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井上委員 大臣、私が調べたところ、
新聞記事も拝見いたしましたところ、
郵政省当局が遺憾の意を表されたのは、あなたがただいま言われたのが初めてであります。おっしゃったというのであれば、いつ幾日どの場で言われたかひとつ御答弁願いたい。
PCBでこれだけ世間を騒がしている問題について遺憾の意をあらわしたことは、
組合に対しても一回もございませんよ。これが現在までの
郵政省当局の
労務政策なんですと私はいわざるを得ない。ここに基本的に考え直していただかなければならない問題があるんじゃなかろうか、こう思うのであります。
大臣は遺憾の意を表されたので、これは私は、
国民に対してあるいは
職員に対しての正式の遺憾の意の
表明と考えて差しつかえございませんか。
——そう私は受け取って、
大臣の
良識に、これこそ
良識に私は期待いたすものであります。
そこで、
PCB問題につきまして申しますならば、この
徳島貯金局におきまして一応あのような処置はとられた、こう申されました。しかしながら、一例を申しますならば、
健康診断は一体どういうようにしてやっているかといいますと、私も
医者の
端くれでございますので申し上げる。聞きまして実に、こんなのではたして
健康診断ができるんだろうかと思わざるを得ないのであります。第一に、
精密検査を要する
職員は四十名といって認定されておる。ところが、そのうちの五名しか現在
精密検査をやっておりません。しかも五名も、いつ
精密検査が終わるかといえば、大体一カ月から四十日かかると言うのです。四十人やるのに一体何日かかりましょうか。こういう
実態なんです。そうして
健康診断に部外の
医者を入れてくれいといえば、あすこに
医学部がございますので、
医学部を入れてくれいといいますと、
精密検査の場合にはそれは
衛生学教室にお願いする、しかし一次
検診の場合は部内の
医者でなかったらだめだというようなことをやはり固執せられておる。こういうのではたして
大臣がおっしゃるような正常な、円満な、朗らかな
職場ができるとお考えになりますか。私ははなはだ疑問に思わざるを得ないのであります。
さらに、私も実はたまたま遊びに行っておりまして聞いたのでありますが、
PCBは
母乳から検出されることが多い。
貯金局の
職員というのは女の方が非常に多うございます。それで、人体にどういうような影響があるか、
母乳でひとつ
調べようではないかというようなことで、
組合幹部は必死でございます。そうすると、たまたま乳の出ておる
職員、おかあさんが、私の乳を調べてください、私も
心配なのです、しかし、これが私が出したということが
当局にわかったら私はにらまれます、だからひとつ私の
名前を出さぬようにしてくれということを私が直接聞いたのであります。何とまあ
郵政当局の
労務管理というのはむざんな、何という非人道的な
労務政策をやられておるのであろうか。ともかく私の名が出されることにもなれば私はにらまれるのだ、だからひとつ
名前は出さぬようにして、違う
名前ででも出してほしいと言って
母乳を持ってまいりました。それほどまで現在の
郵政当局の
職場は荒廃しているのです。これに対してあなたはどういう
態度をもって臨まなければならないか、この点ひとつ私はお伺いしたいのです。それは
健康診断の問題もありますが、まず基本的な
態度としてこの点をひとつ直さぬことには、これから数々の問題が出てきます。あるいは私は国鉄の
マル生運動にも
調査に参りました。そしてまた
全逓の
マル生問題につきましても私は
調査に参りました。しかし、
態度が違う。
郵便局の
マル生は陰惨なと申しますか、陰にこもったようなところが私
どもには見られるのであります。このような
労務政策をやられておるならば、あなたが、
国民に
サービスする
機関であるから
職場は明るくしなければならぬ、朗らかにしなければならぬと言っても、これは
口頭禅に終わると私は思う。したがいまして、私はあえて、こういうような
態度について根本的に
労務政策を変えていただかなければならぬと考えますがゆえに、
新任早々の
大臣でございますが、御所見を承りたいのであります。