○森勝治君 いまの
お話でもうなずけますように、
東京ケーブルビジョンの問題についても、当初の計画をはるかに下回っているわけです。私
どもが
東京ケーブルビジョンの現場を他の諸君とともに視察をいたした場合の
説明でも、これは非常に展望は明るいという
説明がされたわけですね。これが一番大きな
規模になるだろうといわれた
東京ケーブルビジョンでさえも、このていたらくですから、何かいまの
お話だと、ことしの後半になってよくなるような、何かそういうふうなお答えをいただいたような気がするわけでありますが、
東京ケーブルビジョンでさえ、このていたらくならば、これは失敬でありますが、京阪神の成績はよさそうですね。京阪神のほうがいいといっても、四十五年度は千百十八万の赤字をしょっておるということがあるわけです。だから、これは推して知るべしという表現は、あるいは適切でないかもしれませんけれ
ども、そう指摘をせざるを得ないわけです。
したがって、これらの問題、これは
電電公社が入り、
NHKが入り、その他の電子工業会等が入って、このつくられたものが、あるいはこの
運用とかそういうものは、一部のものに片寄った
運営がなされておったのではないか。これはもちろん、それらの団体が自主
運営されるんですから、私たちは
運営の中身について、こまかく触れようとはいたしませんけれ
ども、一体どういう御努力をされておるのか、私
どもに
説明されたのは、いまだに夏と秋が一度に消えて、この恩恵を受ける
地域は、バラ色以上の快適な生活ができるような錯覚を持たされるような、はなばなしい
説明を私
ども受けた者の一人としては、もう奇異の感に打たれざるを得ないんですね。ですから、たとえば
東京ケーブルビジョンにしても、これからどうされるのか、難
視聴は依然として
解消されないと現地の諸君は言っている。
NHKは手を引いてしまったと言っておる。そうなれば、
東京の特に、この新宿
地域は、最近は、銀座にかわって繁華街といわれている、この
地域では、さらにこの難
視聴の問題が、これはもう他に広がっていくような気がするんですね。
東京の一分野をとっても、この始末ですから、今度は、CAテレビ業者が全国に広がって、こういうものが、次から次へと名のりをあげていくようですから、これらの業者にまかしてしまうということになれば、一体この都会における難
視聴の
解消なんということはどうなるか、私は、いまはらはらして見守っているところです。
だから、私
どもはもちろん、この
都市難
視聴の
解消をはかるということは、これはもうかねてからわれわれは発言をしておりますように、もろ手をあげてこれは賛成でございます。この点は大賛成でございますが、いまこの
都市難
視聴の
解消だといって、鳴りもの入りで旗上げした
東京ケーブルビジョンの
運営形態が、これでありますから、この
法案が通って、CAテレビ業者というものが出てきて、これらの諸君に、
都市の難
視聴の当面の衝に当たらせる、こういうことになるならば、いま鳴りもの入りでモデルケースとして打ち出されたものでさえ、失敬でありますが、私の目から見れば、あえてもたもたという表現を用いますが、どうももたもたしている状況なんです。それならば、これからどんどんどんどん輩出するであろうところの、これらのCAテレビ業者の営業の
区域の中の難
視聴なんというものは、
NHKが努力しているところよりも、なおかつこの難
視聴の
解消のテンポがおくればせぬか、私はこの懸念を持つのです。
しかも、この
NHKの受信料よりもはるかに上回る負担の、加入
料金ですか、そういうものがふえてくるわけですから、そうなりますと、まあ負担能力がたくさんある者はけっこうでありますが、加入したくてもできない者の救済という問題が懸念されるわけです。したがって、先ほどは、金はあるけれ
ども、これらのCAテレビ業者に加盟するのはいやだという感情的な問題の人々についての難
視聴の問題について御
質問をしたわけですが、このままでまいりますと、負担金をもっとふやさなければ、やっていけないように当然なってくるだろうと思うんです。そうなれば、かてて加えて生活難にあえいでいる、このビルの谷間の陰に泣く低所得の皆さんの問題が一体どうなるんだろうか。貧乏人は、テレビなど見なくてもいい、という思想にややもすると、
CATV業者のこの今度の
法案が通過すると、そんなことになりはせぬかという、よけいな私は憂いを持つものの一人であります。
したがって、この低所得のいわゆるボーダーライン以下の諸君ですか、あるいは生活保護を受けているものが、大体六十万世帯などといわれている現今におきまして、特にこの低所得の要保護世帯というのは、農村よりもむしろ最近は、都会に多くなってきている現状から見るならば、当然いま言われたような、ビルの谷間の陰に泣く、これら低所得の諸君には、負担過重になってくるわけです。そこでそうなれば、これらの諸君を救済するということになるならば、先ほど金があっても入らぬ人の問題については
——あるいは難
視聴の場合にはその他低減、減免、そういう
措置の問題についての御検討を願えることにお約束はしていただきましたけれ
ども、これらのこの低所得の諸君にはこれは減免
措置ということも、厚生省と相談をして、そういう点にも、
郵政大臣の言われる愛情の手を差し伸べることができるのかどうか。貯金が
国民の貯金であるように、郵便が
国民の郵便であるように、いわゆる逓信
事業というものは、
国民のものでありますから、この逓信
事業の流れをくむと言っては語弊がありますが、こういう問題で、電波
関係の問題につきましても、当然そういうあたたかい配慮があってしかるべきものと私は考えるのでありますが、この点についてもどうなっておるのか、その点。
それからあわせて
質問をいたしますが、これらのたとえば先ほど
東京、名古屋、京阪神、福岡というふうに、四つのCAテレビ業者の概要を
説明されましたが、これらの利用者の実際上の利用価格はどうなっておるのか、そのことについてお伺いしたい。それから他にもあるわけですね
——これはまあ公益法人としては、四社の
説明がありましたが、他にもある模様ですから、そういう方の
料金等の概略についてもお答えを願えたらあわせて答えていただきたい。