○森勝治君
大臣の誠実なお答えと承りました。ただ、私はここで残念な
指摘をしなきゃなりませんが、今度のこのわれわれが現地
調査をしようとして門前で入局をこばまれたこの
状態をもっていたしますれば、郵政労使紛争につきましてはそれぞれに
原因があると思ったのでありますが、
大臣が
国会で議員のわれわれにお約束することも現場の
局長側で守られない。なかんづく、郵政局階段で阻止をするというこの
考え方が、郵政の労使紛争の大いな
原因のような気がしてならぬわけです。なるほど組合に対する意地があるでしょう。これはわかります。しかし、こういう簡単な、
大臣も
鈴木さんの
質問に答えられて中身の問題はさておいてと言われましたが、中身の問題について隔たりや相違があること、このことでの歩み寄りがなされないということならこれまた別ですけれ
ども、
局長に会う手続というこの入口論争が全国の至るところの職場で
調査団と午後四時まで、五時まで朝からかかるというばかばかしい
考え方、郵政官僚の独善的な思い上がり、たとえば、郵政局の中にも官房と称する部門を設けているところ、どこの官庁にもあります。
大臣官房というならいざ知らず、東京郵政局に
局長官房などということばがある。こんなに変転きわまりないアポロ時代などというのに、そういう過去の残骸というか、幻影にしがみついて、権力をもって事業を推し進めようとしたって、これはできやしません。私は、それこそ新時代に対応する衣がえも必要ではないか。そんな気がするのです。何も東京郵政局の中に官房があるからということじゃないでしょうが、東京郵政
局長を、
大臣、何と呼んでますか。長官と呼んでるんですよ。
郵政省の中で長官という呼称をもって呼ばれる役職がありますか。ないでしょう。これが白昼堂々と、
大臣いいですか、東京郵政
局長は長官と部下から呼ばれ、うんと返事して、てんと恥じない、こういうところにも前時代的ななごりをとどめておるんじゃないでしょうか。それがすべてだなんということは私は申し上げませんが、そういう
一つ一つですね、古き時代にさよならをしていかなきゃならぬのじゃないでしょうか。そういうこともひとつ考えてもらいたいと私は思うのですが、東京郵政
局長は、
大臣、あなたがきのうお帰りになったあと、こう言ってんですよ。私のつぶさに
指摘した件について、
大臣の心と違ったことをやったと言うんです。明快に会議で
提案、いいですか、やったと言うんですよ。
調査団の中で、
大臣とお約束したとおり、入って、
調査をしてまいりましたのは、自分のこと言うのはどうかと思うんですが、私が参りました東京の蒲田の郵便局だけでした。あなたとお約束どおり、中へ入って
調査をいたしてまいりました。もちろん
内容については
見解の分かれるところですが、ただ一局入った私のところでも、午後一時まで窓口折衝が続いたんです。ばかばかしい話じゃないですか。それもあなたが言った、大挙して押しかけたんじゃないです。わずか七名か八名で、いずれの人もわれわれの
調査に必要な人だ。たとえば、蒲田郵便局で告訴事件があるわけですから、それを聞きたい。当然これは労使の双方から事情をお聞きするということになりますけれ
ども、当該の組合の代表の入室を拒んでいるんです、だめですと言って。
大臣は喜んで
調査に応ずると言う。われわれは
局長だけの話を聞いて事足れりといたしません。また、組合だけの話を聞いて当局に迫ろうなんて、そんなけちくさい量見はございません。ですから、両方の話を聞いて、いずれが是なり非なりということよりも、その職場が正常な姿に戻ってくることを願うという前提で、われわれはいずれも現地におもむいているわけですから、ところが入れないということですね。私のところは、私と随行した諸君は全部入りましたから、
大臣とお約束したとおり
調査はしてまいりましたが、
鈴木さんの行きました王子の局では、御
承知のように、
話し合いに至らずに帰ってきた。労使問題を離れましても、
大臣、王子の郵便局は大きな問題がはらんでおりますね。あなたも報告を受けておるでしょう。労使の紛争ばかりでないでしょう。事業の問題についても当然われわれが
