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竹田四郎君 四倍で抑えたということはよくわかるんですが、それを実行するときに、その
周辺の
地代・
家賃というものが具体的にどのくらいになっておるかというようなものを、おそらく、
現実にはお
調べになった上でそういう
通知を出していないのだろうと私は思う。だから、
公示価格とかなんかというようなもの、あるいは主要なところの
固定資産税の
評価額というようなものだけで私は出しているように思うんです。決して、近くのうちが
現実にどのくらいの
家賃あるいは
地代を払っておるかというようなことは、あまりお
調べになっていないように私は思います。ですから、
現実には、
大蔵省から、今度は
——家賃を
東京周辺ですと四倍ということにおそらくなるだろう、四倍に上げますよと。それで、その
地代については、いままで年二回払いというようなことがおそらく通例であろう、そうしますと、一回に支払う分というのは
かなりの額になる。そういうことで、おそらく、そういう
通知をもらって、
かなりびっくりしたと。とても五月二十日までには納め切れないというような額になっておると思います。私の知っている人でも、とにかく、五月二十になって納める額というものは、普通のサラリーマンで八万円納めろという
通知であります。
ボーナスをもらった
あとならば、それも
幾らか納められるだろうと思うんですけれども、
ボーナス前の五月二十日までに八万円を納めろといったら、給料全部納めなきゃ納まらないですね。四月の上旬ごろに上げますよと
通知した。五月の上旬に
差額分の
通知が来た。五月二十日までに払いなさいと。これはおそらく払えない人が相当あると思うんです。それと同時に、いままでの例は一例でありますから、ほかの例をもう少し
調べてみないとわかりませんけれども、結局、一番
最初に
通知が来たのが
国有財産を借りておるところです。大騒ぎして、お
たくは
幾らですか、お
たくは
幾らですか、という形で近所に聞いてみると、少ない。じゃ私のところも上げようよという形が、いま、あっちこっちで出ているというのが私は実情だと思う。ですから、
長官ね、
一般の人にとってみれば、これは、国が上げたらおれはそれに準じて上げるんだ、こういうふうな
政府主導型の
地代の値上がりの形というものが
現実には
国民大衆に移っていく。それ以後は、あちらこちらで
便乗値上げが非常に行なわれてくる。なるほど、これは
国有財産の規定で言えば私はそのとおりだと思うんです。その辺は少し国・
政府のほうで何か考える
——考えるといったって時期過ぎちゃった感じですけれども、やはり考えないと、これは
政府主導型の
地代値上げという形になるし、そうなれば、それが当然
便乗値上げという方向に行ってしまうと思うんです。私は実は
長官に、何らかの
意味でひとつ
新聞に談話でも発表してもらおうと思っていたしましたけれども、
大臣がいらっしゃらなかったものですからできませんでしたけれども、こういう形というものは、やっぱり私は、いまのこの時期に
——片一方では
預金金利の引き下げなんという時期に、やはり
手続、手順というものは私はあるんじゃないか。もう少しその辺を慎重にやってほしかった。繰り言になって恐縮ですが、私は今後そういうものがいろいろ出てくるんじゃないかと思う。
それと同時に、さっき言ったように、国でやった場合に、
かなり大幅に上げて、それを年二回に払え、こういうことも、いまの
お話にあったように、四倍もに上がったのを一ぺんにぽんと払えと言ったって、これは実際上たいへんなことだろうと私は思うのです。ですからこれは私、
大蔵省も、何らかの形で
措置をしてもらわなければいかぬし、
現実にその
周辺を見比べてみて、それで飛び出ているというようなものについては何らかの
措置をしないと、やっぱりこれは、国が
地代を上げてもいいんだというような印象を
地主全体に与えるんじゃないか。
現実には、こういうことでいま
便乗値上げというのがあちらこちらで、
かなり激しく起こり始めてきております。その点、
長官はどういうふうにお考えになりますか。ひとつ、国のやり方ですね、こういう事態でありますから、もう少し細心の配慮を払ってしかるべきじゃないだろうか、こういうふうに思うのですが、どうでしょうか。