉仕であることにかんがみ、あるいは長期勤続者に対する褒賞、叙勲など、顕彰の方途を講ずる必要も考えられますが、今後委員会としても十分検討すべき重要な点であると存じます。  以上をもって報告を終わりますが、詳細は調査室の資料に譲りたいと存じます。
  11. 阿部憲一

    委員長阿部憲一君) 以上で派遣委員報告は終了いたしました。     —————————————
  12. 阿部憲一

    委員長阿部憲一君) 継続調査要求に関する件についておはかりいたします。  検察及び裁判運営等に関する調査につきましては、閉会の場合においてもなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 阿部憲一

    委員長阿部憲一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書作成及び提出の時期につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 阿部憲一

    委員長阿部憲一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時四十九分散会