調査をしなけりゃならぬ問題があるのです。あるいは、そういうことを発見されてはたまったものじゃないというので入れないのかもしらぬ。はなはだしい局は、
国会議員がお約束に従って局に行き、
局長室に入ろうとしたら、課長クラスが
局長室の表でスクラムを組んで入れないというばかげたことが行なわれておる。このことは、きのう
大臣がお帰りになったあとで、そういうことを
局長諸君にみんな私の仲間が申し上げたのです。全く
お話にならぬのです。私は、ここに郵政の労務政策の一端をいまさらのようにうかがい知ったような気がするのです。「新しい管理者の手引」というものを出して、全逓敵視政策、壊滅政策、分断政策を強硬にやってまいりました十年前と今日と、ことばのあやはありますけれ
ども、中身は少しも変わっていないような印象を、特にこの三月六日に私は現地で受けてきた。非常にこれはもう残念なことだと思うのです。
大臣は、相当多数にわたって、昨年末は懸案事項を労使で紛争を解決しましたとおっしゃるけれ
ども、それは本質の解明ではないのです。基本的なお約束のものではないのです。現象面だけです、残念でありますけれ
ども。なぜ基本的な問題について十分
話し合いをされようとしておらないのか、非常にふしぎであります。だから、私は、先ほどあえて下克上というような表現を用いたのでありますが、非常に残念なことは、いま申し上げたように、東京郵政局で、四月に
大臣の心を心としない会議を開き、昨日、当該
局長が
大臣の趣旨に沿わない決定をし、
皆さんに御無礼を働きましたと告白されておるのです。ならば、
大臣の趣旨にのっとって私
どもと
話し合いを続けた蒲田の郵便
局長はどういうことになるかという
質問に対して、四日の対策会議の
内容を逸脱する行為であるということを東京郵政
局長ははっきり言われておるのですが、いいですか、よく聞いてくださいよ、あなたがお帰りになったあと。そこで私は重ねて
質問をした。
大臣の言うことを聞かなかったあなたが悪いのか、あなたの命令によって開かれた四日の対策会議の方針に反してやった蒲田の
局長が悪いのか、どちらだ。このことは残念ながらお答えをいただけなかった。そのとき私は言った。
大臣の言うことを聞かないでやったあなたのそういう
態度は一体どういうところから来ているか、どちらでもよろしい、
大臣の言うとおり蒲田の
局長はわれわれと約束どおり実行してくれたのだから、どちらでもいいから
郵政省の
立場の御返答をいただきたいと言ったら、どなたも御返事がなかったのです。
大臣、こんなばかげたことがありますか。東京郵政局の、東京都内で数カ所参りましたが、あなた方とお約束どおり会見できたのは、私が
調査に参りました蒲田の郵便局だけでございます。他はいずれも
話し合いをされず、
話し合いを始めても、門前で手続の問題で決裂して帰ってしまったということです。はなはだしいのは、横川さんが
調査をいたしました東京国際局におきましては、あと二分お待ちくだされば会見いたしましたのにというおことばがあとで返ってきたのです。あと二分とは何時何分の二分であったのでしょうか。午前十時から会見申し入れをして、何と午後四時直前ですよ。いいですか、午後四時直前になっても返事が来ないから、やむなく横川さんや
衆議院の島本君は帰って来たのですよ。そうしたら、あと二分と言うのです。蒲田の局では、午後一時に
話し合いがついて中へ入ったわけですから、同じ郵政局の管内で、しかも都内で王子の局は、
鈴木さんのところは四時まで待っても結論が出ない、国際でも四時まで待っても結論が出ない、片や蒲田では午後一時には両者が話し合って、
大臣と約束どおり入る。一体これはどういうことなんですか。どちらが正しいのか。私は全くきのうは、東京郵政
局長のお答えを聞いてあ然とした。そこで私
どもは、そういう小ばかにしたようなやり方はないであろうということをきびしく申したのです。いま私は、過ぐる三月六日のわれわれ
調査団の現地におもむいた状況の一部を
大臣に報告するという
意味合いももちまして事態の
説明を申し上げたのです。同じ郵政局の管内でこのように扱い方が違うということは一体どういうことなのか。このことについてお答えをいただきたい。