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政府委員(宮崎仁君) まあ、私もまだ結論的なことを申し上げるわけにはいきませんが、いま申しましたように、いま各省
連絡協議会でもって鋭意詰めておる段階でございます。ただ、いままでの御質疑でも出ましたように、今回の
物価値上がりの要因というものから
考えてみますと、そこに幾つかの
原因が
指摘できるわけでございますから、それに応じて、やはりある程度の見通しを持たなければならないと、こうなってくると思います。で、結局大きく分けまして、
沖繩島産品といいますか、
沖繩の産品、それから
本土から移入をするもの、それと外国から
輸入されるものと、こうなると思いますが、島産品につきましては、いまもいろいろ
お話が出ておりましたけれ
ども、何といいましても、
賃金が三百六十円というように、大体実質的に見合うような形になってまいると、
公共料金な
ども大体まあそういうことに見合って引き上げが行なわれたというようなことでございますので、したがって、
物価のほうにつきましても、サービス
料金のように人件費に非常に近いもの、これはやはり
賃金と見合ったようなものにだんだんなってくるということはやむを得ないのではないかと思います。ただ、工業製品については、これは必ずしもそういうわけではございませんので、まあ三百六十円までやむを得ないというように、いまちょっと聞こえる御答弁もありましたけれ
ども、私
どもは、むしろ三百五円と三百六十円との、その間におさまるべきものであって、ものによっては三百五円そのものでいいというものも出てくるのではないか。これは、現にいま
物価の緊急
調査等が行なわれておりますが、そう上がってないものもだいぶございます。そういうことから見ましても、その辺については、ともかく業態なり、
実態に応じて
考えていくべきものであって、三百六十円
換算以上にいっているというのは、これはもう非常に特別の事由があってやむを得ないというものも、あるいはあるかもしれませんけれ
ども、そうでなければ、あるいはこれは不当であると見ていいのではないか、そういうふうに
考えております。
それから、
本土から移入をするものにつきましては、これは、御
承知のように、
通貨切りかえ後に補助金を出しまして、三百六十円との差額を埋めておりました。これは五月十五日現在でなくなったわけでございます。これは、所得のほうも円になりますから、こういう補助金を出してまで下げる必要なしということになったわけでありまして、したがって、この場合には、円の
表示価格が変わらぬとすれば、いわゆる三百六十円切りかえと同じ形になってまいるわけであります。まあしかし、このほうにつきましても、できるだけひとつ
価格を抑制的にやっていけるように、いろいろこれは知恵があると思いますので、そういう点について各省それぞれ知恵を出そうということで、いまいろいろやっておるわけであります。
それから
輸入品でございますが、これはまあ、理論的にいけば別に三百六十円に
換算するというような必要はないわけであります。というか、まあ
関係ないと言っていいだろうと思います。しかし、この場合であっても、マージンとかそういったものについては、やはり
賃金並みにある程度上げたいということも出てくるかもしれません。しかし、見通しとしては、むしろこれは三百五円ならば三百五円にできるだけ近い線に統一すべきである、こういうふうに私
どもは
考えております。で、そういう面から見て非常に問題があるとすれば、
輸入のワク
——沖繩、琉球ということで、
沖繩に対して特別の
輸入ワクをつくってあるものがだいぶございます。こういうものについて早急にその拡大なり、あるいはワクそのものを決定をするということで対処したらどうか、この具体的
内容をどうするかというようなことが、きょうあたり議論になっておるはずであります。
まあ、大きく分けましてそろいうことでございますが、このほかに非常に問題になったのは、
一つは、
沖繩本島はともかくも、
沖繩離島においてさらにこの値上がりが激しいということがあるようでございます。これは、大部分は、
情報不足と、それに伴う
混乱ではないかというふうにいわれておりますけれ
ども、その辺の
実態がまだ私
どもにも十分わかっておりません。ただ、
一般的にいいまして、この離島というものは、やはりものによりましてはだいぶ値上がりすることがあるのは、これはもう国内の場合でも同じでございますから、そういうことにつきまして、離島の特別
対策のようなものが、もうこれは
復帰要綱にも書いて、いろいろ
考えられておると思いますけれ
ども、十分かどうか、その辺は若干
検討を要する、これは私
ども考えておるわけでございます。
大体以上のようなことでございまして、ともかく急を要するわけでございますから、少し荒削りでも早くきめたいと思っております。